2011
09.28

P値と信頼区間

★P値 P values
 論文を読んでいると必ず出てくるPという文字。多くはP<0.05で有意差ありと記されます。P値のPはProbabilityの略。この意味は「比較した群の間に差がないという仮定が正しい確率」となります。aグループとbグループとを比較して、結果がP=0.04であれば、aグループとbグループとで差がない確率は4%ということを示します。なので、96%の確率でaグループとbグループとで差があるだろう、ということ。すなわち、P値が小さいほど、比較した群の間に差のある確率が高くなるといえます。有意差というのは、確率を織り込んだ差です。なので、ひょっとしたら本当に差があるかは不明。上述のP=0.04だと、差のない確率が4%あるわけなのです。有意差ありでも間違うことがあるのは、知っておきましょう。逆もまた真なりで、有意差なしなら差がないとは決して言えません。

 P値というのは差の有無の確率を示すもの。次に知りたいのは、「その差はどの程度のものなのか?凄い差なのか、それともほんのちょっとの差なのか」ということ。実は、P値だけでは程度に関して何も言えません。じゃあそれを求めるには???

★信頼区間 Confidence interval:CI
 差の程度を知るには、信頼区間を用います。論文では95%信頼区間という使い方をよく見ますね。これは95%の確率で本当の差を含む値の範囲を示します。例えば、降圧薬Aの効果を知りたいとして、従来薬のBを使用したグループとの比較試験を行うとします。Aを使用したグループでは血圧が20mmHg低下。Bを使用したグループでは8mmHg低下。数字は適当ですが、Aの方が有意に下がりましたとしておきます。P=0.03 95%CI:8-17mmHgとなったとします(勝手に数字を入れました)。この場合は、Aは従来薬Bに比して95%の確率で8-17mmHg血圧を下げると解釈します。

 この信頼区間、問題なのが0(ゼロ)をまたいだ時。新薬Aの副作用調査をしたとします。Aを使用して下痢の副作用が生じた割合が24%、Bを使用して生じた割合が32%だとします。P=0.08 95%CI:-3-14%とすると、Aの副作用はBに比べて最高14%低いかもしれないが、ひょっとしたら最高3%高いかもしれない、という解釈になります。ちょっと困りますね。95%信頼区間の低い値がマイナスになっている時は、あるグループの比較するものが他のグループと比べて大きいかもしれないし、小さいかもしれない。こんな煮え切らない状態になってしまうのです。有意差なし、という奴です。

 そして、95%信頼区間というのは95%の確率で本当の差を含む値の範囲を示すと書きました。ということは、95%信頼区間の両端の値の幅が狭ければ狭いほど、有用となります。



 P値と信頼区間は、論文で最も良く出てくる統計用語です。研修医の先生は早めに理解しておきましょう。
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