2012
05.05

キャラクターシリーズ:何なんだコイツは

Category: ★精神科生活
 本日は抗精神病薬の雄、オランザピン(ジプレキサ®)です。最近は前頭葉でのドパミンを増やしてくれるとも言われており、これは注目に値すべきところかなと思います。この薬剤については以前にも触れましたので、ここで一部ご紹介。

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 優秀な薬剤で、統合失調症では他の薬剤で上手くいかない時、クロザピンをトライする前にジプレキサを使ってみることがモーズレイのガイドラインでも記載されています。陽性症状も陰性症状もバランス良く改善してくれて、良い感じの治り方に持って行ってくれますね。合わない患者さんは逆に悪化することもありますが。。。

 個人的なイメージとしてジプレキサは”重い薬剤”というか”複雑な絡み方をする薬剤”というのが漠然としてあるので、受容体的に敏感な発達障害に使うのは躊躇われます。クエチアピン(セロクエル®)も複雑な絡み方をしますが、受容体にはライトなくっつき方なのでマシかもしれないですね。発達障害にはアリピプラゾール(エビリファイ®)、ペロスピロン(ルーラン®)、ブロナンセリン(ロナセン®)辺りがフィットしやすい。ロナセン?と思うかもしれませんが、幻聴とかがなくても発達障害患者さんに使うと性格の拡がりというか、柔和になるようです(自分は使ったことないですよ)。でもロナセンは中盤で失速してしまって色々被せなきゃいかん時も。。。ロナセンの失速感はどうしたら良いんでしょう??

 このジプレキサ、副作用は有名なのが体重増加。この体重増加は”投与量に依存しない”らしいです。すなわち、5mgだろうが15mgだろうが20mgだろうが増える人は増えるし増加割合も一緒。でも臨床的にはやっぱり違う印象はありますね。。。ジプレキサが合っているけどこの体重増加を何とかしたい、そんな患者さんにはトピラマート(トピナ®)を併用することで何とか抑えられることも。ただトピナは精神症状にも影響する(良い方向にも悪い方向にも)ので、そこは注意。他の副作用としては、代謝系への作用と眠気も挙げられます。

 体重増加(食欲亢進)と眠気は、これを狙って処方しますし、他には制吐作用を持っているため、それを期待して処方もします。特に化学療法による悪心や嘔吐に使用することが多い。飲み込みづらくてもザイディス錠だと甘い上にすぐ口の中で溶けます。これらのことから、コンサルテーション・リエゾン領域での活躍も見られます。ただし糖尿病に使用が禁忌というのが何とも痛い。

 さてそんなジプレキサですが、2012年の2月、適応に”双極性障害のうつ症状”が加わりました。ですが、自分はかなり懐疑的。躁症状には確かに効果はありますし、統合失調症には文句なし。ただこの双極性障害のうつ症状にはどうも「????」としか思えず。同じ糖尿病禁忌の抗精神病薬ならクエチアピン(セロクエル®)の方が超優秀。

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 とまあ、こんな書き方をしてます。ジプレキサは双極性障害のうつ症状に明らかなエビデンスがないのでご注意を。文献のAbstractだけでは騙されますが、きちんとどんな評価をしたのかまで見てみましょう。MADRSやHAMDといった評価尺度のどの項目が改善しているのか、していないのか。ここまで見なければいけません。自分は双極性障害のうつ症状に対しては、セロクエル使って、臨床試験は行われていないですがルーランも少し使ってみたり。ダメならリチウム(リーマス®)使えるなら使って血中濃度を0.8まで上げて。何ともならん!という時は、恐る恐る抗うつ薬を使います(もちろん、気分安定薬をベースにして)。ここでアモキサン®なんか使うとスコーンと躁転しますから、穏やかな奴を。自分はヘタレなので、サートラリン(ジェイゾロフト®)を12.5mgというごく少量で引っ張ります。ルーランは1-4mg噛ませておくことが多いですね。最近は柴胡剤も補佐として使うことがあります。

 それはそうとして、今回はジプレキサのキャラクターでした。それがこの子↓

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何者だオマエは。。。



 この圧倒的な可愛くなさ。カカシ?ヤジロベー?20というのは20mgまで使えるよということでしょうか。黄色い顔はザイディス錠ですね。それの証拠にこちらの画像↓

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 この向かって右のオレンジ君(勝手に命名。コードギアスとは関係ありません)が何とも安直。ザイディス錠はオレンジ味なので、それを意識したんでしょうが、ド直球ですね。このオレンジ君とセットになっていることからして、この20mgカカシの黄色い顔はザイディスを表現しているのでしょう。そうじゃなかったら、オレンジ君はスーパーとか八百屋さんのキャラになってしまいます。

 何か、キャラクターは作るんならもうちょっと気合入れて作らなアカンでしょう。ジプレキサそのものは優秀でも、コイツが足引っ張ってるようにしか見えません。ヤジロベーだとするなら、陽性症状も陰性症状も”バランスよく”改善してくれるという意味なのかもしれませんが、それにしても可愛くない。ロナセンバードを見習いましょう。


 そんな声が多かったのか知りませんが、この子は




リストラされました・゜・(ノД`)・゜・




 完全に見なくなりましたね。。。ボールペンからも完全にキャラが消滅してしまい、今はキャラ無しでジプレキサは戦っております。

 なかなかキャラ生活も楽じゃないんですね。。。
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