2017
01.03

みんななかよく

 2017年も幕を開けました。今年もゆらりと進んでまいりたいと思います。自分の仕事始めは1月4日の当直、そして翌5日は日直、6日からは通常勤務という残念な進行具合です。年末年始のお休みも短かったなぁ…。

 さて、嘆いても仕方ないので、本日は製薬会社の枠を超えた、干支における3年間のバトンタッチを!!

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 自分の持っているノベルティグッズではコレが精一杯やで…。 ワンちゃん(来年の干支)が付いているボールペンも巷にはあるんですが、手持ちにはなかったので、この3年がビタっとはまるチャンスなのでした。

 せっかくなのでこのキャラクターの説明を最後に。

・未年:ツムラさんの大建中湯羊(正式名称は不明)。大建中湯という、お腹の中を温めて蠕動の痛みを取る漢方薬、多くの場合はイレウス予防に用いられますが、そのキャラクターが大建中湯羊さん。腸を動かすことから、羊の身体が小腸になっているという奇抜さ。見た目は普通なのに…。これを思いついた人には才能というか狂気を感じます(褒め言葉)。ちなみに生薬の山椒(うなぎの蒲焼に使うアレです)が腸の運動を良くする主な役割を持ちますが、刺激にもなるため、それを和らげるために水飴が入っています。だから大建中湯は甘いのでございます。水飴の量が多いので、添付文書では1日6包というちょっと面倒な使い方。どうせなら1袋に2包分入れて最初から作れば良かったんじゃないだろうかと感じております。1日6包を知らずに3包と思い込んでいる医者も多数。でも3包じゃあまり効かない。そして漢方薬は食前投与と言われますが、食後でもまったく問題ありません。自信を持って食後に飲みましょう。「食前じゃないと云々」と言う人もいますが、そんなにこだわらなくても大丈夫。

・申年:大塚製薬さんのムコさる君。ムコスタ®という、ロキソニン®とセットで処方されることが多いでしょうか。NSAID潰瘍や小腸病変を本当に予防するかは質の高い試験がないため評価は難しいのですが、少なくとも悪さはしない様子。ムコスタ®はその構造内に”キノリノン骨格”を有していますが、この骨格は大塚製薬さんの得意技であり、プレタール®、メプチン®、そして何とあのエビリファイ®も同じキノリノン骨格を持っています。作用には共通点は無いと思いますが。このムコさる君はお腹にある肌色の毛が胃の形をしていたり、尻尾が星の形(ムコ”スター”)になっていたり、小技が効いております。ノベルティグッズの業界ではムコさる君は製薬会社から生まれたキャラクターとして殿堂入りを果たすのではないかというくらいに幅を利かせております。ちなみに大塚製薬さんはアメリカで稼ぎ頭であるエビリファイ®の特許が切れたため売上がガクッと減少してしまいました。そのためかエビリファイ®のLAIを積極的にプロモーション中。

・酉年:大日本住友製薬さんのロナセンバード。この製薬会社が開発したロナセン®という抗精神病薬のキャラクター。ロナセン®は日本と韓国でのみの販売であり欧米列強では売られておりません。様々な受容体に結合するという非定型抗精神病薬のトレンドの逆を行く、D2受容体と5-HT2受容体への結合に特化したというシンプルな抗精神病薬(D3受容体も強くブロックしますが)。種々の受容体への結合は患者さんにとって”重い”と感じられることがあるため、自閉スペクトラム症の子どもさんや高齢の統合失調症患者さんや他に抗精神病薬を用いる必要のある疾患で他剤だと副作用が色々出てしまうという患者さんに用いるとフィットすることがたまにあります。血液脳関門を通過する力が高いので、高プロラクチン血症は意外に来たしにくく、また脳内の半減期は長く反復投与で血中半減期も延びることから、服用してから1-2週間経ったら1日2回投与から1日1回投与に変更しても問題ないと言われます。このロナセンバードには、お友達?にルーランバードとセレネースバードがいます。彼らの頭は受容体への結合能を示しており、このロナセンバードだとD2受容体と5-HT2受容体の2つに作用するという特色を出すため、クチバシがD2受容体結合能、トサカが5-HT2受容体結合能となっています。D2受容体への作用の強さを表すために、クチバシが大きくなっているのがポイント。

 しかしながら、このキャラクターたちも現状はなかなか厳しく、製薬会社と医療関係者とのクリーンな関係を示しなさいと国に言われて、こういうボールペンに薬剤名(商品名)を入れないことになったのです(確か)。だから薬剤と密接に関わっているキャラクターは用済み→リストラに。。。ロナセンバードちゃんは生き残っていることが確認されましたが(ボールペン本体には”ロナセン®”の記載がもはやありません)、他はどうかな?

 そんな暗い話を最後にしてしまいましたが、みなさん、今年もよろしくお願いいたします。
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コメント
羊さん。脳でも使えるキャラにも思えました。
1日に同窓会があったので帰省しておりますが
本州組は昨日今日で戻ったようです。



さくらdot 2017.01.03 17:53 | 編集
あけましておめでとうございます。
ほんとに未・申・酉だー!うまい!座布団3枚!!
ロナセンバードとムコさる君のペンは私も持ってます。
キャラクター部分が重くて書きにくくすっかり鑑賞用…。
やっぱりバード達が可愛くてお気に入りです。
そういえばもなか先生のブログに出会ったきっかけもコイツらの記事でした(*´ω`*)
ハルdot 2017.01.04 08:08 | 編集
>さくらさん

ありがとうございます。
確かに脳でも転用できそうですね。
脳羊っていうコトバだけでも破壊力ありそう。
同窓会でしたか。思い出の場として大切なものですね。
自分は一回も行ったことがないし開催されているかどうかも知らないのですが…。
何せ小学~大学の人たちとは音信不通でして。というか友達がいなかったという事実が大きいかもです…。
m03a076ddot 2017.01.04 18:04 | 編集
管理人様閲覧コメントをくださったかた、ありがとうございます。

なかなか分からないところですが、それが恐怖であり大変強いのであれば、特定の恐怖症ということになるのかもしれません。
また、そのシーンを見て不快なために、代わりのものを思い浮かべなければならないとか、それを打ち消すために決まった行為をしなければならないというのであれば、強迫症ということになるでしょうか。
ただ、精神医学は日常みなさんが抱いている”悩み”にはめっぽう弱いという事実があります。
どうしても”疾患”を扱うので、そういったところにはうまくお答えできないのが精神医学の悩みでもあります。
ということで、せっかくコメントをしてくださったにもかかわらずお答えにならずすみません。
もしとてもお困りであれば、クリニックを受診して細かく悩みをお話しされるのも良いかと思います。
「受診すると薬が出るんじゃないか…」と不安であれば、心理士の先生がいる病院をあらかじめ探してみると良いかもしれません。
m03a076ddot 2017.01.04 18:09 | 編集
>ハルさん

ありがとうございます。
おっしゃる通りで、キャラクターのついたボールペンは重心が安定しないので、結構書きづらいですね…。
ちょこんと乗っている程度なら大丈夫ですが、特にムコさる君はどっしりとしてます。
去年からはキャラクターたちも受難となっているようです。
今後は彼らの立場がどうなるのか、ちと不安にもなっております。
m03a076ddot 2017.01.04 18:12 | 編集
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