2017
01.10

風邪を治す薬ってはやく出来んかね

 風邪でダウンしていました…。土曜日の勤務は外来を何とか終わらせて早退し、日曜はぐったりして寝込み、月曜日も頭痛がひどくて死んでいて、やっと少し…。ホントに月曜が祝日で助かりました。平日で外来があったらどうなっていたか。。。そして風邪で奪われた体力は著しく、2日の臥床でずいぶんとふらふらになりました。もうね、日曜日の記憶が無いんです、ずっと横になっていたから。今日もちょっとまだやばい感じで、油断なりません。。。

 いやー大変だった。咳と咽頭痛と頭痛で。慢性頭痛持ちですが、こんなにひどい頭痛は久々。動くと痛い、横になっても痛い、咳をしたらさらに痛い、八方塞がりと言う言葉がぴったり。髄膜炎かと思ったくらいですよ。こういうひどい頭痛の風邪の一部にはウイルス性髄膜炎が少し混じっているんじゃないかなぁ。頭痛のある”風邪”の患者さん全員に腰椎穿刺して調べたら結構見つかるかも。

 風邪っていうのはホントにいやですねぇ。治療に関しては色んなものが入っている総合感冒薬を自分は出さない主義で、医者もたぶん飲む人あんまりいないんじゃないか? と思います。SG顆粒とかPL顆粒とか。自分が風邪に対してお薬を出すなら、眠りを妨げそうな症状に特化します。頭痛で眠れないなら鎮痛薬、咳で眠れないなら鎮咳薬。出すお薬の種類も2種類くらいまでかしらん。それでも抗コリン作用のあるものは高齢の患者さんに出さないようにはしています。尿閉になったり、意外に軽度のせん妄につながったりすることも(せん妄は病院以外でも起きますよ)。

 こういうお薬も基本的には要らんのだ、とは言われますが、患者さんからしたら苦しいしやっぱり楽になりたいのが本音。少しお薬で症状を軽くしてしっかり寝ることができれば、それだけ気分も違ってくるでしょう。だから意味がない代表格とされる”冷えピタ”などの冷却シートも自分は別に使ったって良いんじゃないかと思います。アレって確かに解熱効果は皆無なんですけど、何となくヒヤッとして気持ちいいですよね。それで少し寝やすくなるのなら別に構わないんじゃないでしょうか。寝るのって大事だし。ただ、お子さんならそれがおでこから剥がれて口の方にずれて窒息しないように注意は必要ですし、メーカー側も「解熱効果はありません。ヒヤッとしてちょっと気持ちが楽になるモノです」と明記した方が良いでしょう。

 あ、抗菌薬は利益ほぼゼロですからね。楽になることもないし、かえってお腹の中の常在菌をやっつけてしまって下痢に苦しむことも。そして耐性菌の出現についても言われていますね。どうみても不利益なものは処方しちゃいかんですよ。

 こんなことをつらつら書くと、「あれ? いつも言ってる漢方で何とかせんかったの?」という声が聞こえてきそうですが、不思議な事に自分の症状を漢方でなんとかしようとすると失敗することがほとんどでして。家族とか他人なら「あーじゃあコレ飲みん」と言ってガサゴソと良さそうなのを差し出して飲んでもらうと効くことが多いんですけど、自分自身だと何故か失敗する。。。なんだかなぁ。あ、起床時の咽頭痛には手持ちの桔梗湯が効きました、そういえば。漢方の講演会でお話しする時も、みなさん風邪の頭痛はなかなか治療に難渋されるようでして、「頭痛にはどんなのを使ってますか?」と質問されることがあるんですが、自分の回答は




私はイブプロフェン使ってます




 の一言。会場からは「えぇぇぇ…」っていう心の声が聞こえてきそうですが。NSAIDsってすごいですよ。何でも漢方でと思ったらそれは前時代的というかなんというか。西洋医学バンザイ!(おい)

 ま、表証なら川芎茶調散に麻黄附子細辛湯や立効散を併せて短時間にバンバン飲んでもらうと効くことがあります。川芎茶調散だけならちょっと弱くて、そこに細辛を加えてあげると効果は上がりますよ。

 ちなみに、今もイブプロフェンを使って頭痛を抑えています。まだ結構痛くて。。。
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コメント
うわあ…!めちゃくちゃ大変だったんですね(°□°;)
今は具合はいかがでしょう?
医療の現場だといくら予防しても防ぎきれないとこありますよね。
ほんと早く治る薬ほしいー!
ハルdot 2017.01.12 15:22 | 編集
ブルフェンが一番合うって人、結構いますよね!

先生、もしかしてインフルだったとかないですか??
お正月明け、熱は微熱だけど咳が酷いというインフルAさんが3人いました(´・ω・`)
昨夜からの冷え込みで、今日は私も喉が痛くて。
鶴舞図書館行きたいけど引きこもり中です。

NKdot 2017.01.14 14:37 | 編集
>NKさん

ありがとうございます。
自分はロキソニンだとあんまり頭痛が良くならなくて、ブルフェンだと150 mgくらいで軽くなっちゃいます。
おっしゃる通り、あのだるさというか疲労感はインフルエンザだったかもしれませんね…。
今となっては確かめようもないのですが、症状の急速な進展がないとなかなか症状だけでは分からないですね。
3-4年前にインフルエンザに罹患したことがありますが、その時はもうコテコテの症状ですぐ分かったのですが、今回はなんともボヤけておりました。
このところは寒さと乾燥で朝にのどが痛いという人が多いですね。
気道をお大事に。
m03a076ddot 2017.01.15 12:39 | 編集
先週末の雪の日の急激な寒さもあって、どうやら副鼻腔炎の急性期に入ったようです。
眉間の辺りが痛いし耳ボワ~んだし。
後鼻漏で咳コンコンっぽいし。昨日から排膿凄いです(´・ω・`)
患者さんに「熱はないよ!風邪じゃないよ!」とアピールするのに必死です。。。

土曜日に内科でレボフロかクラリス処方してもらえるかしら・・・と悩み中です。
こういうときにお薬手帳が役に立つかも☆

それにしてもこの寒さと乾燥、鼻炎もちにはつらいですよね。
きっと先生もお苦しみのことと思いブログにやってきました!
NKdot 2017.01.19 22:36 | 編集
>NKさん

ありがとうございます。
副鼻腔炎はイヤですね…。
基本的には鎮痛薬でしのぐもので、抗菌薬は使用しても高用量のアモキシシリンがまずは妥当かと思います。
レボフロキサシンは緑膿菌や結核菌に効く大事な薬剤ですし、クラリスロマイシンはバイオアベイラビリティが低くてあまり使い物にならないのでございます。
宣伝ではないですが、岩田健太郎先生の『プライマリケア医のための抗菌薬マスター講座』などは薄くて外来での必要最低限の知識が書かれていて良い本です。
抗菌薬の使い方は医者も結構いい加減なので、そこは勉強が必要ですね。
自分も風邪をひくと急性副鼻腔炎が続発することが多いので、とっても苦しいです…。
イブプロフェンでしのいで改善するのを待つ、という感じでして。
m03a076ddot 2017.01.20 09:20 | 編集
あ、痛みはロキソプロフェン飲んでました。
水鼻と汚い鼻が大量に出てたので、昨日ディレグラとレボフロもらっちゃいました。

クラリスの長期って効かないんですか?!
過去に半年くらい飲んでました・・・。
「耳鼻科じゃないから少量長期は耳鼻科行って頼んで・・・」と言われちゃった。

今日は大分いいけど、鼻かんだら眩暈出ちゃって。怖かった。笑
明日は引きこもりますΣ(・ω・ノ)ノ!


プライマリケア医のための抗菌薬マスター講座。今度ジュンク堂で探してみます♪
NKdot 2017.01.21 22:20 | 編集
>NKさん

ありがとうございます。
クラリスを含むマクロライドの少量長期療法はほぼ日本でのみ行われている治療法で、耐性菌の観点から世界では主流でありません。
有効性についてもあまり大きなものはないだろうというのが様々に報告されています。
日本人が発見した治療法なので肩入れする医者もいますが、あまりパッとはしないようです。
ちなみに自分も子どもの頃に慢性副鼻腔炎に対して少量長期療法を受けたことがあります。
抗菌薬の勉強をすればするほど、いい加減な医者が多いなというのが痛感されるかもです…。
m03a076ddot 2017.01.23 19:15 | 編集
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