2017
03.20

昔を聞いたぞ

Category: ★精神科生活
 昨日から風邪をひきました…。今年に入ってもはや3回目。1ヶ月に1度ひいているという順調さ(?)を持っているようです。どうも今年はダメな気がする。

 さて、当直の時は、当直師長さんと一緒に病棟の見回りをします。個人的には、病棟に行くまでの間、そして帰る道すがらに色々と病院のことをうかがうのがちょっと楽しいです。もちろん話好きな師長さんの時に限りますが。そこで何十年と入院している患者さん(精神科病院では稀ではありません)の昔の様子が聞けたり、看護師さんの色んな体験が聞けたり。

師長さん「この病院も昔は夏祭りがあって、先生が診てる○○さんも着物を着て楽しそうにしててね」
自分「あら、そうなんですかぁ。今はお祭りないですもんねぇ」
師長さん「そうなんですよ。もっとみんなが楽しめるようなものが増えると良いんだけど」

師長さん「今は看護師が患者さんと一緒に外に行けなくなったけど、昔は一緒に映画を観に行ったりね、○○先生は一緒に喫茶店に行ったりしたのよ。楽しそうにしてね」
自分「え、○○先生がですか? いやーちょっと意外です」
師長さん「でしょ? つっけんどんに見えますよね。でも診察を見るととっても患者さん思いなのよ。だから○○先生は私たちも信頼してるんです」

 なんて話が出てきます。昔は良く言えばとてもおおらかであり、スタッフと患者さんとが一緒に出歩く、年末年始は一緒にお酒を飲む(!)、医局の冷蔵庫にはビールがあった(!!)、なんてこともあったと言います。他にも今では考えられないような出来事や、病院ならではのちとホラーな現象も。

 精神科病院は病院というよりも生活の場としての働きが強く、昔は上記の例のような”アソビ”が色濃くあったと言えるかもしれません。退院をあまり考えなかったからこそなのでしょうか。今は良くも悪くも”病院”であり、退院支援を積極的に考えるようになっています。昔ながらの患者さんにはそれがどう映るのでしょう。もちろん、どんなに生活の場という姿をしていても実態は病院なので、終の棲家としての立場は本来ならあるべきではないのかもしれません。何十年と入院していても、退院してみてびっくりするくらい地域でうまく暮らせる患者さんもいます。その一方で、頑として退院を拒否する患者さんもいます。ここは本当に難しい…。何十年と何も言われずに暮らしていて、いきなりここ数年で「退院」をチラつかされても困ってしまうのは頷けます。

 でも、どんな患者さんでも、”退院”という言葉を使います。「退院したい」「退院して家で暮らしたいです」「俺は退院させられるのか?」「退院だけはやめてくれ」など。生活の場ではあるけれども、患者さんが退院という言葉を発するということは、やっぱり病院は病院なのだなと思います。何十年と”住んで”いても、病院という認識なのでしょう。

 今の精神科病院は昔の姿を捨てねばならない時期に来ています(もちろん、地域もそれを受け入れる覚悟が必要です)。長期入院すべてが悪ではないのでしょうが、地域で暮らしてもらい、それを精一杯応援する義務と責任が病院関係者にはあります。それは患者さんにも少なからず影響を与えるでしょう。出来ることならば、その影響が良いものであるように、医療者は努力を最大限すべきなのだと思っています。
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コメント
こちらは凄い風で、外は黄色い空気で充満しているようです。
昔はお歳暮とかビールが多くて、医局にもたくさんありましたよ。冷蔵庫にもありました。今では確かにありえませんね。私の通院先では一般公開のお祭りが年に数回ありまして、先生たちが盆踊りしてます。
笑えるのは、心理職の占いに人が並ぶことです。



さくらdot 2017.03.22 10:30 | 編集
>さくらさん

ありがとうございます。
昔は本当におおらかでしたね。。。
お祭りがあるのは良いですね。病院と地域とのつながりを意識させてくれます。
心理の先生の占いは何か占いではなくなっているような怖さがありますね…。
ロールシャッハ風の占いとかあったら怖いです…。
m03a076ddot 2017.03.23 20:21 | 編集
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