2011
01.25

冷え性とAKI?

 冷え性(冷え症)は女性の大敵。治療には真っ先に当帰四逆加呉茱萸生姜湯が思い浮かびます。

 末梢循環を良くすると改善するので、夏井先生が推薦するべラプロストNa(ドルナーやプロサイリンなど)、リマプロストアルファデクス(オパルモンやプロレナールなど)といったプロスタグランジン製剤の内服が奏功します。1回2錠,1日3回内服を1週間も続ければポカポカしてきてO.K.

 あとは内服を止めても大丈夫みたいです。冷え性が再発しても、1錠か2錠を数回内服するだけでスッと治まります。保険病名の問題があるので、そこは上手く。。。

 あとは禁忌(妊娠中など)があるので、そこは必ずチェックしときましょ。

 ちなみにプロスタグランジン製剤の内服は、しもやけにも抜群の効果。



 話は変わったようにみえてAKIです。AKIはAcute Kidney Injuryの略。急性腎傷害と訳されます。腎後性でなければ、初期治療はとにかく腎血流を保つことに尽きます。つまりは原尿キープ。腎を守るには、原尿に着目することが大事なのです。ラシックス(フロセミド)やイノバン(ドパミン)のrenal doseは、腎機能を改善しません。尿量が増えるから良いんじゃない?と思われるかもしれませんが、大事なのは原尿。これらの薬剤は尿細管レベルで働くので、原尿のキープに関してはあまり関与しません。そう考えると、効果のないことが分かります。この原尿キープの概念、大事ですよ。

 適切な輸液負荷以外に、最近は心不全に用いているハンプ(hANP)をAKIに使用することもあります。ハンプには利尿効果がありますが、それは輸入細動脈を拡げて原尿量を増やすため。ですが、ご存知のようにハンプはほぼ日本だけで使われていまして、しかもかなりお値段が高い。質の高いRCTが心不全に関してもあまり行われておらず、ましてやAKIでは。。。個人的には効いている印象を持ちますが、実際はどうなんでしょう。

 そこで、ふっと閃いたのは、上述の冷え性で使っているドルナーやオパルモン。

 これらはプロスタグランジン製剤で、血管を拡げる役割を果たします。生理学で習ったことですが、プロスタグランジンは輸入細動脈を拡げてくれます。なので、輸液負荷にプロスタグランジン製剤を併せると、原尿量upに繋がるのかも?こういうプロスタグランジン製剤の副作用に頻尿ってあるし。

 完全に個人的な意見なのでエビデンスもへったくれもなく、自分が想像することなんかとっくの昔に誰かが既に行ってるんですよね、多分。腎臓内科医や集中治療医だったらこういう研究をしてみても良かったかも?精神科だとさすがに。。。

 以前、小児科の患者さんが抗菌薬まずいからと飲んでくれないという話を同期としました。小児科医の中には、そんなに味が悪くないという理由で第3世代セフェムを乱発している先生もいるみたいで。あんまりクレバーとは思わないですよね、感染症屋としては。その時に思ったのは、じゃあ抗菌薬の坐剤なんてのがあれば良いんじゃない?という考え。解熱薬のアセトアミノフェンもアンヒバやアルピニーとして坐剤形態もあるし、狭域抗菌薬の坐剤が出来れば素晴らしいねー、吸収もめっちゃ良さそうだし、冴えてるなー、一攫千金できるか?と、そんなアイディアに湧いたんですが、抗菌薬の経直腸投与を調べてみたら色々論文になってました。。。残念―。商品としても出てるような記事もありましたし。でも殆ど出回ってないところを見ると、何かしらの不都合があるんでしょうね。

 AKIに対するプロスタグランジン製剤の使用は、まだ論文を調べてません。めんどくさがりやでして。。。
 ↓
 ちょろっと調べてみたら、造影剤腎症に使用した論文が数本出てました。効果の程はそうでもないらしい(効くかもね?という程度)。。。うーん、残念...。
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コメント
はいっ!冷え症です!

なんだか、冷え症、というと、肩凝りとかと並んで不定愁訴の仲間のようで、わざわざ外来で見てもらう、なんて思いもよりませんでした。
あったかくなる漢方なら飲んだことがありますが、今はそういう処方薬があるのですね。
なかなか「冷え」で外来にはかかりずらい気がしてしまいますが。
あおdot 2011.01.29 23:24 | 編集
漢方は、西洋医学的には同じ病名でも体質に合わせて処方が異なるので、難しいんですよね。どんな体質でもある程度効くよーという漢方しか自分は出せません。。。
プロスタグランジン製剤は効きが抜群なんですが、保険病名の問題がありまして…。端的に言うと、保険診療では認められていないんです。効くんですけどね。そこをクリアするため医者は色々頭を働かせていまして。
m03a076ddot 2011.01.30 06:42 | 編集
漢方は専門の先生もいらっしゃいますしね。やはり難しいのですね。
薬局に行くと、「飲むカイロ」とか、冷え性対策のサプリメントたくさんあってびっくりしました。

全然関係ないのですが、視力が下がったので気休めにブルーベリーのサプリメントを飲みはじめたら、頭痛と肩凝りが治ってしまいました。生活習慣も変えていないし他の理由が思い当たりません。慢性的でかなり辛かったのに驚いています。視力は全く回復する気配はありませんが、もしブルーベリーのおかげならラッキー☆と思って続けています。あまり関係ないでしょうか?
あおdot 2011.02.06 21:20 | 編集
>あおさん 
ブルーベリーで治ってしまいましたか!?
関連性はちょっと分かりませんが、素晴らしいですね。
自分はあまりサプリって信じていないんです。特にビタミン類はエビデンスという点からばっさばっさ否定されているものでして。
今回の頭痛・肩こりにどう作用しているのか/していないのかは不明ですが、治ったのならラッキー!いい加減かもしれませんが、良い効果をもたらしたのであれば、続けるに越したことはないですよ。
こういうのを聞いてしまうと、頭痛持ちの自分もちょっと飲んでみたくなりますね。。。
m03a076ddot 2011.02.07 00:48 | 編集
私も、テレビのサプリメントのCMは大嫌いです。胡散臭くて。(笑)
頭痛は、週4回くらいはイブプロフェンのお世話になっていて、頭痛外来いつ以降かな?と考えていたくらいだったんです。肩凝りも、ストレッチやマッサージではどうにもならなくて、なかなか辛かったです。

先日の、先生のクランベリーの記事を読んでから、ふと、ブルーベリーのサプリメントを飲んでみようかな、と思ったんです。(ベリーつながり・・・?)

頭痛が治るのは期待していなかったから、プラセボ、ってこともないですよね。不思議ー!
あおdot 2011.02.07 08:24 | 編集
週4でイブプロフェンですか!あまり鎮痛薬を使い過ぎると、それが原因で頭痛にもなってしまうので要注意です(と言いながら自分も愛用してますが...)。
このブログにコメントを下さっていた先生から
『tension headacheに対しては,まずは運動(腕立て伏せ+腹筋で筋トレ,ジョギングで有酸素運動),頸部と健康部の加温(電子レンジで温めるゲルをのっける),マッサージ,鍼灸を患者には勧めています.同時にメチコバール+ユベラN+ミオナールを投与します.これで大体の患者は治癒します.お試しあれ』
とのオススメを以前いただきました。このユベラNというのがビタミンEで、ブルーベリーにもそういえばビタミンEが多く含まれてますね。ひょっとしたら…??
いずれにしても、これで頭痛がずっと影をひそめて鎮痛薬も使わないようになれれば、ラッキーでございます。
m03a076ddot 2011.02.08 04:31 | 編集
その記事、読ませていただいた記憶があります。drug induced何とか、でしたよね。よくないですよね。運動不足は確かに原因かも…と思いますが、なかなか時間が取れないです。

ブルーベリーのサプリメント、一袋飲み終えて、他社のサプリメントに変えたら頭痛が再発しました。成分表示を見ると、けっこうメーカーによって違うことに気付きました。ビタミンかも知れません!
そして各社で推奨している摂取量もかなり違うあたりが、エビデンス、ないのね?と思ってしまいますね。
また久しぶりにイブのお世話になりました。色々試してみます。面白いので。
あおdot 2011.02.09 16:00 | 編集
他社に換えたら再発したんですか。戻してまた治ったらそれまた面白い?ですね。
何にせよ、頭痛が治る/軽快することを祈っております。お大事にー。
m03a076ddot 2011.02.10 05:11 | 編集
こんばんは☆

やっぱり頭が痛いので、同じサプリメントを注文しようと思い、Amazonで探したら、レビューに、「頭痛が減りました」と、ありました!私以外にもブルーベリーで頭痛が軽減した人がいました。
DHCのサプリメントです。別に回し者ではないのですが、値段も安くて、害もなさそうですし、1日2錠でこれで頭痛から解放されるなら安いかも!と思いました\(^O^)/
サ○トリーのサプリメントがまだ残っていますがまたDHCを飲むことにしました。イブプロフェン断ちたいと思います!
あおdot 2011.02.16 01:27 | 編集
DHCやりますなー。
NSAIDsは飲まないに越したことはないので、サプリで頭痛が軽くなるなら結構なことですね。
良くなるといいですね!
m03a076ddot 2011.02.16 17:16 | 編集
管理人用閲覧コメントを下さったかた、ありがとうございます。

リマプロストはしもやけ用につくられたお薬ではなく、あくまでも適応外ということはご了承ください。
血管を開いて流れを良くする作用を持ちます。
1回1錠で効くならそちらの方が良いでしょう。2回に増やして顔が真っ赤になることもあります(顔の血管が広がって)から、それで効かなければ増量になります。
大体は1-2週間継続で改善しますが、ぶり返したらまたその期間継続というくらいで良いのではないかと思います。
漢方は無効だったとのことですが、当帰四逆加呉茱萸生姜湯と桂枝茯苓丸を合わせて服用することで、自分の経験上ですが多くは改善しています。
m03a076ddot 2015.01.24 07:57 | 編集
管理人用閲覧コメントを下さったかた、ありがとうございます。

漢方を2種類使うというのは、医者によっては嫌うこともあります。自分はむしろ合わせに行くタイプですが、1種類でというお考えの先生も多くいらっしゃいます。
しもやけは特に女性の天敵であることが多いですね。ワセリンでしっかりと保湿するのも大事です。クリームやローションは逆に肌を痛めることがあるので、塗るのであればワセリンが一番良いと思います。
m03a076ddot 2015.01.28 08:15 | 編集
管理人用閲覧コメントを下さったかた、ありがとうございます。

ワセリンは非常に役に立ちますので、ぜひ。
手ですと、寝る前に塗って手袋をすると抜群です。
後は水仕事の後など手の皮脂が落ちてしまった時にもこまめに使うと良いですよ。
m03a076ddot 2015.02.03 00:20 | 編集
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