2012
04.14

キャラクターシリーズ:飛べないメロペン

Category: ★精神科生活
 カルバペネムと言えば、ナウシカの巨神兵のごとく焼き払うイメージがありますね。こういうのは効く菌を覚えると大変なので、効かない菌を覚えるのがポイント。そして日本にはカルバペネム系がたくさんあってどれを使おうか迷うかもしれませんが、使うのはチエナム®とメロペン®だと思います。

 カルバペネムは細胞壁に作用するので、効かない菌はもちろん細胞内寄生菌。そして腸球菌にも効きません。イミペネム・シラスタチン(チエナム®)はE. faecalisにやや活性があると言われてはいますが、それを狙って使う薬では決してありませんし、特にバンコマイシン耐性のVREには無効です。MRSA、MRSE、他に真菌にもダメです。後は、偽膜性腸炎の原因菌であるClostridium difficileや日和見感染として出ることのあるStenotrophomonas maltophiliaにも活性を示しません。Burkholderia cepaciaという菌は、メロペネム(メロペン®)のみ効きます。

 緑膿菌や嫌気性菌に効くため、簡単に「熱が出た!よーしチエナム行っちゃえ」と選択してはいけないお薬。

・緑膿菌感染が疑われる時
・ESBL産生菌やAmpC型βラクタマーゼ産生菌の関与が疑われる時

 上記の事態はしっかりとした適応となります(必ずlocal factorを把握して、かつ検体を採ってから使いましょう)。投与する時は、まだ日本の添付文書はアテにせずPK-PDに則ることが大事。

 ドリペネム(フィニバックス®)は何と人工呼吸器関連肺炎(VAP)の治療でチエナムに負けてしまい、臨床試験が中止になりました。これを踏まえ、FDAは肺炎に適応がないことを改めて強調しています。アメリカでは、ドリペネムの適応は複雑性腹腔内感染と複雑性尿路感染だけです。

 日本でも売られているパニペネム(カルベニン®)は、緑膿菌が実は苦手。狙って出すものではありません。エルタペネム(日本未発売)は緑膿菌カバーをわざと?外しています。

 ざらっとカルバペネムの復習をしたところで、本日は大日本住友製薬の稼ぎ手、メロペン。このキャラクターは


メロペンギン


 ヒネリの気配すらないようなこの安直なネーミング。。。イワトビペンギンがモデルになっております。

 このメロペンギングッズ、自分はボールペンしか持っておりませんでして。そのペンにも何種類かあります。がさがさ探してとりあえず手元にあったのはこんなの↓

PA0_0220.jpg

 子どもがくっついてますね。そしてもう1つがこれ↓



 なにか持ってますね。タマゴ?いえいえ、これは何とですね、同じく大日本住友製薬が販売する抗真菌薬の


アムビゾーム®


 アムホテリシンBのリポソーム製剤。副作用がぐっと軽くなっていますが、お値段はぐっと重くなっています。会社のイメージするアムビゾームはこんなのらしいです↓

アムビゾーム

 メロペンとアムビゾームの組み合わせとはまた恐ろしい。。。患者さんの状態が思わしくないんだ、、、と想像させられてしまうこのボールペン。何か不吉ですな。タマゴだったら可愛らしかったのに…。
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