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2018
01.23

腎臓フェア開催

Category: ★本のお話
 タイトル通りですが、自分の中で勝手に腎臓フェアと銘打って腎臓の勉強をしていました。たまにこういう「〇〇フェア」というのを思いつきで (?) やりまして、入門的な教科書などを買ってペラペラとめくっています。

 腎臓は自分が研修医の時に重点的に勉強した分野でもあります。ローテートでも腎臓内科を多く廻った記憶も。腎機能はどんな患者さんでも確認しておかねばなりませんしね。で、今回買ったのは日本医事新報社さんからの『レジデントのための腎臓教室』と、医学書院さんからの『レジデントのための腎臓病診療マニュアル』の2冊。

 前者ですが、これはかなり基本的な内容を扱っています。そのため、「腎臓がもう苦手で何ひとつわからん…」という研修医はこの本から始めても良いかもしれません。フルカラーなのは読む気をアップさせてくれ、多くは1ページから見開き2ページでまとめられています。

 ただ、やっぱり基本的すぎるかも、というイメージは強い。”やさしいことをやさしく書いてある” という表現が適切かは分かりませんが、もうちょっと突っ込んでも良いかなと感じました。文献的なサポートも少々弱め。やはり腎臓が超苦手な研修医が早めに読んでおくべき本、という立ち位置でしょう。

 で、後者の『レジデントのための腎臓病診療マニュアル』はもう第3版。自分は初版を若かりし頃に読んだのですが、この本は”マニュアル” という記載が間違っているのではないかと思うくらいに濃密なのです。しかも記憶の中の初版からはだいぶページ数も増えております。学生さん向きではなく、研修医用のテキストと考えても良いかもしれません。文字がぎゅうぎゅう詰まっているので、一文字一文字追うのは骨が折れるでしょう。妥協を許さない ”読むマニュアル” なのです。

 この本は「腎臓が苦手でどうしようもないです…」という研修医の1冊目には決して向きません。マニュアルだから手軽に…と思って手に取ったら裏切られるでしょう。『レジデントのための腎臓教室』で基礎固めをしてから『レジデントのための腎臓病診療マニュアル』に向かうという方法もあるかもしれません。それでもちょっとこのマニュアルは濃縮果汁のような印象を持つでしょうか。

 ちなみに腎臓内科の教科書では恥ずかしい記憶があり、学生の頃に『Renal Pathophysiology』を買って読んでみたものの英語の理解が難しく、その翌年 (早い!) に出版されていた邦訳 (『体液異常と腎臓の病態生理』) を買ってしまい、両方を照らし合わせながら読んだのでした…。英語が得意とは言えない学生が何の知識もなしに一冊目を洋書にすると大変な目に遭う、という好例でしょうか…。今ならどうかな? 学生の頃よりは読めるかも。

 話は腎臓から外れますが、学生さんには洋書にトライしてもらいたいと思っています。今はすぐ邦訳が出るし最新の知識もwebで手に入るので、洋書を原著で読むことの利点は昔ほど多くないかもしれません。でも医学英語を学生のうちから学んでおくことで、臨床に出てから英語のものにアクセスする際のハードルは下がるような気もします。年に1冊くらいで良いのです。まずは日本語の教科書でがっちり基礎を固めてから、分厚すぎない通読できるタイプのものを買って読んでみる。これが大事かと。最初から洋書だと良く分からないことも多いのですが、日本語の本を読んでおくと何となく「あーこれはこのことを言っているな」とつかめます。洋書を読み切った時の何とも言えない達成感 (自己愛的かもしれませんが…) はイイモノですよ。賢くなった気がする。ま、気がするだけなんですけどね。

 洋書については、学生さん向けの読み方の記事をつくっていたので、そちらも興味があればお読みください (→コチラ)。
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