2013
05.30

すっと下がってしまった

 外来で診ているおっちゃんの患者さん。「血圧が高いんですよねー」と話します。「ほー、どれくらいですかね」と聞くと、返ってきた答えが



「160/110くらいです」



 結構高いですね…。

 なんで今まで言わなかったんだ、という疑問は浮かびますが(血圧のことを聞かないこっちが悪いんですけど)、とりあえずは「高血圧は血管が先に年を取ってしまうのよ」と説明し、ラーメンのスープ飲んじゃいかんよ、代用塩も適宜使ってみたらいかが(腎機能は問題ないので、カリウムがたまるリスクは少ないと判断)などと言いましたが、その効果はあんまりなく、血圧は変わりません。ていうかラーメン大好きらしくってついスープ飲んじゃうみたいです。。。そこなんだよ!と言いたかったですが、好きなものを制限するのは殺生なことでございます。つい同情してしまい、あんまり押せず。自分も好きなもの食べちゃいかんと言われたらガックリきそうですし、なかなか守れる自信がなくてですね。自分で出来ないものを他人に偉そうに言うのもちょいと。

 しかし、このまま値が高いのを指くわえて見てるだけというのもどうかしらと思ったので、頑固親父的なCa拮抗薬のアムロジピンを使うことにしました。ここまで高いとRAS阻害薬よりもやはりCa拮抗薬をまず使って下げたいと考えてしまいます。

 さて、下がったかな?と思って聞いてみたら



「150/100です」



 あんまり下がらんね。。。

 「血圧高いせいか、頭も前から痛いんですよねー」




ほう、頭痛ですか




 粉飲めますか?と聞くと「飲めますよ」と。じゃあこれ行ってみようかな。



釣藤散! 



 高血圧の人の頭痛やめまいなんかにはよく用いられます。石膏という冷ますモノが入っていますから、あんまり冷え性な人には使いたくはない感じはします(冷まし過ぎないように人参も入っていますが)。

 ツムラさんのものを1日3包から開始。じゃ、また4週間後に来てください。

 で、4週間後。どうなりましたかね?



「130/80になりました!!」



 なんと!丁度いいじゃないですか。「こんなにすっと下がるなんて、すごいですねー」と患者さん。

 エキスの釣藤散って血圧を下げる力はあんまり強くないと思っていましたし、経験的にも実感がそこまでなかったんですが、この患者さんにはやたら効きました…。頭痛も取れてすっきりしたとのこと。良かった良かった。

 そこで患者さんから衝撃の一言



「先生、なんで精神科やってるんですか?」



 いや、ま、そういわれてもね。。。

 確かに今回は精神科とは関係ない治療をしていた…。ま、高血圧はどの科でも一定の治療ができるようになっているんですよということで。

 ということで、今回は口訣的な漢方の使い方をしました。”中高年+高血圧+慢性頭痛=釣藤散”でございます。
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