2009
03.29

医学生の本は

Category: ★本のお話
これまで、なんやかんやとテキストを挙げてきましたが、結局何が良い?と言われると。。。

~基礎医学~
 遠い昔に終了した基礎医学。今、自分がそれを学んでいたらどんな教科書を使うだろうか…。

 自分だったらコレ使うな~と言うものを出してみます(新潟大学医学部医学科2年-4年前期という前提で)。最近は良い本も和訳されてますし、羨ましいですね。

 どの科にも言えますが、試験対策のプリント、いわゆる「シケタイ」だけは必ずやりましょう。教科書だけでは点が取れないのも事実(臨床医学にも言える)。


☆解剖学
教科書:臨床のための解剖学+イラスト解剖学
図譜:ネッター解剖学アトラス(もはや定番?)
図譜の次点:プロメテウス解剖学アトラス 1, 2, 3(揃えると高いのが難点…)
写真版アトラス:解剖学カラーアトラス(グループの誰かが持っているのでそれを利用)
実習書:解剖実習の手びき
→New!「解剖実習マニュアル」という本、実に良いですね!実習が楽しくなると思いますよ!剖出の手順がきちんとイラスト化されていて、オススメ!!!!

☆発生学
教科書:医学要点双書 発生学
(カンタンに発生学を学べる良書。新大ならラングマンは要らない。講義は多くが寝る)

☆組織学
教科書:入門組織学+牛木先生の講義!(コレ重要)
(組織好きにはBasic HistologyかHistology: A Text And Atlas With Correlated Cell and Molecular Biologyを。両者とも和訳もあり)
アトラス:カラーアトラス組織・細胞学(新大生御用達!)
(牛木先生の書いた入門組織学は20年前の本で内容が古い。これだけでは試験で問われる内容全てをカバーすることは出来ないため、新しい教科書を買うか講義を聴くことが試験突破のカギ)

☆生化学
教科書:シンプル生化学+Lippincott’s Illustrated Reviews: Biochemistry(和訳あり)
(講義は大量に戦死者が出る。指定教科書は買わずに先輩から貰う)

☆分子生物学
教科書:分子生物学超図解ノート+Essential細胞生物学
(講義は意識が良く飛ぶ。指定教科書は買わずに先輩から貰う)

☆生理学
教科書:コスタンゾ明解生理学
(コレは良い教科書!生理学テキストは文章が分かりにくい)

☆神経解剖学
教科書:イラスト解剖学+たのしく読めて、すぐわかる 臨床神経解剖+神経解剖カラーテキスト+絵で見る脳と神経
(これで無敵。「絵で見る脳と神経」は後々まで使える)

☆薬理学
教科書:NEW薬理学+分子神経薬理学+図解薬理学+薬理学プレテスト
(分子神経薬理学は図書館で借りる。本の内容がそのまま試験に出ることもあるので3年前期の試験前に読んでおいた方が良い。図解薬理学はオーラル用に。薬理学プレテストは4年用。Lippincottは有名だが、NEWの方が圧倒的に詳しい。薬理の試験は気合を入れて臨むべし!!)

☆病理学
教科書:シンプル病理学orわかりやすい病理学or講義
(新大は病理がぬるいのでこれで充分。講義を聴いていたら教科書は不要かも。しっかりやりたければ、ルービン カラー基本病理学。ロビンスは和訳が下手)
アトラス:カラーアトラス基礎組織病理学
(アトラスは安いもので充分。どうせ国試前はイヤーノートアトラス使うから)

☆微生物学
シンプル微生物学or講義
(試験は簡単なので標準は要らない。ホコリを被るだけ。シンプルすら不要?)

☆免疫学
絵でわかる免疫+Cellular and Molecular Immunology(和訳あり)
(絵でわかる免疫は、vs.安保徹教授用に。ダツに驚く)

☆寄生虫学
いらない。読みたければ図書館で適当なものを借りる。でも意外に落とす人がいる。


 このような感じ。自分は生化・組織・神経解剖・免疫・微生物で洋書を使いましたが、今はそれらも和訳が出てるんですよね。良い時代になったものです。そしてコスタンゾが訳されたというのが大きいでしょうか。多分まだ生理学テキストを使っている人が多いと思いますが、コスタンゾは同じようなページ数ながら内容はそれを軽く越える教科書です。見比べてみて下さいな。

 新大は2年の勉強が大変。1年間五十嵐キャンパスでのほほんと暮らしていたこともあり、格段に忙しく感じます。のほほんとは言うものの自分が1年の時は49単位取らねばならなくて、前期は結構大変でした。今は単位数も減ったんですよね。

 また、2年の頃は試験勉強の仕方も各々のスタイルが出来てませんから、どうして良いか分からなくなることも。「シケタイ」を中心に、教科書と講義で護衛をしつつ試験に臨むと言うのが典型例で、かつ最も危険が少ないと思われます。

 臨床との絡みを考えると、日本医事新報社から出ている”カラー図解 人体の正常構造と機能”という、確か臓器別に10分冊になっている本が大きな武器となってくれます。凄く良い本なんですよ!かなりオススメします。10冊そろえると高いですが。。。(2012年に改訂第2版になりました)。

~臨床医学~
 こちらは医学生の多くが使用するであろうものをざざっと。。。


☆メジャー科目
基本は”STEP”+”病気がみえる”のセット。
神経と血液はSTEPではなく”できった”がオススメ。
循環器が好きならSTEPの代わりに”ハーバード大学テキスト 心臓病の病態生理”も良い。
“講義録”シリーズはSTEPよりもしっかり系。STEPが合わない人用。
ポリクリ(病棟実習)が始まる前後に”イヤーノート”を買う。これは必須!”イヤーノートアトラス”も買っておこう。
メジャーは、6年になったらイヤーノートが中心。他のテキストでイヤーノートに載っていない事が書かれてあり重要そうであれば、イヤーノートに書き込んでいくという方法を自分は取った(何冊も見返す必要がなくなるので)。

☆マイナー科目
これも基本はSTEPで。イヤなら講義録を。
自分のようにマイナーが嫌いな人は”100%”シリーズを代用。
ただし皮膚科は”あたらしい皮膚科学”を推奨。
麻酔科はSTEPではなく100%の方が良い。
“レビューブック マイナー”の1冊でも国試は何とかなってしまう。
皮膚・耳鼻・眼はマイナーでも良く出題される方なので、多少力を入れるべき(しかも問題は難しくない)。自分は麻酔科と放射線科を捨てました(出題数が少なすぎるので)。

☆小児科
STEPは厚すぎる感あり。対抗馬に”国試小児科学”を。
ですます調の文章が好きなら”エビデンスに基づいた小児科学”。上下あり。
小児科は新生児疾患と発達を押さえれば、あとは結構イヤーノートと被ってくる。

☆産婦人科
STEP+病気がみえる、がデフォ。薄いものでは”PRIME”があり、100%もまとめとして悪い出来ではない。
イヤーノート的なモノに”COMPASS”があるものの、初学者向きではない。

☆画像診断
“ゼッタイわかる”シリーズ。特に頭部は分かりやすい。1冊で済ませたいなら”画像診断コンパクトナビ”が分かりやすくてオススメ。イヤーノートアトラスと併用。


 これが標準装備でしょうか。あとは自分なりに入れ替えたりプラスしたりをお好みで。



 基礎は新大に特化した感じですが、臨床の方は恐らく多くの医学生が持つであろうものを想定しており一般性があるかと。選ぶのって難しいよね…。

 でも臨床はこんな感じで選ぶと経済的損失が少ないかも(基礎は必要に応じて減らして下さい)。
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コメント
イヤー・ノート付録のデータ・マニュアルadvancedを譲って下さい。駄目なら、そのコピーを譲って下さい。
さらさらdot 2009.04.29 15:27 | 編集
さらさら さん
データマニュアルやクエスチョンバンクなど、国試関連のものは全て後輩に渡してしまいまして…。イヤーノートも本体(灰色の分厚い奴)しか手元にない状況です。すみません。
さらさらさんも先輩から上手くすると手に入るかもしれません。当ってみてはいかがでしょうか?
お力になれず、申し訳ありませんでしたm(_ _)m
m03a076ddot 2009.04.30 21:31 | 編集
新大1年のものです。
すごい参考になりました。
ありがとうございます。
あ、過去問なんてもうもっていらっしゃらないですよね・・・
ととdot 2009.07.17 02:06 | 編集
とと さん
1年ですか!ということは五十嵐ですね~。
旭町は大学と言うより専門学校のようなところですから、今のうちに学食や学生向けの食堂の味を堪能しておきましょう。1食前の広場も懐かしい…。
2年生になると一転きつくなるので、1年のうちは勉強以外も充実させると良いですよ。
過去門はすべて後輩に渡してしまいました。。。
でもご安心ください。キチンと代々受け継がれてきたシケタイが例年のようにクラス内に回るはずです。部活の先輩からももらえますし。

今は医学講義がほぼゼロでやる気が出ないかもしれませんが、逆に勉強以外のことを出来るチャンスでもあります。趣味に走るもよし、色んなバイトするもよし、仲間と遊ぶもよし。1年生は、2年以降のための充電期間、そのためにあるのかもしれません。
m03a076ddot 2009.07.18 07:42 | 編集
お返事ありがとうございます。
2年になるとがらりと変わってしまうのですね。
また質問で申し訳ないんですが、シケタイって過去問より重要なんですか?
過去問だけじゃ厳しいのか・・・ちょっと不安が・・・
1年はたしかにやる気出ないし暇な時間も結構できちゃってます^^
ととdot 2009.07.19 01:41 | 編集
基礎の時は過去問とシケタイの両方を上手く使うのが良いと思います。学年が上がるとシケタイの量も減っていき、過去問と自分の勉強で、ということになるでしょうか。慌てずに皆と同じことをしていれば大丈夫ですよ。

1年は暇でしょうが、その暇が懐かしく思える時がゼッタイにやってきますよ。個人的にはこの持て余した時間に心理学やフォーカシングを勉強していれば、、、と後悔しています。。。
m03a076ddot 2009.07.19 23:40 | 編集
丁寧にありがとうございます。
その時にやるべきことやれば結果はついてきそうな気がしてきました。
今は暇なんで興味あることを浅くでもいいからやってみようと思います。
お仕事のほう大変でしょうけど頑張ってくださいね^^
ととdot 2009.07.20 08:43 | 編集
初めまして、m03a076dさんがいらっしゃった大学の今2年生です。

実はかなり前からBlogを拝見していまして、教科書関連のページは穴が開くほど見て参考にさせてもらっていました笑。紹介されている「たのしく読めて、すぐわかる 臨床神経解剖」も、先日図書館に購入希望を出して入れてもらいました!この本本当に分かりやすいですね。

研修大変そうですが、頑張って下さい!
shoedot 2009.08.12 00:54 | 編集
shoeさん、コメントありがとうございます。
「たのしく読めて~」は薄いのに臨床に役立つ内容がいっぱいです。ただ、2年の基礎で学ぶ神経解剖では、大脳基底核の2つの経路など細かいところまで勉強するので、この本1冊では厳しいです。あくまでも「一般医のための臨床」と言う意味になります。
ちなみに自分のAmazonリストマニアでは精神、産婦、小児以外も扱っているので探してみて下さい。
やはり研修が始まってから更新回数が落ちているのがちと忙しさを反映してますね。。。なんにせよ健康に気をつけて頑張ろうと思います。
お暇な時はまた覗いてみて下さい。2年生は大変ですが頑張って!皆と同じことをしてれば大丈夫ですよ。
m03a076ddot 2009.08.12 12:19 | 編集
参考になりました。
dot 2011.08.07 08:52 | 編集
>あさん
参考にして下さったようで、ありがとうございます。新潟ローカルな部分があり、また少し内容が古いところもありますので、ご自身で合うテキストを探してみて下さい。
m03a076ddot 2011.08.07 23:34 | 編集
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