2011
11.25

感染症診療 Starter & Booster:第1回~臨床的な細菌の分け方

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 細菌は大体グラム染色で分けられます。しかし、全てをそれで分けるのではなく、発症機序と治療も考慮に入れて分類した方が臨床上有用でしょう。ここでは、グラム染色によるものと、SPACE+αと呼ばれる院内感染に重要なグラム陰性桿菌、それにプラスして嫌気性菌と細胞内寄生菌に分けておきます。もっと細かく分けることもできますが、そうなると覚えきれなくなるので。出来るだけどの個所でも「原則」を意識して、大まかに考えるようにしていきます。

☆細菌の臨床的分類
・グラム染色の4分類
・SPACE+α
・嫌気性菌
・細胞内寄生菌


 グラム染色において、グラム陽性とは青く染まる菌、グラム陰性とは赤く染まる菌で、後者はP. aeruginosa(緑膿菌)やE. coli(大腸菌)をはじめ細胞壁の外に外膜を持つものです。細胞壁の構造の違いから、染色性に差が出てきます。グラム陽性(GP)/陰性(GN)と球菌(C)/桿菌(R)の組み合わせから4種類に分類されますが、日頃目にする頻度や重要性などを考えると臨床上重要なのはGPCGNRの2種類。染色上は、GPCは青くて丸い、GNRは赤くて長いものに見えます。今回のレクチャーでは細部に手を出しませんので、この大事な2種を押さえていきましょう。



 そして、細菌には彼らの住み心地の良い場所というのがあり、それぞれ縄張りのようなものを持っています。常在というやつですね。常在を語るには、細菌だけでなく人間側のことにも触れねばなりません。総じて、人間のバリア機構があるからこそ常在菌は常在菌であることが出来ます。ということは、そのバリア機構が破綻すると、彼らは深みへ侵入し原因菌へと変化します。ですから、常在菌を覚えることは感染原因菌を推定することにとっても役立ちます。特にGPCはその”バリア破綻”というのを意識に持つと良いでしょう。常在と感染とは表裏一体なのです。それに絡めて次回はGPCについてお話します。
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