2013
03.03

喉が痛い時…?

 喉が痛い、つまりは咽頭痛ですが、これを経験したことのないという人はいないんじゃないかと思うくらいにコモンな症候です。自分は朝起きた時に何となく喉がイガイガというか、そんな痛さを持つことがあります。もともとアレルギー性鼻炎でして、ひどい時は完全な口呼吸。寝ている時に喉がカラッカラになって、それで痛くなるということも結構多いです。

 そんなちょっとした喉の痛みには、簡単に飲めるお薬があります。要はいつものように漢方の紹介なんですけどね。。。その漢方は、桔梗湯(ききょうとう)というもの。使われている生薬は桔梗と甘草だけという超シンプル。自分が愛用しているものです。飲んでしばらくすると痛みがすごく軽くなっています。甘くて飲みやすく、結構速効性に富むお薬。

 これを飲む時はコツがありまして、お湯に溶いてしっかりとガラガラうがいをして飲み込む!というやつです。そのまんま飲んでも効果は薄く、喉の痛いところにしっかりと染み渡る印象を与えるのが効かせるポイント。これをしないでエキス顆粒のままザラーって飲んでもあんまり効かないんですよね(自験済)。

 気軽に出せる漢方の1つかなと思います。たくさんを長期間飲むと甘草の影響が出るでしょうけど、痛い時だけに限って使うなら少し多くてもほぼ問題ありません。少しイガラッぽさが続く場合、自分は1日に5-6包飲んでます。長くても2日間くらいですけどね、飲むのは。それくらいで治ってきます。

 漢方を処方する身としては、出すものは自分でまず使ってみるのが良いですね。自分が飲む時の味とかを分かっておくことは大事で、そういうところも患者さんに伝えておきます。

自分「コレ、自分も飲むんですよ。気に入ってましてね、結構スッと効いてきますよ」
患者さん「へ?先生も飲むんですか?」

 みたいな会話は良く繰り広げられます。”医者も飲んで効いてくるんなら良いんじゃね?”的なイメージを持ってもらうのは大事。こんなこと言うとプラセボなんじゃないかと思われるかもしれませんが、例えそうであっても患者さんに有利に働くなら、何でも利用しましょう。自分で試して効いたという実績(?)もありますし、そこはおまじないの部分としてしっかりと使う。薬を処方することは、医者の気持ちも併せて処方することでもあります。

 で、これが自宅にあるツムラさんの桔梗湯(138番)。

150214_1800~01

 ただし、炎症バリバリには効きません。あくまでもちょっと痛いなーという時の漢方です。もう痛くて痛くて熱持って唾飲むのも覚悟がいる、そんな咽頭痛には明らかに力不足。そんな時は、まず怖い疾患(急性喉頭蓋炎とか!)を除外して、それから”小柴胡湯加桔梗石膏”を多めに使います。これもガラガラうがいで飲む。桔梗の他に、石膏やら柴胡やら黄芩やらが熱を冷ましてくれますよ。だから、熱を持っているというのが大事になります(炎症の存在)。誰にでもこれを出して良いというわけではなく、熱を持っていない場合は、患者さん自身を冷やして乾かしてしまうので良くありません。

 というか、漢方使うんなら自分のアレルギー鼻炎治せよって言われそうですね。大学生の頃は近所の耳鼻科で小青竜湯を出されて飲んでみたんですが胃に障ってしまって。。。麻黄が多いとちょっと厳しいです。考えて苓甘姜味辛夏仁湯とか荊芥連翹湯とか自分も努力してみたんですけどね、何とも治らないんです、これが。もともと皮膚科領域と耳鼻科領域の漢方がちょっと不慣れなこともあるかもしれません。むむ、残念。患者さんのアレルギー性鼻炎が酷い時には頓用的に小青竜湯合麻黄附子細辛湯を少し使っています。あんまりにも鼻閉が強くて粘膜が赤く腫脹するようなら熱証と言えますから麻杏甘石湯を小青竜湯に合わせますが、麻黄と石膏が結構入っているので使う時は少量にしますし、普段は出しません。やっぱり麻黄は合わないことがままありますね。エフェドリンですから、あんまり使わないに越したことはないでしょうし。地道に体質改善を狙うなら当帰芍薬散合補中益気湯を使います。水滞と冷えと免疫異常を気長に治していこう、という考え。結局自分自身の鼻炎には漢方が効かず、ザイザル®とシングレア®とアラミスト®で対処してます。最近引っ越したので、ホコリがすごくて。。。

 脱線したまま終わりますが、自分の家には急性期用の漢方が結構ありましてね、自分で効くなーと思っているのは備蓄してます。例えば、麻黄附子細辛湯。いわゆる”のどチクの風邪”に使う漢方ですね。喉が痛くてそんなに重症じゃない風邪に。普通に喉が痛いだけなら桔梗湯ですが、風邪があると麻黄附子細辛湯。自分にはコレがピッタリ来ます。あー風邪ひいたなぁと思ったら、胃に障らないレベルで多めに続けると大抵はそこで治ってくれます。あくまでも自分の風邪でして、他の人の風邪にも有効というわけではありません、念のため。そしてもう1つ例にあげると、香蘇散。これは紫蘇と生姜がメインですが、何となくやる気が出ない、”プチうつ”になった時にこれも1日6包。香蘇散は、エキス製剤にする時に有効成分が揮発してしまうため、結構量を使ってあげた方が効きは良いです。ちょっとスッキリ治らない風邪にも使ってます。何だかんだ言って自分も気分が沈む時がありまして、あーちょっと辛いわーって時に香蘇散パルス療法を行なって浮上させてます。麻黄がダメな人用の風邪薬にもなります。
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