2011
12.03

感染症診療 Starter & Booster:第3回~赤長!グラム陰性桿菌について

目次→コチラ

 前回は細菌の臨床分類とGPCについて学んできました。今回はGNRについてです。表面が好きなGPCに対し、GNRは腸管、身体の中が好きです。ここで大野博司先生の分類を引用します(感染症入門レクチャーノーツより)。

☆GNRの4分類
・消化管(咽頭~大腸)に常在し、消化管に近接する臓器に感染症を起こすGNR:いわゆる腸内細菌科~横隔膜上下で更に2種に分ける
・外部から侵入し消化管内に感染症を起こすGNR
・院内感染で問題となるGNR(SPACE+α)
・バイオテロ、人畜共通感染症を起こすGNR


 まずは一番上のEnterobacteriaceae(腸内細菌科)に強くなることが第一歩。先ほど言った住み心地に出てきたGNRはここの種類を指します。横隔膜の上下で2種に分けるのは

・横隔膜より上に住んでいる菌は気道感染症を起こす
・横隔膜より下に住んでいる菌は肝胆道感染、腹腔内/骨盤内感染、尿路感染を起こす


という原則があるからです。大野先生の説明を借りると、彼らは消化管の近接臓器で”閉塞”が起こることで、その臓器に感染を起こします。GPCではバリア破綻を意識しましたが、GNRでは閉塞がキーワードになります。例えば、胆石により胆道が閉塞して胆嚢炎になるとか、PIDですと性行為感染症で子宮・膣での分泌物の流れが閉塞してしまうことによる、など。閉塞からバリア破綻が導かれると考えても差し支えありません。



 前回お話ししたように、GNRと一括りに言っても、その中で性格はみんな違います。常在部位・感染を起こしやすい部位・苦手な部位の3つは覚えておきましょう。
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コメント
偶然たどり着きました。某病院の研修医1年です。
先生のブログに見入ってしまって、とても勉強になりました。
研修医の視点を意識して書かれてある(と勝手に感じました)ので、どの記事も分かりやすかったです。
ありがとうございました!
通りすがりdot 2011.12.03 20:25 | 編集
>通りすがりさん 
コメントありがとうございます。
多くの記事は研修医の先生方に向けて書いてありますが、少し救急寄りかもしれません。
お暇があったら、またいらしてください。
研修も忙しいでしょうけど、この時期が臨床能力を伸ばす一番の期間です!頑張ってくださいね。
m03a076ddot 2011.12.04 22:47 | 編集
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