2011
12.03

診断推論 Starter & Booster:第3回~鑑別疾患を想定する教科書的な方法(系統アプローチ)

目次→コチラ

 前回までに、鑑別の場所と主訴の設定を学びました。ここまでを理解して今回は鑑別疾患の挙げ方となりますが、現時点ではまだ網羅的な鑑別疾患の列挙という形を取ります。多くのテキストで挙げられており推奨される方法ではあります。しかし、異論はあるかと思われますが、これは教科書的、一見すると非現実的な方法であると考えています。とは言っても、一度はこのコテコテな方法に触れておきましょう。そこから見えてくるものがあります。

 主訴から鑑別疾患をどう想定するのか、いわゆる系統アプローチを見てみますね。

 順序としては、最初に主訴やその機序を広く解剖/臓器でとらえます。「腰痛」と言ったら、原因臓器として皮膚、筋骨格、神経、後腹膜臓器(十二指腸や膵臓、大動脈などなど)はまず浮かんでくると思います。「失神」は「脳血流の一過性の低下」という機序を把握すると原因臓器は心臓、肺、神経などは即座に出てきます。

 その次に、解剖と主訴に絡めてVINDICATE!!!+Pを持ってきます。このVINDICATE!!!+Pは病態カテゴリーを意識したゴロ。

Vascular (血管系)
Infection/Inflammation (感染症/炎症)
Neoplasm (良性・悪性新生物)
Degenerative/Deficiency (変性疾患/欠乏性疾患)
Intoxication (中毒)
Congenital (先天性)
Auto-immune/Allergy (自己免疫・膠原病/アレルギー)
Trauma (外傷)
Endocrinopathy (内分泌系)
!atrogenic (医原性)
!diopathic (特発性)
!nheritance (遺伝性)
Psychogenic (精神系)

 これらの頭文字を採ったものなんです。「うわ、多いなぁ…」と思うかもしれませんが、これを主訴と解剖の2つと絡めて鑑別疾患の想定を進めて行くんです。

 VINDICATE!!!+Pというゴロを媒介にすることで網羅性を高め鑑別の取りこぼしが少なくなる訳ですね。これが教科書的な方法です。


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