2012
02.04

くも膜下出血を否定!したい。。

High risk clinical characteristics for subarachnoid haemorrhage in patients with acute headache: prospective cohort study.
BMJ. 2010 Oct 28;341:c5204. doi: 10.1136/bmj.c5204.

 救急外来の大敵、くも膜下出血(SAH)。地雷疾患の横綱として永きに渡り君臨しています。2010年のBMJから、どういう患者さんを安心して帰せるか、という論文が出ました。

 救急を受診した16歳以上の患者さんのうち、神経学的障害がなく(GCS15)非外傷性の頭痛であり、痛みの強さが最大になるまで発症から1時間かからなかった、または頭痛によって失神したという人々を対象としています。ちなみに前向きコホート。

 問診・身体診察・検査を行って、色々組み合わせたら以下の3つのルールが出来ましたよ、というお話。

☆Rule 1
Age >40
Complaint of neck pain or stiffness
Witnessed loss of consciousness
Onset with exertion

☆Rule 2
Arrival by ambulance
Age >45
Vomiting at least once
Diastolic blood pressure >100 mm Hg

☆Rule 3
Arrival by ambulance
Systolic blood pressure >160 mm Hg
Complaint of neck pain or stiffness
Age 45-55

※これらの各ルールにおいて、1つでもYesがあれば高リスクで検査が必要、すべてNoだった患者は低リスクと判断する。

 SAHに対し、3つのルールの感度は、

全て100%(95%CI:97.1-100.0)

 陰性予測値も100%でした。低リスクなら安心してご帰宅!

 そして特異度。

ルール1:28.4%(26.4-30.4)
ルール2:36.5%(34.4-38.8)
ルール3:38.8%(36.7-41.1)

 CTとルンバールのどちらかまたは両方を行うべき患者の割合は、

ルール1:73.5%
ルール2:65.8%
ルール3:63.7%

という結果。

 こういうのがあると心強い!でも、これで1つでもYesがあった時はやっぱりコワイ。。。しかもCTとルンバールのどちらかを行う患者さんも随分多かったみたいですし。しかも研修医や非専門医が読影するCTもなかなか安心できないもの。ほんの少しの出血とか、軽度の脳室拡大とか、こういうのは見逃しやすいですよね。。。

 ただし、この論文を鵜呑みにすることは今のところ避けましょう。世の中に完全なものはありませんので。参考とするには全く差し支えないと思います。

 なお「人生で最大の頭痛だった。。。」と言った人はこの研究では78.5%の人々だったそうです。
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