2011
12.11

感染症診療 Starter & Booster:第6回~ひっそり隠れる!細胞内寄生菌について

目次→コチラ

 MycoplasmaLegionellaを代表とする細胞内寄生菌については、細胞壁に作用するβ-ラクタム系が原則効かないということを知っておきましょう。なので当然、超広域で知られるカルバペネムは無効なんですよ。ペネム投与したから一安心、と言う訳ではないのでご注意を。選択する抗菌薬としては、細胞内の器官に働きかける薬剤が必要になってきますね。例えばマクロライド系やニューキノロン系、というもの。ちなみにLegionellaはGNRですが、細胞内寄生するのでここに分類しました。

 細胞内寄生菌による感染症だと、検体のグラム染色ではなかなかこのシャイな彼らの姿を捉えきれません。ゲホゲホ咳をして良い喀痰がとれて白血球も結構いるのに、菌だけは見えない。。。こういう時は、細胞内寄生菌かしら…?と頭を働かせることが出来ます。「見えないことで見えてくるものもある」なんて言うと格好良いかも?しれません。

 後は、比較的徐脈について一言。比較的徐脈を起こす菌はサルモネラやクラミジア、ブルセラなどなどがいます。これらの感染症でも必ず比較的徐脈になる訳でもなく、また薬剤熱などの感染症以外や感染症非感染症問わず中枢神経病変があれば比較的徐脈になることもあり、診断にすごく役立つかと言われると難しいところ。一つのきっかけにはなるかもしれません。そういったことを踏まえて診療しましょう。さて、比較的徐脈を起こすこれらの菌を別個に覚えておくと、ともすれば忘れがち。なので、感染症においては「細胞内寄生菌(特にグラム陰性の)が起こしやすい」と大づかみに覚えておくと良いですよ。なぜ細胞内寄生菌が起こしやすいのか、そして比較的徐脈の機序が何なのか、というのは残念ながら自分は寡聞にして知りません。。。


☆比較的徐脈の定義2つ

Cunhaによる定義
  体温   脈拍
 38.3℃  110以下
 38.9℃  120以下
 39.4℃  120以下
 40.1℃  130以下
 40.7℃  140以下
 41.1℃  150以下

McGeeによる定義
 脈拍が、体温(℃)×10-323 を下回ること
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