2016
05.30

じょうかつ、ではありません

 少し前になりますが、3月の下旬、何を思ったか常滑(とこなめ)市にやってまいりました。

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 実はですね、目的がちゃんとありまして…。お、見えてきた。

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 かねふくの”めんたいパークとこなめ”なのです。

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 ここって試食が結構あるんですよねー。めんたいドレッシングを用いたスパゲッティ。

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 明太子とクリームを使ったペンネ。

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 グッジョブ。

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 おせんべいもありました。

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 明太子が入っているそうな。

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 できたて明太子!

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 おー、赤い。着色料の赤色102号と黄色5号によるところが大きいか。

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 こ、これは…


からい!


 そういえば、自分ってからいのが苦手だった…。なぜ来てしまったのだ、めんたいパークに (アホか)。

 でもワイはこれを食べたかったんや。。。

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 ジャンボおにぎり。

 フードコーナーにて注文します。

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 席も明太子の色合い。
 
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 ジャンボなだけあって、結構な大きさです。

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 注文したのは焼たらことミックス(明太子・鮭)の2つ。明太子オンリーは、からそうだったのでひよった。

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 お、たくさん入ってる。さすが380円や。

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 ミックスはこんな感じ。パクついた後ですが。

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 どっちも美味しい。お米もいいのを使っているのかしらんと思ったら、魚沼産コシヒカリとのこと。380円はちょっと高いかなと感じていましたが、実際に食べるとこの値段でもアリかなと考えてしまう。なにせからくないのが素敵 (そこ?)。

 食後はやはり、甘いモノが欲しくなる。ということで

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 めんたいソフト!

 ほーら、なんかツブツブが見えるでしょう。

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 ちょっとキワモノ的な風格が漂っておりますが、食べてみましょう。

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 最初は全然からくないじゃないか、という感じなのですが、時間が経つと喉元がちょっとからい。でも痛恨の一撃のようなタイプではなく、じわじわ。我慢できないほどではありません。結構面白いなーと思えます。

 ごちそうさまでした。お盆も明太子色。

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 あ、ちなみにお隣はコストコさんです。

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 なかなか楽しく、ジャンボおにぎりという本懐も遂げました。ちょっと心残りはこれかしら。。。

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 唯一(?)活躍できる場が調整中とは…。

 めんたいパークを堪能し、ただ、せっかく常滑まで来たので少し歩いてイオンモール常滑に。

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 まぁやっぱり狙いはコレになってしまうのです。

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 大きいぬいぐるみはちょっとお金がかかりそうだったので、雪崩式の小さいタイプを狙います。

 そーい。

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 せーい。

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 ご当地キャラもクレーンゲーム(UFOキャッチャー)の景品になっているのか…。

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 で、収穫はコチラ。まぁまぁですな。

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 休憩がてら、フードコートに入っているリンガーハットでデザートを、

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 後はモール内をぐるぐる。レストランが多く入っている”のれん街”は和のテイストを押し出していました。セントレア空港から来る外国人観光客の取り込みを狙っているのでしょうね。

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 で、家に帰っておみやげ。”タラピヨ”と”タラコン博士”のストラップ。なんでこういうのを買うのか。。。

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 裏面には、きちんと(?)”ご飯に乗っけて食べないでください”と書かれてありました。

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 以上、常滑の旅でした。なかなか面白く過ごせたかなと思っております。
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2016
05.27

臨床のワンフレーズ(16):症状をガイドに

Category: ★精神科生活
 精神疾患を持っている患者さんに対して、「こころが弱いからだ」「精神が弱いからだ」ということをさも当然のように言い放つ人がいます。患者さん自身も「私はこころが弱いからこうなったんだ…」と自責的になってしまうことも。

 精神症状は誰もが呈するものであり、こころの強さや弱さということが要因ではありません。というか、「こころが強い/弱い」という言葉自体がどういうことなのか、自分には良く分からないのであります。

患者さん「こころが弱いから、イライラしたり落ち込んだり…」
自分「こころが弱いから?」
患者さん「はい…」
自分「うーん、そう感じるのね。○○さんの言う”こころが強い”って、どんなの?」
患者さん「え、何を言われても平気というか、何があっても元気みたいな…」
自分「そうか。そういうイメージね。落ち込んだりすると心が弱いからかなぁと考えてしまうのも無理はないかもしれんけど、私はね、それって弱いというよりもしなやかさだと思うのよね」
患者さん「しなやかさ?」
自分「こころって水風船みたいなもので、つらさがどんどんたまると、どこかで水を抜かないと破裂しちゃうのよ」
患者さん「はい」
自分「○○さんのイライラとか落ち込みって、水を抜いた証拠なんですよ」
患者さん「そうなんですか?」
自分「そう。水を抜いて”ちょっと風船膨らんできたから注意してね”って言ってる感じかしらね」
患者さん「ふーん」
自分「そ、だから、症状って言っちゃうけど、症状はサインでもあるのよ。膨らんできたから水抜いたよ、注意してねって。それを知らせてくれる」
患者さん「そうなんですか」
自分「もし症状が何も出て来なくて水が溜まってるのに気づかなかったら…」
患者さん「割れちゃう…」
自分「そう。○○さんはさっき”何言われても平気な人が強い”って言ったけど、風船が膨らんでるのに気づかない人だったら、それは大変よね。だから、○○さんはこころが弱いんじゃなくて、きちんと破裂する前に知らせてくれるしなやかさがあると思うのよね。だからそれを大切にして欲しいかな」
患者さん「はい」
自分「症状はガイドさんやね。ガイドさんがいなかったら道に迷ってしまう。症状が出てきたら、どっか無理してるんやないか、緊張が続いてるんやないかって考えてみて。そして、しっかり身体とこころにゆとりを持つ時間をつくって」
患者さん「はい」
自分「症状はそのためのものよ。うまく活かして、養生しましょ」

 症状は、うまく活かすことが出来れば生活のひずみを見つけてくれます。それに耳を澄ませて、生活全体を整えてみましょう。不安、不眠、過労、孤立…。生活の中に潜む”あせり”を照らしてくれるでしょう。それに気付き、心身ともに”ゆとり”を感じる時間を少しでも良いのでつくってみることも大事、というか治療の基盤。

 また、このように例えることもあります。

自分「台風が来た時に、太い幹で堪える木もあれば柳のように揺れてしのぐ木もあるでしょう。どっちが強い弱いじゃなくて、それぞれにしのぎ方があるんだと思いますよ。○○さんは柳みたいにしのぐタイプかしらね」
患者さん「そうですね…。そうかもしれません」
自分「こころは色々だで。しのぎ方も色々や。自分のしのぎ方を知って、うまく生活に活かしてみると良いですよ」
患者さん「はい」

 自身の持つしなやかさに気付くこと。レジリアンス(レジリエンス)という言葉があり、それは日本語で”回復力””抵抗力”、はたまた”回復弾性”などと訳されますが、自分はこの”しなやかさ”がしっくりくる訳なんじゃないかなと勝手に思っています。ま、訳はどうでも良いかもしれませんが、人にはそういう力が備わっていおり、患者さんにはそれを大事にしてほしい、そう思います。
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2016
05.25

学生さん向け、現実的?な洋書の読み方

Category: ★学生生活
 学生の時は2年次から専門科目がスタートすることが多く、発生学や組織学、解剖学などがあります。自分の大学では最初の試験が発生学で、見事に追試の憂き目にあったことを鮮明に覚えております…(確か70人くらい落ちたんですよ)。

 自分の成績はあまり安定しておらず、好きな科目はトコトン勉強したんですが、興味の沸かない科目は合格ラインスレスレでして。秀、優、良、可、不可の5段階でしたが、秀・優を獲るか可になるかという凸凹の激しいものでございました(もちろん可の方が多かったですけどね…)。しかも好きな科目の中でも好きな分野とそうでないところが細分化(?)されており、試験では”当たれば強い(マニアック)”という感じ。頭の良いオールマイティな学生さんってホントに隙のない勉強をしますよね。何でこんな科目(失礼…)を真面目に勉強するのだ、と感心してしまった記憶があります。自分は王道的な勉強がダメなので、いつも変化球で逃げていたようなものでした。とは言っても、医者になってからは専門性が出て来ます。自分の場合は精神科でしたが、それを考えると変化球的な勉強スタイルも悪くはなかったかなぁと思っておりまして。もちろんどんな科でも良く遭遇するようなコモンディジーズは診断と初期治療が出来るようにとこころがけておりますよ。臨床研修修了ラインは保っておきたい。

 で、話題は学生時代に洋書を用いるということです。ハッキリ言って、使わなくても適切な知識は身に付きますし学生レベルで困るようなこともないでしょう。しかも最近の日本語の医学書はとっても良いと思います、基礎も臨床も。でも、「せっかく医学生になったんだから読んでみるのも悪くないんじゃない? 受験生時代に英語はたくさん勉強したんだし、医者になったら英語は絶対必要だし、抵抗を減じるという意味でも」というのが個人的な意見。

 「洋書を読む=凄い学生さん」ではありませんが、どんな世界にもバケモノはおり、何でこんなに読めるんだ! という人もおります。そういう人は概して医者になってからもバケモノでして、その意見が大きな位置を占めることも。ただ、”大多数の学生さん”という現実的な事を考えると、そのバケモノを基準にしてはなりません。良いの良いの、バケモノはバケモノなんですから。私たちは現実的なラインを考えて一歩一歩進んでいきましょう。自分自身がちょっと背伸びをしたら届くような、そこが目標。

 バケモノ学生さんやバケモノドクターには生ぬるいように見えるかもしれませんが、多くの学生さんにとって”洋書に触れてそれが長続きして医者になっても英語の文献を読むことに抵抗を感じにくくなる”というのが目標だと思うのです。そのため、洋書選びのポイントを3つに凝縮してご紹介。あくまでも個人的な経験によるものでありますが、洋書入門の参考になってくれれば。

 第一のポイントは、洋書で勉強する科目を絞る、ということ。知識全部を洋書で得ようとするとそれはそれは大変でして、生理学はGuyton先生の『Textbook of Medical Physiology』で、解剖学はMoore先生の『Clinically Oriented Anatomy』で、薬理学はKatzung先生の『Basic and Clinical Pharmacology 』で、、、なんてことになったら確実に挫折するでしょう。私たちの処理速度を完全に超えております。やっぱり”好きな科目”に焦点を当てるのが大事。自分は2年次の時、組織学でJunqueira先生の『Basic Histology』を読んだのが初めての洋書経験でしたが、それは組織学が他の科目よりも好きだったから。基礎医学の中では免疫学が最も興味を惹くものだったので、それも4年次の時だったかしら、Abbas先生の『Cellular and Molecular Immunology』を読んですごく面白かった記憶があります。嫌いな科目だと日本語でも苦しいので、英語なんて論外です。最初は、”1年で1冊”くらいの目標で良いでしょう。慣れてきたら”1年で2冊”にしても構いません。それを重ねていると、臨床科目に進んでからは色んな科目の洋書をちらちらと読めるようになりますし、卒業して研修を開始してからも英語文献に高いハードルは感じません(たぶん)。でもあんまり洋書に手を出し過ぎると消化不良になるので、そこは重ねて注意をしておきます。恥ずかしながら、自分は買っておいて読みきれずにタンスの肥やしになった洋書がチラホラ…。もったいなかった。

 第二のポイントは、あらかじめ日本語で知識を入れておく、ということ。何の知識もないところからいきなり洋書で開始すると、意味が分からなくなることが多いです(経験的に)。組織学なら例えば牛木辰男先生の『入門組織学』を読んでから洋書に進むなど。場合によっては、日本語訳が出ている洋書であれば図書館で日本語訳を読みながら原著を進めていっても良いでしょう。でもせっかくだから違う本にしたいという気持ちも確かに。ただ、洋書の読み始めのうちは慣れない単語もかなり多く、最初は1日で数ページなんてこともザラでした、自分の場合。記念に保存してある当時の『Basic Histology』をめくってみると、「こんな単語も知らなかったのか…」と恥ずかしくなります。例えばepithelial tissueの下には”上皮組織”と書き込んでますし、heterogeneousの下に”異質性の”と…。いちいち電子辞書を使って調べていたので時間がかかりましたね…。ま、そういう積み重ねがあったからこそ今は読めるのでありますが。和訳版を読んでおくと、その辺りのもたつきは少ないと思います。自分が学生の頃は『Basic Histology』も『Cellular and Molecular Immunology』も『Clinically Oriented Anatomy』も和訳が存在しておらず、『Textbook of Medical Physiology』はとても古い版のものしかなかったのです。今の学生さんは恵まれておりますなぁ(羨望)。

 第三のポイントは、通読できる厚さにしておく、ということ。洋書で勉強するのはとても良いことですが、その科目に時間をとられて他の科目の勉強が間に合わず落ちてしまった…という妙な事態にならないようにすることが肝腎です。Guyton先生の『Textbook of Medical Physiology』は素晴らしいのですが、分厚いため原著で読み切ろうとすると正直なところ生活がそれ一色になりかねず。。。しかも生理学は大体2年次で勉強するでしょうから洋書を読み慣れず知識も乏しいため読むスピードがめちゃくちゃ遅く、かつ他の科目も勉強法があまり分からないまま進みます。よって、あまり1つの科目にとらわれている時間は多くないのでございます。せいぜい400-500ページかなぁ、読み切れるのは。そして、学生さんにとって”通読する”ということは大きな達成でもあります。”半年や1年かかった牛の歩みでも、この洋書を全部読んだ!”という経験は嬉しいものであり、自信にもなるのでございます。自分は『Basic Histology』(500ページ)だけは最初に買って通読した洋書として本棚に置いています。若かったあの頃の情熱を偲ばせる、そんな対象。今はその気概がどこに行ったのだ…? (ゲーセンか…???)

 以上、この三点が大多数の学生さんが洋書を読む際の大まかなポイントになるかと。とは言っても今は名著と呼ばれる洋書がほとんど和訳されているので、昔と事情は違うんですよねぇ。。。そこをどう考えるかではありますが。値段も大きく違わないし、新しい版が出てから日本語訳が出るまでのスピードも結構速いし。それに、洋書を読むのは効率性が良くありません。その分、日本語でたくさん勉強したほうが実際は知識が身に付くのかも、とも思ってしまいます。だからこそ好きな科目に絞るというポイントも出て来るのですが、”知識”という点で和書と洋書を比べると、効率を考慮すると前者に軍配が上がってしまいそう。しかしながら、洋書を読む重点はそこになく、将来のための布石という位置付けでございます。あとの利点は、洋書の持つクリアカットな説明や臨床に即した書き方に触れておくことでしょうか。分からないところはごまかさず”分からない”と書かれていますし、疾患のもたらす症状も、ずらずら書くのではなく重み付けがきちんとなされています(特に『Harrison』や『Cecil』はそうですね)。

 最後に、あくまでも通読のための洋書として少し基礎医学の例を挙げて終わりにしましょう。学生さんは好きな科目に絞って、決して無理しない範囲(ちょっと背伸びくらい)で読んでみても良いかもしれません。厚くないものを選んでいますが、何せ学生を終えてかなり時間が経っているので、最近の流行を追えていない恐れが。。。

 組織学は『Junqueira’s Basic Histology』はいかがでしょうか。ただ自分が最初に読んだという理由ですが…。クリアカット過ぎて「?」と思う時もたまーにあります。Ross先生の『Histology』の方が詳しいのですがかなり厚いので却下とします。

 解剖学は日本語(和訳含めて)で良いんじゃないかなぁと。どれもこれも分厚いですからね。ちょっと蛇足ですが、学生さんは『トートラ 人体の構造と機能』もしくは『カラー図解 人体の正常構造と機能 全10巻縮刷版』という本を基礎医学の最中にせっせと読んでおくと解剖と生理が見事につながる感覚が得られると思います。臨床の礎って感じがしますよ。

 神経解剖は『Neuroanatomy: An Illustrated Colour Text』が薄くてイラストも綺麗。ただ、薄すぎて(200ページ弱)コレ一冊でO.K.とは行かないかもしれません。もうちょっと厚くても良いのならWaxman先生の『Clinical Neuroanatomy』が400ページ弱で内容もしっかり。

 免疫学は『Cellular and Molecular Immunology』が好みです。イラストが綺麗で、説明も実に分かりやすい。免疫学といえばJaneway先生の『Immunobiology』が最も有名ですが、厚くなりすぎてしまった感アリ(イラストもそんなに綺麗じゃないし)。

 生理学はCostanzo先生の『Physiology』(BRSではない方)が厚さと内容とイラストのバランスが良好で秀逸。そりゃGuyton先生のが最良ですけど、いかんせん分量がありすぎで多くの学生さんにとって”通読”を考えると難しいかな。。。

 病理学は通読出来る分量で深みを持つものがなく、『Rapid Review Pathology』くらいでしょうか…。でもこれでも800ページ近くあるのであんまりなぁという印象。和訳含めて日本語の本の方が良いかも。

 発生学はベタですが『Langman's Medical Embryology』でしょうか。ただ、自分はこの本を買ったものの組織学の洋書で手一杯になっておりあまり読めず、結局は発生学を落としてしまったのでございます…(赤裸々)。あまり他人様にオススメ出来るような立場でないかもしれません。ちなみに追試ではおとなしく医学要点双書の『発生学』で勉強しました(無事に受かりました)。

 また、多くの科目で『Lippincott’s Illustrated Reviews』シリーズはオススメです。自分が学生の頃はそんなに種類がなかったのですが、今はたくさんありますね…。英語も平易でイラストも多く、特に薬理学と生化学は人気が高いです。

 そんな感じ。バケモノ学生さんにとって物足りないのは重々承知しておりますが、多くの学生さんにとってということでご了承下さい。分厚い医学書については、疑問に思ったところを拾い読みする辞書的な使い方をして、そして総論部を読みましょう。基礎の『Robbins』(簡略版ではない方)も『Guyton』も、臨床の『Harrison』も『Cecil』も、総論部の出来が秀逸であり、さすが超一流の洋書だと思わせます。繰り返し読んでみて、研修医になった後もチラチラ見てみると、「ほぉ」と思わせます。そんな使い方であれば、あえて原著にするよりも和訳されたものを図書館で読んでも良いような。
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2016
05.22

わらびさんありがとう

 大名古屋ビルヂングにお出かけ。なんと午前中に行動開始しています。

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 地下一階に。

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 お目当ては、ツバメヤさんのわらび餅。ツバメヤさんは岐阜にある和菓子屋さん。11時開店からそんなに時間も経っていないし、かつ平日だし。空いているだろうなぁと思ったら…。

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 なんと…(画像では切れていますが、実際は行列がもっと続いています)。

 みんな平日に何してるの?(お前もだよ) 

 で、並んで買ったのが、この”黄金わらび”です。1000円弱。

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 きな粉がぎっしり。

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 掘り掘り、掘り起こす。出てきた!

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 重力に負けている感じがぐでたま先生っぽい。

 よいしょっと持ち上げると、ぷるんとみょーんと。いただきます。

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超んまい…



 和久傳の西胡を思い浮かべるぷるぷるさですが、もっと懐の深さを思わせる柔らかさ。クセがなくきな粉の香ばしさも相まって、それはもう。並ぶ気持ちは完全に了解可能です。

 10個入りなのですが、1人で楽勝だな…(というかもう一箱行けるぞ)。わらび餅ってそんなに注目していなくてこれまでたくさん食べてきたとは言い難いのですが、この美味しさに驚嘆なのでございます。ちょっとこれからは視野を広げないと。

 岐阜や名古屋にお越しの際は、ぜひですね、こちらのわらび餅を食べてみてください。大名古屋ビルヂングには他にも有名な飲食店が軒を連ねており、結構行列も出来ていますが楽しめると思います。

 ちなみに残ったきな粉はコーヒーに入れていただきました。
 
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2016
05.18

大事なものは大事に使うのだ

 抗菌薬の適正使用が盛んに叫ばれており、政府が初の行動計画(薬剤耐性対策アクションプラン)を公表することとなりました。ヒトに関しては以下の項目が掲げられています。

1. 2020年の人口千人当たりの1日抗菌薬使用量を2013年水準の3分の2に減少させる。
2. 2020年の経口セファロスポリン系薬、フルオロキノロン系薬、マクロライド系薬の人口千人当たりの1日使用量を2013年水準から50%削減する。
3. 2020年人口千人当たりの1日静注抗菌薬使用量を2013年水準から20%削減する。
4. 2020年の肺炎球菌のペニシリン耐性率を15%以下に低下させる。
5. 2020年の黄色ブドウ球菌のメチシリン耐性率を20%以下に低下させる。
6. 2020年の大腸菌のフルオロキノロン耐性率を25%以下に低下させる。
7. 2020年の緑膿菌のカルバペネム(イミペネム)耐性率を10%以下に低下させる。
8. 2020年の大腸菌および肺炎桿菌のカルバペネム耐性率0.2%以下を維持する。

 医者のずさんな処方や患者さん側からの不適切な要求に対して、今やらねばいつやるのか。かなり難しいのでしょうが、先延ばしには出来ない状況、待ったナシなのです。

 処方するのは医者なので彼らへの介入が重要なのは論を俟たないのですが、調剤する薬剤師の先生にもしっかりとした知識を得てもらい、疑義照会する勇気を持ってもらうことも欠かせません(医者はその疑義照会に対してきちんと応えること!)。そして、処方される側の患者さんやそのご家族にも抗菌薬の特徴を正しく知ってもらうことも大事。このバランスが崩れてしまうと、医療者と患者さん側との間ですれ違いがどんどん起こり、両者が不幸になってしまいます。“患者さんは処方してほしい、医者は処方したくない”や“患者さんは処方してほしくない、医者は処方したい”では、意見の一致を見ずにお互い不満がたまっていくでしょう。

 患者さん側はAPICの啓蒙(PDFです)を見てみるだけでも少し違うかもしれません。以下に少し。

 内容の1つめは“抗菌薬のABC”です。

Ask:この抗菌薬は本当に必要なのか? 良くなるためにどんなことをしたら良いか?
Bacteria:ウイルスに抗菌薬は効かない。細菌にのみ効く
Complete the course:処方された抗菌薬は正しく飲み切る(状態が良くなっていても)

 2つめは、下記の状態に抗菌薬は不要だということ。

・風邪やインフルエンザ
・ほとんどの咳や気管支炎
・溶連菌が原因ではない咽頭炎
・鼻水
・ほとんどの耳痛

 3つめは、耐性菌(抗菌薬が効きにくくなった細菌)の知識。間違った抗菌薬使用は耐性菌を産み、将来の感染症を治しにくくしてしまうことも危惧されています。

 4つめは、以下のことを医者に聞いてみること

・抗菌薬は本当に必要か
・抗菌薬なしで良くなるか
・どんな副作用があるか、お薬同士のケンカはあるか
・副作用のうち、特に何を医者に言えば良いか
・ウイルス感染に抗菌薬は効かないけれども、私の今の状態をどう思うか

 これらを導入として、特に“風邪”に抗菌薬は無効(というか有害ですらある)だということを知りましょう。それだけでも抗菌薬の不適切な処方・服用はだいぶ減ると思いますし、アクションプランの1番2番は達成可能かもしれず、それは結局アクションプラン全体の達成にも近づく気がします。ちなみに風邪とは、“ほとんどは自然寛解するウイルス感染症であり、多くは咳・鼻汁・咽頭痛など多症状を呈するウイルス性上気道感染のこと”です。

 「でも以前、風邪に抗菌薬を出してもらって効いたからやっぱりほしい!」と思うこともあるかもしれません。それについては、上記のとおり風邪は“放っておいても良くなる”という純然たる事実があります。“抗菌薬を飲んで良くなった”のではなく、“勝手に良くなった状況に抗菌薬が入っただけ”であり、因果関係があると間違えないように。また、親御さんであれば具合の悪いお子さんに何かしてあげたいという気持ちもあるでしょう。しかし、抗菌薬が風邪に対して実際に良い役割を果たすことはなく、かえって副作用でつらい思いをするかもしれません。そこをぜひ知ってください。

 医療者については、感染症と抗菌薬への正しい医学的知識を得ることに尽きるかもしれません。「そうは言っても、臨床をしているとスパっと割り切れなくて、出しておいた方が良い患者さんもいるんだよ。現場を分かってないなぁ」という意見もごもっとも。特に高齢者では明らかに肺炎だと分かりにくく、急変しても嫌だし出しておこうかな…となることは多いかと思います。しかし、そうであっても可能な限り各種培養を行なう、処方する抗菌薬を考える、という経路は踏みたいものです。フロモックス®、メイアクト®、バナン®、セフゾン®、トミロン®など経口の第三世代セフェムやシプロキサン®、クラビット®、アベロックス®、グレースビット®、オゼックス®などのキノロンは頻用(というか乱用)されている抗菌薬ですが、本当にこの患者さんのこの状況に必要なのか? は自問せねばなりますまい。代表的な欠点を挙げると、経口第三世代セフェムはバイオアベイラビリティが絶望的に低いですし、キノロンは緑膿菌に効く大切な抗菌薬であり、新規のものは嫌気性菌にもそのスペクトラムが広がっており、かつ結核に効いて“しまう”のです(FDAが注意を促したように副作用も多いし)。他にはオラペネム®という経口カルバペネムがありますが、カルバペネムは基本的に緑膿菌感染のためのもの。外来かつ経口というセッティングで、どれだけ重篤な緑膿菌感染が想定されるでしょうか。こんな抗菌薬がぽんぽん処方されるのは何とも…。クラリス®、ジスロマック®といったマクロライドに関しても、日本の肺炎球菌は多くがマクロライド耐性である事実を忘れてはなりません。

 そして何より、抗菌薬が医療者・患者さん・ご家族の“抗不安薬”になってしまっている現状を打破せねばならないでしょう。「念のため…」「悪化すると嫌だから…」との不安から処方したり要求したり。みんな「はやく良くなりたい」「何とかしてあげたい」という気持ちがあり、それ自体は肯定されるべきものです。しかし、抗菌薬の投与が負の連鎖を産んでいるのも事実。お互いが正しい知識を得て、医療者も患者さん側も“養生”の大切さをもっと知るべきなのでしょうね。加えて、医療者は上述のような患者さんの思いをいったんは汲みとることも求められます。頭ごなしに否定して「抗菌薬は意味ないから出さない!」と言っても、患者さん側は納得しません(処方してくれるクリニックに行ってしまうかも)。不安な気持ち、何とかしたいという思いを認証するというステップを必ず踏むこと。正しい説明をする前に、患者さんの気持ちを認証する。それがなければ、正しい説明も”受け入れられない””押し付けられた”とみなされ、暴力性を帯びてしまうでしょう。

 最後に、正しい知識を得るには、やっぱり勉強せねばなりません。抗菌薬について気合を入れて勉強したことがない医療者は、ちょっと古いですが超入門編として『プライマリケア医のための抗菌薬マスター講座』をまず読んでみましょう。プライマリケアでの使用に絞っており、100ページちょっとと薄いので1日で読めます。もちろん入門用なので、そこからもっと広げるべし。その内容を十分に知っていたら、Gノートの『総合診療力をググッと上げる! 感染症診療』を読んでみると良いかも。抗菌薬に限った内容ではないのですが、現場を意識した仕上がり。風邪に絞れば『誰も教えてくれなかった風邪の診かた』が適切。

 患者さんやご家族にも読んでほしいのは『総合診療医が教える よくある気になるその症状』です。薬剤師の先生向けにはなっていますが、内容はとても分かりやすく、受診すべきかどうかの状況でとても参考になります。研修医にも良いかもしれませんね。抗菌薬からは外れますが、健康への一般的な取り組みには『ドクター徳田安春の養生訓』が面白く読めるでしょう。

 お子さんを持つ方々、そして子どもを診る医療者は『子どもの風邪』を。一般の方々には少し難しいかもしれませんが、親御さんへのアドバイスも書かれており温かみのある医学書です。

 大げさではなく、抗菌薬の適正使用に関しては日本のみならず人類が一丸となるべき状況に来ています。それを意識して、日々の診療、日々の生活を考えてみてはいかがでしょう。

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2016
05.16

たまじぇり!

 コメダ珈琲店のたまご系メニューを2つ。

 まずは”エッグトースト(540円)”。具材はたまごとレタスのみ。

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 なんかとってもシンプルですね…。ミックストーストの方が彩り的には良さそうです。

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 手に持つとこんな感じ。ちょっと画像の色合いが変わってしまった。

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 味の方はとても予想通り。たまごって感じです。

 2つ目は、やはり看板メニューの1つである”エッグバンズ(430円)”にご登場願いましょう。

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 あ、ソースが垂れてきている。。。

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 パカっと開けると、ベーコンが見えます。

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 食べようとすると、ちょっとこぼれそうな感じ。これがコメダっぽい。

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 エッグトーストよりもエッグバンズの方が値段が少し安くてベーコンも入って(少しだけピーマンとか玉ねぎとかも)、お得な感じ。味もソースがプラスされているし。軍配はエッグバンズさんで。

 ちなみに、この時は期間限定の”カフェモカジェリコ(580円)”を注文しています。

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 クリーム部分を掬い上げる。

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 ゼリーはしっかりコーヒー味。これがジェリコの売りでございます。

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 ドリンク部分はココアでした。カフェモカってコーヒー+チョコレートなので、カフェモカジェリコではコーヒーゼリー+ココアでモカっぽくしてみましたということなのかしら。
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2016
05.13

やすいしうまいし?

 去年から歯医者さんに通っています。いろいろと悪くなっていまして、でも時間がなくてなかなか行けず…。しかし痛みがひどくなったので、決心して通院中。

 歯って本格的に痛くならないと治療しようと言う気があんまり起きないですねぇ。行かねばと思っていても気分が乗らない…。

 で、今通っているところは月に1回のペース。でも1回に60分かけて治療してくれていますし、とっても上手い気がします。しかもかなりお安くてですね、60分間の治療でいつも400円前後なのですよ! さすがに被せものをすると1000円を超えますが、それでも安いですよね。これまでで最も支払ったのが3000円くらいですもん。

 翻って、開業医の歯医者さんはかなり高額なことが多いです、経験上(あくまで経験上です)。1回に数千円かかりますでしょ。しかもやってることはあんまり変わらないし、というか当たり外れが激しいと感じています。根管治療を受けて思ったのは、研修医の時に行っていた歯医者さんの治療が随分と大雑把というかいい加減というか…。今行っているところは芸術的なまでに充填されており、しっぽのところまでアンコが入っているたい焼きのような細やかさがあるのです(たい焼きに関しては、しっぽにアンコがないのもとても美味しいですが)。

 こういう差は歯科医に限らない話であり、内科でも精神科でも外れの開業医さんはいるものでしょうね。でも歯医者さんは金額が全然違いますでしょ。しかも歯は削ると戻りませんからねぇ…。生まれ変わったらサメになりたい。

 ただし、今行っているところにも欠点はあるのでした。何せ60分間ずっと口を開けてなければならないので


アゴが疲れる…


 自分は顎関節症持ちなので、結構厳しいのでした。。。
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2016
05.10

現象、そして意味

 お、これは”鳩サブレー”ですか?

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 と思ったら…

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鶴サブレー


 ちょっとパチモン臭がしますが、群馬県と言えば”鶴サブレー”らしいです。というか、鳥っていう字が見えて後続が”サブレー”だったら、鳩サブレー以外思いつかんぞ。それくらい鳩サブレーは有名。鶴サブレーは初耳でした。富岡製糸場と言えばやはり絹なので、この鶴サブレーにもシルクパウダーが入っているそうで。

 個包装。

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 開けてみると…


????


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何なんやこの形は…


摩訶不思議としか言いようがない。ちなみに自分にはこう見えました。

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 ほら、なんとなくウサギさん。

 でも群馬県としては以下のように見て欲しいようで(たぶん)。

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 群馬県そのものが鶴の形に見えるらしいので、そこからこの鶴サブレーが出てきたようです。うーん、群馬県が鶴の形って、もはや星座くらいの想像力がないと無理なような気も…。

 でもね、色んな見方があるのは大事なのです。ウサギさんに見えることもあれば、鶴に見えることもある。絶対の意味はなく、文脈によって立ち現われてくる意味。それを考えさせてくれる群馬県なのでした。

 ちなみに、京都にはこんなサブレがあります。

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鴨サブレ


 もはやサブレ周辺は無法地帯なのか…。ていうかこの鴨さんはずいぶんシンプルやな…。

 サブレそのものはこんな感じでして。

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 鴨ですな。

 鶴サブレーのような難解さはなく、確かに鴨。アヒルじゃねぇかと言われても否定はできませんが。。。 
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2016
05.07

痛みへの関わり~お薬と態度

 2016年2月29日、アミトリプチリン(トリプタノール®)が末梢性神経障害性疼痛への適応を取得しました。そして追いかけるように同年3月18日、デュロキセチン(サインバルタ®)が慢性腰痛症に伴う疼痛への適応取得。それと絡めて”痛み”への対処について少しお話をしようかと。以前にも似たようなお話をした記憶はありますが、せっかくなので。

 アミトリプチリンやデュロキセチンに代表される抗うつ薬は以前から痛みに対して適応外でよく使っていましたが、適応が降りたことで大手を振って使用することができるようになりました。中でもアミトリプチリンは三環系抗うつ薬の1つで、昔々につくられた抗うつ薬。抗うつ効果は明確でありますが、眠気や便秘や口渇などといった副作用の問題でうつ病に対して第一選択で用いることはほぼありません。今はSSRIやSNRIやNaSSAが使われます。

 「”抗うつ薬を痛みに使う”って、どういうこと?」「痛みは気分の問題なのか?」と思うかもしれません。そうではなく、痛みが伝わる神経そのものに効果を発揮するのです。具体的には、痛みの調節をする神経というのがありまして、主にそこへ作用することで、痛みを軽減してくれます。図では辺縁系(Limbic system)から中脳水道周囲灰白質(PAG)と吻側延髄副内側部(RVM)を通り、脊髄後角に入る下行性の神経ですね。この神経が痛みを強めたり弱めたりという働きをするため、そこに働きかけると痛みが軽くなるのです。

痛み伝わり

 ”抗うつ作用とは別である”という認識は重要で、ここを強調しておかないと患者さんに「抗うつ薬ってことは、気のせい/うつ病だと思われたのかしら…」と要らぬ心配をさせてしまいます。私は”バリア機能が弱まっている”と説明しており、普段はバリア機能がうまく働いているためちょっとした刺激を跳ね返してくれますが、疼痛に悩む患者さんはバリア機能が弱まっているために、刺激を通してしまい、結果的にそれが痛みとして認識されてしまうのです。

バリア機能

 「抗うつ薬はその”バリア機能”を回復する作用があるから使うんですよ。○○さんがうつ病だからと言っているのではありませんのでね」と添えてみましょう。そして、”バリア機能を回復する”ことを共通目標として、養生をお伝えします。痛みへのとらわれ状態になると、「痛みを何とかしないと!」という焦りがこころのゆとりをなくし、さらに痛みを強めてしまいます。生活が痛み一色、モノトーンになってしまうでしょう。そうではなく、”痛みはあるけれども”生活の色合いを豊かにすることが大事。「痛いから外出をやめる」のは痛みの思うツボ。痛いけれども、外出はやめない。しなくなっていた趣味を再開してみる。そういったことをして、生活に色を足していくようにすると、痛みの占める割合は”相対的に”少なくなります。言うなれば、”ながら族”的な生活を心がけてもらいます(若い人は”ながら族”って言っても「?」という顔をしますが、これも時代の流れか…)。痛みを気にしないようにするのではなく、気にしていても良いのです。

とらわれ
 
 痛みと対決をすると必ず負けるので、不本意かもしれませんがとりあえずは講和条約を締結します。そうして、「痛みがあるからできない」と諦めていたことをやってもらいます。「痛いから旅行なんて…」「前は良くウィンドウショッピングしてたけど、今は痛くて…」というようなことを、痛みがあることを前提としてトライ。もちろん最初は失敗しますし焦ります。医療者は難しさを受容し、患者さんがくじけないようにエンパワメント。痛みは行動に影響を与えこそすれ、完全に支配するものではありません。痛みがあっても行動する/しないは、実は患者さん自身が決められるのだ! と気づいてもらうように、ゆっくりと働きかけます。お薬のみならず、養生をしっかりと行なうこと。この両輪で痛みに取り組んでいくようにします。感覚としては、養生の方がとっても大事。お薬はサポートですね。

 そして、痛みは単なる生理学的な現象ではありません。前帯状皮質や扁桃体、海馬、前頭前皮質、側坐核などなど、様々な脳の部位が関与しています。つまりは不安、恐怖、記憶などが痛みを修飾します。もちろん抗うつ薬はそこにも効果を示しますが、そこを強調すると患者さんは「やっぱり気のせい…」と思ってしまうため、その部分はあくまでも”修飾”であるという認識を。

痛みの飾り

 で、アミトリプチリンですが、痛みを軽くする作用は確かに強く、NNTは3くらい。これは結構すごい値でして、3人にアミトリプチリンを使うと痛みが50%ほど改善する患者さんが1人出てくるというもの(純粋なプラセボ効果を除いて)。対して武田鉄矢のCMで有名になったプレガバリン(リリカ®)やSNRIであるデュロキセチン(サインバルタ®)はNNT5-6くらい。「3人に使って痛みが半減するのが1人!? それですごいって言うの!? 全員に効くわけじゃないの!?」とびっくりしてしまうかもしれませんが、お薬ってそういうもの。そして、臨床をしていると医療者はこの”NNTが3”という数字に勇気づけられるのです。「NNT3か。よし!」と、こちらもお薬に希望を乗せることになります。この思いが患者さんに伝わるのが大事かなと。お薬に精神療法を込める(プラセボ効果を最大限引き出し、ノセボ効果を最小限に抑える)ことが臨床家の役割の1つでもあり、NNTはそれを支えてくれることもあるのです。変に聞こえるかもしれませんが、「NNTが3というのは、NNTが3であるということを意味する」とでも言えましょうか。それをどのような文脈で用いるかが求められ、それ次第で色合いは変わってくるのです。そこを考えるのが大事。

 他の抗うつ薬と違い、なぜアミトリプチリンは高い効果を出すのでしょう? 実はモノアミンの再取り込み阻害作用以外にもオピオイド受容体への結合、NaチャネルやCaチャネルの阻害、Kチャネルの活性化、そして抗炎症作用などを持っており、これがその馬力を見せるスパイスかもしれません(Verdu B, et al. Antidepressants for the treatment of chronic pain. Drugs. 2008;68(18):2611-32.)。慢性疼痛の末梢性感作や中枢性感作のメカニズムを考えると、アミトリプチリンの作用の広さはNNTの低さに結びついているんだろうなと推測されます。こういった様々な作用を持つことに対して”ダーティドラッグ”なんて言われていますが、このダーティさが今は注目されているのです。

 とは言うものの、アミトリプチリンはやっぱり”使い方”を知っておくことが肝腎要。ダーティに注目とは言いましたが、やはりそこはダーティなだけあって、色んな好ましくない作用を持っています(コインの裏表的な)。薬剤相互作用、QT延長、躁転、過鎮静は特に注意すること。相互作用を少し詳しく述べると、CYP2C19を強く、CYP1A2を中等度に、CYP2D6とCYP2C9を軽度に阻害しますよ(Schellander R, et al. Antidepressants: Clinically Relevant Drug Interactions to Be Considered. Pharmacology. 2010;86(4):203-15.)。舌痛症など口腔内の痛みに対しても用いますが、使い方を知らないと思わぬ落とし穴にハマってしまいます。特に舌痛症は中年から高齢者にかけて多くなるため、アミトリプチリンの持つ抗コリン作用が認知機能低下に結びつく事実を考えるとちょっと難しいところ。リスクとベネフィトをよ~く考えて、そして患者さんと相談して共に決めていきましょう。いっぽうデュロキセチンはアミトリプチリンが持つ広範な副作用は少ないものの、嘔気嘔吐や不眠がより目立ちますし、SIADHや同じく躁転にも注意(それ以外にももちろんありますが)。相互作用については、CYP2D6を中等度に阻害します。肝機能障害、腎機能障害では注意が必要で、重度であれば禁忌になります。あと、これは以前にも書いたのですが、アミトリプチリンやデュロキセチンはやはり”向精神薬”であることを肝に銘じましょう。痛み止めのような軽い気分で出すべきものではなく、慎重さを必要とします。乏しい知識で処方してはいけません。間違えないで欲しいのは、決して使うなというわけではないということ。デュロキセチンで痛みが良くなった人も多いですし、デュロキセチンもプレガバリンも効かなかった患者さんでアミトリプチリンが奏功した人もたくさんいます。状況を鑑みて使うべき時には使うという姿勢は大事。これは強調しても良いでしょう。

 ちなみに、アミトリプチリンの神経障害性疼痛に対しての用法用量は、”通常、成人1日10mgを初期用量とし”と記載されており、うつ病の用法用量よりも低く設定されています。デュロキセチンは20mgから開始して60mgまでなのでうつ病と同じ設定ですが、20mgから開始すると結構な確率で嘔気が来ます(経験的には3割くらい)。そこで、自分は10mgから開始することにしており、こうすると忍容性がアップ。デュロキセチンはカプセルのお薬で20mg製剤が最小単位ですが、処方箋のコメントに”脱カプセルで”と書いておくと10mgやもっと少ない量出の処方もO.K.です。ちょっとした細やかさで患者さんへの副作用を少なくすることが出来ますよ。

 オマケとして、痛みに限りませんが、精神療法的な態度として医療者にはこの辺りの本をオススメしておきます。1つは『不定愁訴のABC』でして、バリア機能が弱まるという表現はこの本に書かれており、認知行動療法的な取り組みについても触れられています。もう1冊は『方法としての動機づけ面接』で、どうやって患者さんのモチベーションを保つような面接をするか、というもの。雰囲気はつかめるような気はします。そして、最後は『よくわかるACT』です。自分はACTを診察の基本にしているのでACT関連の本はあらかた読んでみましたが、中ではこの本が最も理解しやすいと感じました。
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2016
05.04

ベリー・ベリー

 コメダ珈琲店では、期間限定のベリーノワール(シロノワールにミックスベリーソース+ベリー果実)とジェリコが現在顔を出しています。

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 今回は、ベリーノワールのミニタイプを注文。コメチキもとアイスコーヒーも一緒に頼みましたが、豆菓子の包装が変わっていますね。いつもは四季に合わせた色だったのですが、今回はちょっとそれとも違う。

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 期間限定ノワールはいつもミニタイプだけだったものの、通常タイプも食べたいという熱い要望にお応えして(?)、今回のベリーノワールからは2種類(通常とミニ)になっています。

 こちらがミニベリーノワール。ちょっと頭が重そうというか、くびの座りきっていない赤ちゃんのような感じ。

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 毎度のことながら、ソフトクリーム部分を分離させます(デニッシュの温度でソフトクリームが溶けるのを防ぐため)。

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 生地の間には、カスタードクリームが薄く塗られています。いつもこのクリームの風味は感じられず。

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 じゃ、ソフトクリームを乗せて、いただきまーす。

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 ふーむ。ちょっとベリーソースは香料が強いような。昔からあるブルーベリーガムのあの味を思い出します。果実は酸っぱくてソフトクリームや生地と合いますね。個人的には、期間限定ノワールではキャラノワールがほろ苦さも相まってとても美味しかった記憶。ちょっとベリーノワールは香りの強い厚化粧なイメージ…。

 そして安定のコメチキ。

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 ささ。

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 うむ。スパイシーさがなくてコンソメで押してる感じがシンプル。甘いものの後だとこういうのが美味しく感じます。


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2016
05.01

化学療法による嘔吐とそれの予防薬剤を整理

 今回は、以下の論文で知識の整理をしました。

N Engl J Med. 2016 Apr 7;374(14):1356-67.
Navari RM, et al. Antiemetic Prophylaxis for Chemotherapy-Induced Nausea and Vomiting.

 その中から病態生理・薬理・ガイドラインをかいつまんで見てみましょう。専門外ではありますが…。自分のコメントを入れる時は、**印で挟んでおります。

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 化学療法による嘔吐は5つのカテゴリーに分類されます。

・Acute:化学療法開始24時間以内に始まる。多くは5-6時間後にピークを迎える
・Delayed:化学療法開始後24時間から数日(2-5日)以内に始まる
・Breakthrough:適切な予防を講じても始まる
・Anticipatory:以前に化学療法で嘔気嘔吐を経験した際、それに対する反応として治療開始前に始まる
・Refractory:化学療法で何度も繰り返す(anticipatoryを除く)

 こういった嘔吐のメカニズムは分かってきており、特にドパミン、セロトニン、サブスタンスPの関与が知られています。化学療法に用いる薬剤は最後野にある受容体を刺激しますが、この受容体は腸管の迷走神経上行線維末端終末にも存在します。この上行線維は脳幹に刺激を送り、脳幹は関係臓器に下行性のシグナルを送り、嘔吐反射をもたらします。

 化学療法による嘔吐はperipheral pathwayとcentral pathwayの両者が関係するとされています。化学療法開始24時間以内に活性化されるのがperipheral pathwayで、これは主にacuteの嘔吐に関わります。抗がん剤は腸管からセロトニンを放出させ、それが迷走神経上行線維の5-HT3受容体を活性化し、脳に刺激を送ります。いっぽうcentral pathwayは化学療法開始24時間以降に活性化され主にdelayedの嘔吐に関わりますが、acuteにも一枚噛んでいるようです。サブスタンスPは末梢の神経伝達物質であり、中枢のNK1受容体を活性化します。正確なメカニズムはまだ不明なものの、5-HT3受容体とNK1受容体のクロストークが化学療法による嘔吐に一定の役割を果たしているのではと考えられており、脳に存在するドパミン受容体も関与します。よって、嘔吐の予防として用いる薬剤は、ドパミン受容体、5-HT3受容体、NK1受容体のアンタゴニストであることがほとんどです。ただし、こういった嘔吐はオペラント条件付けとも関係し、例えばクリニックに向かうエレベーターに乗る、化学療法に携わっていた医療者にばったりと会うなど、環境因子も絡んできます。しかも治療後数年経っても嘔吐を誘発することもあり、その詳しい機序は深く研究されていません。

**個人的には心的外傷としての位置づけで考えても良いかなと思っていますが、どうでしょうね。PTSDと聞くと精神病院の専売特許に聞こえるかもしれませんが、重大な疾患の告知(がんやALSなど)、ICUでの体験(PICSという概念がありますね)などにより発症することも多いのです。精神科以外でも潜んでおりますので、特に頑固な不眠や悪夢を見るという患者さんでは気をつけてみてください。高齢者だと戦争体験も未だに尾を引いています**

 さて、予防のために用いる制吐剤の種類については、歴史的な観点から述べられていました。

 1970年代まではドパミン受容体アンタゴニスト、例えばメトクロプラミド(プリンペラン®)、プロクロルペラジン(ノバミン®)、ハロペリドール(セレネース®/リントン®)などが主力でした。しかし、1978年にFDAがシスプラチンというプラチナ製剤の抗がん剤を認可してから、状況が一変。この抗がん剤は副作用に強い嘔気嘔吐、特にacuteのものがあるのです。それに対しては高用量のメトクロプラミドとデキサメサゾン(デカドロン®)などのグルココルチコイドを併せて用いることで予防することとなりました。それ以降は1990年代初頭に5-HT3受容体アンタゴニストが現れるまで、化学療法による嘔吐の予防薬剤は進歩なく沈黙の時代を過ごすことになってしまいました。

 1991年、初の5-HT3受容体アンタゴニストであるオンダンセトロン(ゾフラン®)がFDAに認可され、瞬く間に広がっていきました。これまでの高用量メトクロプラミド-デキサメサゾンに対するオンダンセトロン-デキサメサゾンの優位も示され、世代交代の幕開けとなったのです。1997年にはグラニセトロン(カイトリル®)とdolasetron(日本未発売)が認可され、薬剤の種類も豊富になりました。同年、初のNCCN制吐療法ガイドラインが、翌年にMASCCガイドライン、さらにその翌年にASCOガイドライン、2001年にはESMOガイドラインが後を追う形で次々に作成されました。2003年には、第二世代の5-HT3受容体アンタゴニストが産まれます。それがパロノセトロン(アロキシ®)であり、半減期が長く、受容体への親和性も高く、また5-HT3受容体に結合するとpositive cooperativity(正の協同作用)を示します。この正の協同作用によって、結合により5-HT3受容体を内在化(細胞質内に移行させる)することで、5-HT3受容体とNK1受容体の働きとクロストークを阻止します。これらの特性から、acuteとdelayの両カテゴリーの嘔吐に対してもより高い効果を発揮することとなりました。

 5-HT3受容体アンタゴニストは薬剤開発が進みましたが、NK1受容体に対してはどうだったのでしょう。1990年代には着目されていましたが、市場に出るのは2003年のアプレピタント(イメンド®)まで待たねばなりませんでした。このアプレピタントは5-NT3受容体アンタゴニストとデキサメサゾンと併せて用いることで、高い有効性を示しました。2008年にはホスアプレピタント(プロイメンド®)が認可されています。そして、2013年から2015年の間に、netupitant(日本未発売)とrolapitant(日本未発売)という2つのNK1受容体アンタゴニストが第2相と第3相の試験を終え、特にdelayedのカテゴリーの嘔吐予防に有効でした。netupitantは半減期が90時間で高い親和性を持ちます。そしてアプレピタントと同様にCYP3A4を阻害するため、デキサメサゾンの投与量は注意をする必要があります。FDAは2014年にnetupitant300mgとパロノセトロン0.5mgの合剤を認可しています。そしてrolapitantは半減期が180時間で主にCYP3A4によって代謝されます。CYP2D6を中等度に阻害し、BCRP(Breast Cancer Resistance Protein, ABCG2)とP糖蛋白を阻害します。このことから、これら酵素の基質となる薬剤との併用には注意が必要であり、治療域の狭い薬剤では避けるべきです。このrolapitantは2015年にFDAに認可されています。

**ちなみに、CYP2D6とP糖蛋白を阻害する向精神薬といえばパロキセチン(パキシル®)です。これも相互作用には気をつけるべき薬剤**

 その他の薬剤として特記すべきはオランザピン(ジプレキサ®)でしょう。非定型抗精神病薬であり、NCCNガイドラインにも組み込まれています。アプレピタントとほぼ同等の効果を持ち(両者ともパロノセトロンとデキサメサゾンとの併用において)、特にdelayedの嘔気コントロールに優れていました。さらに、breakthroughの嘔吐にも効果を示すことも示されています。他には抗てんかん薬のガバペンチン(ガバペン®)や合成カンナビノイドのdronabinol(日本未発売)やnabilone(日本未発売)も評価されてきています。ガバペンチンはやや厳しいようですが、合成カンナビノイドは一定の効果があるようで、5-HT3受容体アンタゴニストやNK1受容体アンタゴニストが十分な効果を示さないような患者さん、そしてanticipatoryの嘔吐を呈する患者さんに有効かもしれません。

**個人的には、オランザピンなどの抗精神病薬を精神病性障害以外への患者さんに使用すると死亡リスクが上昇すること、また心血管リスクなどにもなることなどから”精神科的に問題のない患者さんへの抗精神病薬の使用”にためらいがちではあります(他の領域を知らない精神科医の単なる考えです)。ただ、化学療法中という限られた期間、そして投与量も少なくするのであれば、そして何より患者さんの治療中QOLの改善に大きく役立つのであれば、使用も肯定されるべきなのでしょうね**

 現時点で各ガイドラインは、催吐性リスクの高い薬剤やアントラサイクリン系をベースとした化学療法レジメンを組んでいる患者さんに対して5-HT3受容体アンタゴニストとNK1受容体アンタゴニストとをデキサメサゾンと併用することを、そして催吐性リスクが中等度の薬剤を使用している患者さんでは5-HT3受容体アンタゴニストとデキサメサゾンの併用を、催吐性リスクが低い薬剤を使用している患者さんにおいてはデキサメサゾンや5-HT3受容体アンタゴニストの単剤療法を、それぞれ薦めています。

 Refractoryの嘔吐に対しては、制吐レジメンの変更を考慮すべきであり、それは作用機序の異なる薬剤の追加、5-HT3受容体アンタゴニストの用量調整、同じ作用機序の中での薬剤スイッチングなどです。催吐性の高い薬剤を使用しており嘔吐コントロールが付かなければ、オランザピンを含んだレジメンが推奨されます。不安の高い患者さんでは、ロラゼパム(ワイパックス®)やアルプラゾラム(コンスタン®/ソラナックス®)の追加が薦められます。

 多くの患者さんが化学療法による嘔吐に対して嫌な経験を持っているため、anticipatoryの嘔吐に対しては十分な情報を提供し、最も適切な制吐レジメンを用いることが求められます。不安が極度に強い患者さんには、化学療法前夜に抗不安薬を使用することも考慮すべきとされています。

 制吐剤の副事象は多くないようです。5-HT3受容体アンタゴニストでは頭痛や便秘が最も多く、第一世代の5-HT3受容体アンタゴニストではQT延長が認められています。NK1受容体アンタゴニストでは無力症、疲労感、しゃっくりが見られます。オランザピンの最もコモンな副事象は眠気、起立性低血圧、便秘となっています。

**、オランザピンの副作用について、自分としては耐糖能異常をもたらすことや少ないとはいえ錐体外路症状(アカシジア含む)も気にすべきかなと思います。アカシジアによる落ち着かなさを”焦燥”ととらえないことが大切。ちなみにオランザピンは日本で糖尿病に禁忌となっています**

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 と、こんな感じで眺めてみました。だいぶ自分の頭がすっきり整理出来たかなぁと感じています。論文にはミルタザピン(リフレックス®/レメロン®)の話が出て来なかったのですが、この薬剤はH1受容体アンタゴニストかつ5-HT3受容体アンタゴニストとして働くため、制吐作用も結構ありますよ。かなり眠くなるので、7.5mg/dayやもっと少なく3.75mg/dayなどでも良いかと思います。特に若年患者さんがかなり眠さを覚えますね…。意外と高齢患者さんは平気なことが多い(H1受容体のダウンレギュレーション?)。オランザピンも良いですけど、ミルタザピンもなかなかなものではないかと思っております。D2受容体を阻害する力はないためその点で劣るのかもしれませんが、オランザピンより安全に使用できるでしょう。また、オランザピンは薬価が高いんですよね(後発品がやっと出ましたけど)。。。非定型抗精神病薬の薬価をぐんと引き上げた張本人でして、10mg錠がほぼ500円。500円玉を飲み込むのかぁと一時期は言われたものです。ただ、それまでの抗精神病薬よりも優れた効果を発揮するため、この薬価に文句をいう人が少なくなっていった感じでして。強気の価格設定にはそれなりの理由があったのだなぁと感じております。それに、制吐作用で使用するなら10mgなんて使わないでしょうし、もっと価格も安くなるんだろうね、、、と思っていたら、アプレピタント(イメンド®)は薬価が80mgで約3000円、パロノセトロン(アロキシ®)やホスアプレピタント(プロイメンド®)は薬価が約15000円!!! ケタが違いました…。制吐剤は高いなぁ。。。オランザピンが可愛く見えてきてしまう。
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