2014
03.01

机を挟むべきか否か?

Category: ★精神科生活
 以前勤めていた病院の外来診察室。

診察室1

 で、こちらが今勤めている病院の外来診察室。

診察室2

 どちらも電子カルテなのは時代の流れでしょうか。若い医者はブラインドタッチ(和製英語なんですって!)が出来る人が多いので、別に「紙カルテじゃないとダメ!」ということはありません。自分は電子カルテのほうがスピードも速いし楽だし。紙カルテは自分の字も時間が経つと読めなくなりますし、他人の字になるともう暗号ですよ。医者は字の汚い人が多いかも、と思ってます(自分含めて)。

 「パソコンの画面ばっかり見て患者さんの方を見なくなる。だから電子カルテ反対!」というのではなく、だったらブラインドタッチの練習をしてみてはいかがかと。それくらいの努力はしても良いんじゃないかなと思います。年を取ってくると確かに新しいものを練習するのは厳しいかもしれませんが、自分の医療の質を上げるには練習練習。電子化の方向は避けられないので、反対運動を起こしてもなかなか厳しいような気もします。こういうのは多くの医者を敵に回しそうで怖いですが、ブラインドタッチの出来る若手の特権(?)として言ってみました。気分を害されたらスミマセン。

 ま、それは良いとして、今回の着眼点は2人の間にある


机の存在


 です。

 以前勤めていた病院では、患者さんと診察者との間に机がありませんでした。しかし、今勤めている病院では、それがあります。

 あんまり気にせんなぁという先生もいるかもしれませんが、精神科では診察室の構造そのものがちょっと気になる。自分は机を挟まない方から臨床を始めたこともあり、当初は机を挟むタイプが妙に落ち着きませんでした。何となく”壁”や”距離”を感じてしまいます。

 今はずいぶんと慣れまして、逆にあった方が落ち着く。診る患者さんの数が多いと、机があった方が疲れが軽い印象でございます。何となく境界としての役割を持ってくれるんでしょうね。自分で意識して距離を考える必要性が薄らぐので、疲労感の軽さに結びつくのかも。

 ただし、患者さんの層にもよるかもしれません。カーンバーグ的な境界的人格構造の患者さんを診察するなら、この机があることで少し距離を置くことが出来る気がします。悪い意味での巻き込まれが少なくなるような? あと、統合失調症の患者さんならもちろん机があった方が侵襲的ではないでしょう。

 あと、純粋に物理的な距離を取ることが出来るというのもあります。精神的に興奮状態の患者さんを診察する時は、やっぱり机があった方が良いなと思います。以前勤めていた病院は割りと平和だったのかも。

 そんなこんなで、今回は机の存在について考えてみました。 
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コメント
私は今まで多くの精神科を転院してきましたが、すべての診察室に机がありました。
やはり治療者と被治療者の適切なパーソナルスペースを確保する意味と、興奮された患者に対しての安全上の意味があるのではないでしょうか。
それとドアが2つあるといる事もです。
患者が入るドアだけでなく、精神科医側にもドアが付いているのです。
受付や看護師とのやり取りの意味もあるのでしょうが、こちらもやはりいざという時に避難する為という意味があると思います。
私はただの一患者でしかないので、すべてただの推測にしかすぎませんが。
dot 2014.03.02 08:07 | 編集
名無しでコメントを下さったかた、ありがとうございます。

確かにドアも2つありますね。ご指摘のように、避難の意味も含まれていると思います。他には、出入口を別にするというのは医者と患者さんとは職業的な関係で、それぞれ違うところから来て違うところに出るということを示してもいるのかなと考えています。
ご意見、ありがとうございました。
m03a076ddot 2014.03.05 22:19 | 編集
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