2008
01.13

急性副鼻腔炎の治療法

 急性副鼻腔炎。風邪のぶり返しなどで良く眼にするコモンな疾患です。自分は部活の大会遠征でやられ、非常に苦しみました。風邪が治らず、上顎洞部位を押すと痛い、トントンと叩いても痛い、うつむくと痛い、これは副鼻腔炎だなと判断して大人しくくたばってました。

 治療法は最近いろいろと言われています。

 細菌感染が多いからと抗菌薬を使うことがありますが、効かないんじゃない?と言われ始めて世界的な流れは不使用の方向に。ヨーロッパは抗菌薬使いませんし、アメリカも最近それに倣って使わなくなりつつあるんです。日本は依然として出してますね。。。

 炎症を抑えりゃいいんでしょ、ということでステロイドを使う先生もいるようですが、果たして効くのかどうかは疑問の残るところ。

 そこでJAMAの2007年12月5日号にて、急性副鼻腔炎に対するアモキシシリンと点鼻用ブデソニドの有効性に関する試験を行った論文がありました。


Antibiotics and topical nasal steroid for treatment of acute maxillary sinusitis: a randomized controlled trial.


 端折って説明すると、アモキシシリンとブデソニドの2剤を単独or併用で分けて、二重盲検無作為化プラセボ対照試験を行ったというもの(antibiotic and nasal steroid; placebo antibiotic and nasal steroid; antibiotic and placebo nasal steroid; placebo antibiotic and placebo nasal steroidの4群)。

 で、結果は…


抗菌薬もステロイドも急性副鼻腔炎治療の有効性認められず


でした(端折りすぎなので、詳しくは論文見て下さい…)。

 この論文だけで結論付けることは出来ないと思いますが、抗菌薬もステロイドも効果には「???」が付くと理解して良いようです。

 鎮痛剤と言った対症療法をして無駄な抗菌薬を出さないようにするのが一番ですね。

 ちなみに青木先生の「レジデントのための感染症診療マニュアル 第2版」によると


経験的にかぜ症状の改善にもかかわらず10日以上も局所の不快感、圧痛などが持続すれば抗菌薬の使用を考慮してよいが、急性副鼻腔炎の治療に抗菌薬をただちに使用することに疑問を投げかける論文も最近出てきている。既述の細菌性を示唆する所見がそろい、さらに重篤な症例にかぎって抗菌薬の使用を考慮する。


となっています。
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コメント
副鼻腔炎にはロシアで開発されたヤミックカテーテルを使った治療がいいらしいですよ。(と、ロシアで言われた。)
カテーテルで副鼻腔内の圧を調節し膿を出し、そこに抗生剤とかの液を入れる、というもの。
しかし日本ではもう輸入停止になって使えないとのこと・・・。
アッサムdot 2008.01.13 23:50 | 編集
そのカテに関してはテレビで見た記憶があります(その時は慢性副鼻腔炎についてのモノでした)。
急性に用いるとすると、どうなんでしょう。カテが高価なものであれば医療経済的に苦しい感じもしますが、安ければ使えそうな気もしますね。
しかし輸入停止になってしまったとは。。。何だか切ないお話です。
あと、ヤミックってのが何とも宝箱な響き。開けたら噛まれそうです。
m03a076ddot 2008.01.14 06:29 | 編集
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