2007
12.07

深く知るには直筆も

Category: ★本のお話


集英社新書ヴィジュアル版から出ている“直筆で読む「坊っちやん」”。漱石ファンとしては外せない本ですね。どんな字を書いていたのか、どこを訂正しているのかが一目瞭然。松山の言葉「なもし」も筆跡で高浜虚子が入れた「もし」か、漱石が自分で書いた「もし」かが分かります。

漱石は結構自分で単語の組み合わせ作ることが多く、この本で紹介されているものには「商買(商売)」、「評番(評判)」などがあります。「専問(専門)」は作ったと言うより間違えて覚えたのでは、、、と思ってしまいますが、果たして。。。

自分が覚えているものでは「演舌(演説)」が上手いなと思わせる代物。高校生の時はわざと漱石の真似をしてこういう言葉を書いていました(今思うと恥ずかしい。若さゆえ…)。

さてこの直筆の坊っちやん。実際読もうと本を広げてみると




読めん…


直筆って、読みづらいですね。。。全部読む必要は無く、こんな字書いてたんやねとペラペラめくる位で良いのでしょうけど、読むのなら普通の印刷された「坊っちやん」を傍らに進めなければ…。

この本には夏目房之介が「読めなかった祖父の直筆原稿」として寄稿している章もありまして、漱石のほかにも著名人数人の直筆原稿が載せられています。これで「中上健次は恐ろしいヤツ」と敬遠したり、「樋口一葉のは惚れ惚れする」と影の薄い五千円札の嬢の株を上げてみたり、随分と面白いものです。

今はパソコンですから、直筆原稿もあったもんじゃありません。世の趨勢ではありますが、作家の字を知る機会も減ったということでしょうか。
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