2012
05.29

薬は溶けても利益は消えない

Category: ★精神科生活
 2012年5月11日に、エビリファイ®のOD錠が発売になりました。口の中ですぐ溶けるタイプなので、水なしでO.K.です。最近こういうのが増えてまして、精神科領域で最も有名なのがジプレキサ®のザイディス®錠。このザイディスはフリーズドライを応用した剤形で、イギリスにあるカーディナルヘルス社が特許を取っています。エビリファイのOD錠もこのザイディス技術を使ってます。新たに24mg錠がOD錠のみに加わりますが、この24mgというのは双極性障害躁病相への使用を見込んで出来ています。本日、大塚製薬のMRさんからOD錠の見本をもらいました。

 エビリファイの成分は入っておらず、味と溶け具合を試すモノ。

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 原産国はイギリス。これは前述の通り、製造技術の関係です。

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 原材料は”ゼラチン、D-マンニトール、アスパルテーム(甘味料)、無水クエン酸”となっています。

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 これは6mg錠。湿気に激弱な英国紳士なので、アルミでしっかり包装。ジプレキサそっくりです。

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 ペリッと剥がすとまさにイギリス人のような白いお顔。ちなみにジプレキサのザイディス錠はアジアではないですが黄色です。

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 このまま舌に触れさせるとくっついて楽。今回は手に取ってみました。落雁的なお菓子を想像します。

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 で、口に入れると、、、



んまい



 ほのかに甘く、ゼラチンを使用しているせいか唾液に触れると一瞬だけつるんとしたコーティングを感じます。5秒ほどで溶けて無くなる儚さ。

 なんか、駄菓子っぽい感じ。拒否感なく飲めそうですね。薬っぽさは皆無ですが。。。甘味料のアスパルテームは独特の甘さがあって、口に残る感じが好きではないですが、これは服用量そのものが少ないのであまり気になりませんでした。ロッテからシュガーレスのチョコレートで”ゼロ”っていうのが出てますが、アレがアスパルテームの甘さです。食べた後に何となく口に残るのが自分はキライでして。

 さて、これでエビリファイは錠剤、細粒、液剤、OD錠と4種類が揃いました。1ヶ月に1回の筋注で良いコンスタは、アメリカで数年後に発売される予定。これだけ剤形が出ると薬局さんは大変でしょうね。在庫がだぶつかないかしら。

 医者はMRさんから「新しい剤形が出ます!」と聞くと


お、そろそろ特許が切れるのか


と邪推します。特にアメリカでは特許がすぐ切れてジェネリック(後発品)がどんどん発売されますから、製薬会社は何かと細かい所をいじって対策に乗り出します。パキシル®もCR錠が日本で出ますし、セロクエル®もあえて徐放剤を双極性障害うつ病相に対して日本で治験中。これもジェネリック対策と言って過言ではないでしょう。ちなみにエビリファイの特許は、アメリカでは2015年4月で切れてしまいます。シビアな世界ですね。

 剤形が増えるのは患者さんにとっても良いことではありますが、製薬会社には”薬局に在庫を持たせる””特許切れ対策”というウラの顔も存在します。
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