2014
04.13

研修医にオススメできる小児科外来のテキスト

Category: ★本のお話
 救急外来では大人のみならず子どもさんも良く来ます。なかなかうまく病歴がとれないこともあり、研修医の頃はドキドキもんでした。

 自分が研修した病院は大きかったこともあり、小児科病棟はほぼ白血病の患者さんで、小児血液内科とでも言うべき状態。コモンな疾患を入院病棟や小児科外来で診ることがなく、救急外来のみ。診る絶対数は不足していたなぁと思い返しています。

 研修医が読む本はコレだ! と言えるくらいの知識はあんまりないような気もしますが、いちおうはお話ししておこうかと(2015年7月24日に内容を改めました)。

 『小児救急のおとし穴』は入門として良く読みました(改訂版が2011年に出ています)。他には、『重症疾患を見逃さない小児の救急・当直診療』というのがあると安心。お守り的な存在になってくれます。

 最もオススメできるのは『HAPPY! こどものみかた』です。どうやって子どもを診るかに絞った本で、参考文献もきちんと明示されておりエビデンスを大切にしています。しかしそれよりも大事なのが、臨床経験に基づいたお言葉。「なるほど!」と唸らせる一言は、臨床にしっかりと軸足を置いている証ですね。

happy.jpg

表紙が何とも言えませんが…。


聴診器をぶら下げたスーパーマン風の男性2名が女児の腕を持ちポーズを決めている事案が発生


 と言われてもおかしくは、ない…?

 そんな感じで表紙はちょっとどうかと思うフシはありますが、内容は充実!


視線は医師自身の視線、こどもの視線、親の視線の3つを意識する
こどもは実際の年齢より小さくみられるのが嫌いである
腹痛のない児はしばしば診察時に閉眼しているのに対して、内臓痛を有する児は腹部を触診する医師の手を注視している


 といった、グッとくる言葉が満載です。

 章立ても臓器別に分けるのは普通ですが(ちょっと腹部の章が薄い)、夜と昼の症候学を持ってきたのが「なるほどなー」と思わせます。具体的な治療や輸液のメニューなどは記載がないのでそれは他書で学ばねばなりませんが、表題のとおり”こどもの診方”を学んで”こどもの味方”となるには最適。

 これで検査以前の質が高まること間違いなし、と思います。

 もう1冊選べと言われたら、タイトル勝ちの感はありますが『帰してはいけない小児外来患者』。

帰してはいけない小児

『帰してはいけない外来患者』の小児版です。『HAPPY~』で原則を学んで、この本でしっかりと復習。危険なサインを嗅ぎ分けられるようになりましょう。読み込むのはこの2冊。そしてあとはマニュアルをうまく使いこなすことになるかなと思っています。
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コメント
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dot 2015.03.24 11:13 | 編集
管理人用閲覧コメントを下さったかた、ありがとうございます。

引用の言葉というのは、恐らく以下の3つのことだと思います。

・視線は医師自身の視線、こどもの視線、親の視線の3つを意識する
・こどもは実際の年齢より小さくみられるのが嫌いである
・腹痛のない児はしばしば診察時に閉眼しているのに対して、内臓痛を有する児は腹部を触診する医師の手を注視している

それぞれ、本の

・P2, P18
・P19
・P135

になります。他にも名言が多いのでじっくりと読んでみてください。
m03a076ddot 2015.03.26 09:11 | 編集
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