2012
03.22

キャラクターシリーズ:エビとシナモン

Category: ★精神科生活
 以前に製薬会社のキャラクターのお話をしましたが、今回はその時にちらっと言ったシナモロールについて。

 大塚製薬は精神科領域ではアリピプラゾール(エビリファイ®)という名前のお薬を作ったことで有名です。このエビリファイはコテコテのEPS(錐体外路症状)が出にくく、鎮静もかからず体重や代謝にも影響しづらいと言われるので長期的な使用も他の薬剤に比べて安全性が高いのでは?と言われます。比較的出やすい副作用は不眠と吐き気とアカシジア(静座不能)というEPSです。不眠という副作用のため、服用は基本的に朝食後。このアカシジアは身体がそわそわして座ってられなくなってうろうろしてしまう状態。これを症状の増悪と勘違いしてしまうことがあると言われます。「身体とこころ、どっちの方がそわそわ強いですか?」と自分は聞くようにしていて、どちらかと言うとアカシジアは身体の方ががそわそわ、症状増悪はこころの方がそわそわ。

 アカシジアを止めるには、プロメタジン(ピレチア®)やプロプラノロール(インデラル®)やミルタザピン(リフレックス®/レメロン®)が有効。抗コリン薬のビペリデン(アキネトン®)よりも良いですよ。ちなみに、リチウム(リーマス®)の副作用である振戦に対しても、インデラルが有効。アキネトン使っても大した効果ありません。

 吐き気は、エビリファイの強力なD2受容体結合能によりメトクロプラミド(プリンペラン®)がなかなか効きづらいです。そこで、使用するのが少量のオランザピン(ジプレキサ®)。セロトニンの方をがっちり抑えることで、制吐作用を持ちます。オランザピンは化学療法による嘔気嘔吐にも有効。

 統合失調症では、エビリファイは合う合わないという患者さんがいます。とある先生は「健康そうな肌なら合う、白くて日光に当たっていないような肌なら合わない」と言っていたような。

 そんなこんなでエビリファイは統合失調症と双極性障害の躁症状に適応を持っています。少量(日本人なら3-6mg)であれば、うつ病治療にaugmentation(付加療法・増強療法)として良好な成績を残しています。2012年3月段階ではうつ病に対してまだ適応はありませんが、いずれ取れると思います。双極性障害のうつ症状には治験が失敗して効果が無いと言うことになっていますが、少量だと結果は違ったかも知れませんね。神田橋先生は、フラッシュバック(神田橋先生の言うフラッシュバックです)にもエビリファイ3-6mgは有効と仰ってます。自閉症を代表とする発達障害の感情安定にも少量使用は効果的(FDAの承認も取ってますし)ですが、強迫が少し強くなる患者さんもいます。

 そんなエビリファイは新たにOD錠(水なしで飲める口腔内崩壊錠)を発売。24mg錠が出ますが、明らかに躁症状を意識していますね。細粒と錠剤、液剤、OD錠。ラインナップが揃って参りました。

これが液剤(6mL)。液剤の方が錠剤よりもスッとしてやや鎮静的に働いてくれます(経験的に)。

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 そこでシナモロール。キティちゃんで有名なサンリオのキャラクターで、お茶犬に対抗する目的で作られたそうです。エビリファイのシンボルキャラクターになっていまして、ボールペン、うちわ、プラスチックカップ、ティッシュケース、付箋、ぬいぐるみなどなど。

 自分の持っているものをご紹介。

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 こんな感じ。シナモンちゃんのぬいぐるみが小さめで可愛い。

 製薬会社も色々とキャラクターを考えたり、既存のものと手を組んだり。大変なんですね。でもキャラクターが可愛ければウケは良い。




 どうでも良いことですが、この前まで「シナモロール」を「シナモンロール」だと思ってました。。。


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コメント
はじめまして。なな。と申します。
増量されたエビリファイについて調べていたら、こちらへたどり着きました。

強迫症状がひどく、エビリファイがだんだん増えて、いまは24mgになったのですが、入院してからしばらくしてOD錠になりました。のみやすさへの配慮でしょうか?のみやすくてありがたい存在です。でも、すべてのおくすりにOD錠があるわけではないので、錠剤が多すぎて「お く す り の め た ね ♪」を買おうか本気で悩んでいるわたしです;

リスペリドン液も就寝前と不穏時に出ているのですが、あの苦さはたまったものじゃありません!エビリファイ内用液のオレンジ味・・・うらやましいです。。

病院のいたるところにシナモロールちゃんのグッズがあって、「これほしいです。」と言ったら却下を食らって泣いたのを思い出しました;

ちなみにわたしはエビリファイを、よく「エリビファイ」と間違えます。。

いま入院中(退院は数日後に決まっています!)で、とても暇なので、このブログにたどり着けてとてもうれしいです。読めば読むほどおもしろい!これからも参考にさせていただきますね。更新たのしみにしています。
なな。dot 2014.10.30 15:48 | 編集
>なな。さん

ありがとうございます。
エビリファイは24mg錠のOD錠があり、結構大きめですがすぐ溶けるタイプですね。
リスパダール液の苦さは、患者さんによって「あの苦さが薬っぽくて良いんですよ!」と発言されるかたもいらっしゃいます。そういう考え方もあるのか、と妙に納得した記憶が。
エビリファイの液剤は甘めにつくられてはいますが、ちょっと量が多めになってしまっているのが欠点かもしれません。
入院生活はヒマかもしれませんが、そのヒマをゆとりをもって味わえるというのも大事だと思います。焦りを感じるヒマとゆっくりするヒマと2種類ありますので。イメージとしてはゆったりお陽様の光を浴びながら縁側でお茶を飲むようなものでしょうか。そういう時間もあると神経も休まりますよ。
m03a076ddot 2014.10.31 06:42 | 編集
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