2013
09.30

おはらい余韻

 伊勢神宮でお祓いをしてホテルに帰ったとたん暴風雨。翌朝も当然ものすごい状況でございました。朝ごはんを食べている時も、宿泊客はみなさんテレビを観ながら台風について話し合っております。

 とはいえ、この日にチェックアウトの予定となっている自分は11時までに出ねばなりません。どうかなどうかなーと思って待っていたら、雨はなんとストップしてくれました。しかし風がね…。チェックアウト時はまだ電車が止まっていたり遅れていたりで大変。

 そこで、津駅にあるミスタードーナツでちょっと休憩。奥のテーブルでは若者が4人でトランプしてました。何をやっておるのだ、お昼から…(でも経済的か)。そういう感じでだべってゆったりぐったりしていたら、風もまずまず軽度になってきて、台風が去っていく感覚がはっきりと見て取れます。もともと鳥羽水族館に行ってそれから名古屋に戻ろうと言う話をしており、駅員さんに鳥羽までの電車が動いたかどうか聞くと、ダイヤは乱れているけれども大丈夫になった、と。じゃ、行きましょ行きましょ。

 電車の中はやはり人は少なかったんですが、鳥羽について水族館に入ったら結構お客さんが多かった。みんな行くんですな…。

 自分は水族館に行くのが初めてでございましてね。色々感心しながら見回りました。いくつかお魚さんなどの写真を。

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 しょっぱなから魚じゃないですが…。ナマコの仲間だそうですよ。ほー、こんな形の奴がおるんですな。

 さてお次はザリガニさん。これも魚じゃない!

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 水面から顔を出して”アイーン”をしております。可愛い。

 やっと魚類登場。アロワナ先生。

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 やはり古代魚は何か風格が違います。立派な鱗。

 次も古代魚。ワニみたい。

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 マンファリという名前だそうです。古代魚かっこいいよ古代魚。

 そして、男のロマン、オウムガイ!

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 この形が良いですねー。

 こいつもキレが良い、カブトガニ!

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 メカ的な感じがもう男心をくすぐると言うかなんというか。自分は小さい頃”ゾイド生命体”が好きでした。ウルトラザウルスとかデスザウラーとか、懐かしいなー。今ゾイドどうなってるんやろ。

 ちなみに愛媛県のある地方では、カブトガニはオスとメスが重なっていることが多いとのことで、”夫婦仲が良い=縁起が良い”んですって。またカブトガニは医学とも縁が深い。血漿中のβ-D-グルカンの測定には何とカブトガニの血球を使います。彼らにとってはいい迷惑ですよね…。

 お次、エイさんキター!

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 「あ、どーも」みたいな、憎めないおカオをしてらっしゃる。この眼みたいなのは鼻の穴なんですけどね、それでも可愛い。

 その隣には、アナゴさんが詰まってます。

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 拡大。

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 こういうところが好きなんでしょうね。憎めない脱力キャラでございます。というか自分も魚類だったら間違いなくこの一員として過ごしてるだろーなと思いながら見ておりました。

 またエイさん!

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 やっぱカオなんじゃない?と疑ってしまうくらい良くできた鼻の穴。この状態で水槽の上下を行ったり来たり、何やってんねやろ。

 水族館なのにカピバラもいます。何で?

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 寝てるのもいらっしゃる。

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 楽そうに過ごしてるね。

 近くにはピラニア!

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 群れで暮らすそうです。ずっと同じ水域で活動して、移動はほとんどせず。ぐーたら感あふれますな。そんな生活のため油断しやすいのか、乾季になると干上がって死んでしまうことも多いみたい(なんと)。

 色々散策し、最後はこちら。

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 何かと話題のダイオウグソクムシ。全然動かないし絶食で有名になりましたね。

 お、いた。結構大きい…。30cm近くかしら。画像だと動いてそうなんですが、この姿勢でピタッと止まってます。

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 そのためか、こんな”本日のフォーメーション”なるものが。ちょっとブレちゃいました。

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 ということは、画像真ん中が”1号”でしょうか…?

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 というか、飼育員さんは全部分かるんだ。そっちが驚きですよ。ちなみに、このダイオウグソクムシは臭みが強くて食べられたもんじゃないとのこと(地域によっては食べるみたいですが)。良くこんなの食べようと思ったね…。そんな人間がいちばんびっくり。

 変なタコの標本も。

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 足がたくさんありますな。8本の限界を突破いたしました。頑張れば何事も達成できる。

 最後こちら。

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 何を思って生きてるんでしょう…。

 とまぁ、たくさん見てきました。売店ではシーラカンスのブックマークを買って、名古屋に戻ったのであります。お祓いから水族館まで、随分と自分にしては動きました。しかも台風のおまけつき。帰宅後はドパミンが枯渇したかのようにぐったりしましたよ…。

 でもやっぱり古代魚かっこいーわね。
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2013
09.27

おはらいその後

 お祓いと内宮のキノコ探索を終えた後は、ちょいと”おはらい町”を見てみました(おはらい町の中央が”おかげ横丁”とのこと。混同してました)。

 ものすごい人波!台風近づいてるとは思えない盛況ぶり。平日はガラガラらしいですけど、サスガの連休効果。

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 最初に眼を引いたのは、岩戸屋さんの看板。

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 見た時、赤いのがタコの足かと思ったんですよ…。「お多福さんの顔にタコの足がくっついているとは、なかなか凄い絵だな…」と思って撮影しました。良く見ると紐でございますよね。

 んで、ちょっと甘いものが欲しくなって、豆腐庵山中で”おとうふソフト”を購入。270円也。

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 そんなにお豆腐感は強くない。普通のソフトクリームと言われて食べても違和感がないです。「おっ」と思うくらいにお豆腐を前面に出しても良いのでは。

 キョロキョロ見ていると、お魚の焼けるいいニオイ。人波をかき分け見てみると、お魚さんが整然と並んでおります。

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 その後列には焼かれているお魚さんたち。「次はオレかなー」みたいな感じで絶望のなか待ってたんでしょうかね、前列の方々は…。

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 そしてその奥は、焼かれたお魚さんの試食コーナー。みんな食べてます。自分もアジさんゲット。

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 んまい。

 やっぱり焼きたてのお魚さんは実に美味しいもんです。このお店は試食をどんどん出すのがウリなようで。

 人は多いながらも、サクサク進んでおります。次に見たるはお肉。松阪牛の串焼きだそうですよ。

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 買ってしまった。何と800円!!!!これ買っちゃうのは完全に旅行による心理変化でしょうね…。ドパミンが出過ぎているような気がします。

 せっかくなのでアップ。

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 味はと言われると、良く分からん。松阪牛だ!と思い込むと美味しいかもしれません。でも結構固かったよ、お肉。

 コンビニもあります。風情あるファミマ。ちなみに銀行もこんな感じで、ATMもおみくじ付きらしい。

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 歩いてるとところどころで見かけるのが練り物。何度も見るからか、買ってしまった。”まる天”のチーズ棒。300円くらいだったでしょうか?

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 中にチーズが入ってます。歯型ついてすんません…。

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 味はまぁ普通かしら。。。でも旅先で歩きながら食べるというのが良いんですよね。というか、ここらで結構お腹いっぱい。むむ、まだ町は続いておるぞ。

 歩いてると、ちょっと感じが変わった?どうでしょう。

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 ”おかげ横丁”に入ったのかも。境界がちょっと分からないですが…。でもお天気は悪いですねー。いつ雨降ってもおかしくない。

 キョロキョロ見ながら歩いていると、遂にお出まし、赤福本店。

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 ここ、夏の間は”赤福氷”なんてのが売られていますが、訪れた時は9月の中旬だし、どうかしら。と思ったら、しっかり売られていました(9月下旬までらしいです)。にやり。500円を払っておふだをもらいます。あれ、お腹いっぱいとか言ってなかったっけ…。

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 しばし待つと、やってまいりました。おふだと交換してゲット。

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 大きいな…。でも2人がかりだからなんとかなるでしょ。

 シャクシャクっといただきます。そんなに甘くなくて、ひんやり美味しい。歯に沁みますね。。。(←歯医者行けよ)

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 おや、あんが見えてきました。

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 お餅も白い顔をのぞかせます。まさに赤福さん登場。

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 あんも美味しい。

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 お餅も美味しい。氷に埋もれてるから少し硬いのかもと思ったんですが、決してそうではない。

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 あんもお餅も、赤福そのものではなくて氷に合うように変えてるんですって。こだわり。

 「あれ。でもこれって、宇治金時(白玉入り)と同じじゃね?」という野暮な質問はしちゃいけません。でも確かにそうかもしれない(おい!)。

 風も強くなってきたし、身体も冷えたし。何か温かいものでもあると良いよねーと話していたら、目に見えたのは…。

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 ”ふくすけ”でございます。伊勢うどんで名に負うお店。

 しばらく並んで、伊勢うどん(ノーマル)を注文。450円也。

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 まぜまぜして、持ち上げる。

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 ちょっとタレは辛め。もう少し甘さもあって良いかもしれない。ここはお店によって異なるんでしょうね。みなさんも好みのお店を探してみましょう。

 というかお腹いっぱいなハズじゃ。。。

 でもサスガにこれを食べたら満腹です。十分楽しんだし、帰ることにしましょう。

 何か最後に背負われている柴犬を見た。

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 そんなこんなでホテルに戻ってしばらくしたら豪雨と豪風!つ、ついに台風さまが。参拝と食べ歩きが終わるまで大丈夫だったのは、お祓い効果?

 その夜、ふと思い出した。

「あ、手こね寿司食べてないんじゃない?」

 そうなんです。忘れてました。ということで、台風のなかホテルすぐ近くの和食屋さんに行ってみることに。相方の傘が折れました。

 で、注文。800円ちょっとだったような。

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 海鮮生ちらしみたいなもんでしょうかね。 

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 本来はカツオやマグロなどの”漬け”を用いるみたいですが、ここは普通のお刺身が乗っていました。

 ちなみにですね、こういう丼ものを食べる時、最後にお米が少し残ってお箸でつまむのが面倒なことがあります。そんなアナタに良い方法がありますよ。

 ある程度の大きさの具を1つ残しておきましょう。それをスクレーパーのごとく使い、お米を集めます。こんな感じ。

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 アップ。

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 こうすると大幅に時間短縮!すごく便利ですよ。という生活の知恵を公開したところで、お祓いプラス食べ歩きの日はオシマイになりました。あ、ホテルの夜鳴きそばももちろん頂きました(食べ過ぎ)。

 最終日は鳥羽に遠征して鳥羽水族館に行ってみました(水族館は人生初)。後日少しアップしてみます。
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2013
09.24

おはらいまっただなか

 さ、朝食を食べ過ぎたお腹もだいぶ楽になり、津駅から伊勢神宮目指して出発でございます。

 伊勢神宮は、2013年10月に式年遷宮を迎えます。その前の9月だから、しかも台風迫ってるし、そんなに人いないんじゃない?と思ったんですが、それが何とオオハズレ。たっくさんの参拝客でした。

 伊勢市駅に到着。

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 宇治山田駅というところからも行くことができ、そっちの駅の方がカッコイイらしい。伊勢神宮は大きく外宮(衣食住の神様である豊受大御神さま)と内宮(国民すべてのご祖神である天照大御神さま)とに別れており、それぞれの間はバスやタクシーなどを使わないと結構遠いです。2人の神様の仲も遠いのかしら。そういや、古事記に出てくる神様ってちょっとヘンですよね、ドン引きするような。。。。言っちゃアレですけど…。

 気を取り直してまずは駅の近くにある外宮から、いざ。

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 ぬぬ、人が並んで歩いておる(失礼)。

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 木々も豊か。

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 すごい数の人、人。こりゃ大変。

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 みなさん写真を撮っておられる。式年遷宮のために造っているのでしょうか??ところどころこういう新しそうな建物を見ます。

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 亀石、を発見。何となく亀の形。これを踏んでいくのはちょっと気が引けますな…。

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 他にもキョロキョロして、その後はバスに乗り内宮へ。天気は最初良くて暑かったんですが、だんだんと…。台風やって来そうな雲行きです。。。

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 さ、内宮さんへ皆さん向かいます。雨よ降らんでおくれ。

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 たどり着いたは、御饌殿(みけでん)。

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 そう、本懐はお祓いでした(忘れてませんよ)。1口5000円以上とのことで、ここはやはりその5000円で。2人だから1万円かな?と思っていたんですが、「家族なら1口で良いですよ」と。なんと、5000円浮いたっ!!


さっそくお祓いの効果!?


 いや、さすが伊勢神宮。まだお祓いしてもらってないのに効力を発揮するとは。

 んで、5000円を払って家内安全を願います。待合で待つことになり、お呼びがかかったらこの御饌殿の中に入って、お祓いをしてもらいました。10分かからなかったくらい??結構お祓い希望の方っていらっしゃるんですね、20人くらい一度に入りましたもん。名前を1人ずつ、どこから来たかを含めて呼ばれるんですが、自分の前の人が北海道函館!でした。お、懐かしい(自分の故郷)。はるばるいらしたんですね。こういった郷愁を誘うのもお祓いの効果?

 御饌殿よりも高級(?)な神楽殿では、神様に捧げる舞を見させていただくことも出来るそうです。

 お祓いを終えた後は、神札と神饌というお供え物をいただきました(ホテルにて開封)。

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 こんな感じ。

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 神饌は開けると…

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 するめ、昆布、タブレット状のお塩、少量のお米。「どうぞ皆様でお召し上がり下さい」って書いてますけど、どうやって食べれば良いんでしょう??神様も粗食ですな。とりあえず保存。

 お祓い後は色々歩く。

 五十鈴川。綺麗ですねー。

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 こちらも鋭意製作中。

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 やっぱり人が多い。

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 他は、道のハズレに何やら意味ありげな石。

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 こちらも。なんでしょうかね。

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 みなさん手をかざしている。最近はこうやるのが流行っている??

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 ハタから見たらキョンシーの様な。。。

 後はですね、ところどころキノコが生えていたので、それをご紹介。

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 アップ。

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 別の場所。大漁だ!

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 近づく。

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 もう一方。

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 また別の場所。

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 などなど。何だかキノコ画像が一番多くなったような…。

 近くでは大きめの鯉が優雅に泳いでおりました。綺麗。ここの鯉とか勝ち組ですよねー。うらやま。

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 と、そんな感じでうろうろして来ました。結局はキノコを探して歩いたような感じになりましたが…。

 そして、せっかく内宮まで来たのだから、”おはらい町”へ行くことに(というかこちらが本懐?)。まだ雲は持ちこたえてくれています。雨こわいなぁ。
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2013
09.21

おはらい一歩前

 9/15は伊勢神宮でお祓い。

 その前に泊まったホテルで朝食です。バイキング形式というのは何か人を駆り立てますね。これっくらい行けるだろうという目測を十分に誤らせる…。

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 この向かって右のおうどんは…。

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 そうでございます。”伊勢うどん”にございます。

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 おー、太い太い。

 めちゃくちゃ柔らかいんですね。コシとは無縁の、離乳食の様な感じ。つゆというかタレというか、それは少し甘め。これもありっちゃありかもしれない。ちなみに、伊勢の方々はこれがノーマルなおうどんだと思っていたようで。外の世界を知って初めて「あれ、自分たちの食べてるのって全国的じゃないの…?」と知ったそうです。だから”伊勢うどん”という名称も随分と新しい(1960年代に名付けられたそう)。対象化されて違いを知ったという好例。ご家庭で再現したい場合、普通のおうどんを買ってきて1時間くらい茹でるとほぼ同じような感触になるそうです。すごいね。

 んで、ホテルの朝食といえばコレ。

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 やはり鮭は欠かせない。

 美味しさは家で食べるよりも2-3倍になってますよね、何故か。これも旅行マジック。

 案の定食べ過ぎて、少しホテルの部屋で休みました…。その後に本懐である伊勢神宮へ。
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2013
09.19

おはらい下準備

 9月14-16日は三重県に行って来ました。


そりゃあ台風直撃でしたとも…。


 何しに行ったかというと、伊勢神宮にて”お祓い”でございます。ちょっと悪いことが立て続けに起きていて、かつ今はもうやめてしまった医局秘書さんから「先生、何か憑いてる…」と言われ。

 ということで、お祓いせなあかんね、と重い腰を上げたのであります。

 14日の土曜日は健診の仕事があったので、それが終わって一息ついてから相方と共に出発。宿泊は津市にしました。この日は風が少し強いものの台風なんて微塵も感じませんでした。

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 まさに”つ”でございます。そして夜に津駅へ到着。

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 随分寂れておりますな…。

 その日は遅いので活動せず、お夕飯を食べて寝ることに。ホテル近場のお蕎麦屋さんにて、”あおさそば”を注文。

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 あおさ多っ!!!

 あおさそばを食べているのかそばあおさを食べているのか…?

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 おつゆはかなり濃い目でした。もうちょっと薄くても良いかも?

 そして、旅行によるマジックか、唐揚げとうずらフライをも注文。

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 うむ、美味しかった。

 そして、ホテルに入ると、「名物”夜鳴きそば”無料サービス!」とのこと。これまた旅行によるマジックか、お腹は空いてなかったんですが興味たっぷりで夜な夜な(と言っても22時過ぎくらい)にちょっとお邪魔しました。結構お客さんがいてびっくり。あんまりいないんじゃないかと思ってたんですけどね…。

 ”そば”でありますが、その実ラーメンです。”夜鳴き”の由来は諸説ある様子。

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 いたってシンプルですが、お椀の中、向かって左は…、また”あおさ”!もう1年分くらい食べたんじゃない…?

 拡大。

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 麺はもう少し味が欲しいところ。でもあっさりとしてて「これで無料はありがたい」との感想。しかしもうお腹がいぱいでございますね。。。

 そんなこんなで、初日は麺とあおさで体力を養ったのでございました、迎える翌15日の伊勢神宮に備えて。
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2013
09.13

なつかしの

 自分の出身地である北海道にはガラナ飲料という飲み物があります。昔々、日本にコーラが進出した時、それに対抗すべく日本の飲料業界がつくったものなんですが、例によって(?)北海道はコーラの発売が遅れまして、その隙にガラナ飲料が浸透していったという、北海道の”日本のガラパゴス”的な側面を示す好例であるのです。特に小原商店の”コアップガラナ”が有名。ガラナってのはブラジルにある果実。ブラジルではこれを使った飲み物がコーラと並ぶ人気者でして、それにヒントを得て日本で導入されたと言う経緯があります。

 見た目はコーラですが、味は独特。回顧主義をくすぐる薬品くささが道民にはたまりません。先日、名古屋駅を歩いていたら(正式には迷っていたら)偶然にも北海道のアンテナショップ的な一角がありまして、そこでコアップガラナを見つけて小躍り。久々に炭酸飲料を買いました。こんな感じ。

ガラナ1

 原材料はガラナエキスくらいでしょうか、目を引くのは。

ガラナ2

 この小原商店、昔々20年くらい前でしょうか、シイタケエキスか何か忘れましたけどキノコのエキスを使った栄養ドリンクみたいなものを発売しまして、何故か自分の父親がそれの推薦文を書いて商品のパンフレットに載ったという経緯があります(なんだそれ)。ガラナで思い出して懐かしくなりGoogle先生にて探してみたんですけど、販売されていたという事実自体がなくなっている様な…? 確かに出てた気がするんですけどね、かなりの短命だったんでしょう。。。父親も報われんね。

 そんなんで、故郷の懐かしさを描いてくれたガラナちゃんでございました。これを家族で飲んでた時に奥尻の地震がありましたね、そういえば。そんなことまで思い出してしまった。

 子どもの頃から飲んでないとちょっと変な味に感じるかと思います。
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2013
09.09

おくすりのかたち

 患者さんは、自分が処方されているお薬の名前を覚えていないことが結構多いです。日本独自の現象じゃないかなと思うくらいでして、ドイツやアメリカではきちんと知ってますね。日本は”任せる”部分が大きいんでしょうか。

 初診の患者さんで、かつお薬手帳を持ってないと大変。前医の処方が良く分かりません。紹介状はあっても医者の字は下手なので(ここ重要)、読めないんですよね…。心眼で見てもムリ。数字が辛うじて読めるものもあり”0.125mg”とか書いてあると「あ、ハルシオン®かな…?」っていう連想は出来ます。

 後はお薬の形が介入ポイント。特徴的なものは覚えておいて損はありません。

患者さん「寝る前に飲んでました」
自分「色とか形とか、どんなでしたか」
患者さん「んー…。黄色っぽいやつかなぁ」
自分「楕円形っぽい?」
患者さん「あ、そうです」
自分「真ん中に切れ目ありましたかね」
患者さん「あー、あったような気がします」
自分「リフレックス®?」
患者さん「あ、そんな名前でした!」

 みたいな。一応、診察室の机の中には”剤形見本表”というのもあります。

 ということで、今回は特徴的なお薬の形をご紹介。

 1つ目。抗うつ薬の1つで、上にも出てきたリフレックス®15mg錠。

リフレックス

 これはミルタザピンという一般名で、他にレメロン®という名前でも出ています(形も同じ)。モノアミンの再取り込み阻害ではなく、受容体を阻害するNaSSAというタイプの抗うつ薬。食欲アップと眠気が長所にも短所にもなります。制吐作用(5-HT3受容体阻害)があるので、化学療法中の患者さんの吐き気止めにも使われます。後は、統合失調症では抗精神病薬に何とこのミルタザピンを上乗せすることで陰性症状や陽性症状が改善するという報告も(Kishi T, et al. Meta-analysis of noradrenergic and specific serotonergic antidepressant use in schizophrenia. Int J Neuropsychopharmacol. 2013 Jul 3:1-12.)。受容体阻害という点では、MARTA系の非定型抗精神病薬からD2受容体阻害を抜いたものがミルタザピンと思っても良いですね。例えば、ハロペリドールやスルピリドにミルタザピンを加える事で、クロザピン的な色合いになってきます(受容体だけ眺めると)。

 さてお次は、睡眠薬のアモバン®7.5mg錠。

アモバン

 これもひょろ長いタイプ。結構この形のお薬は多いです。このアモバン®は一般名がゾピクロン。非ベンゾジアゼピン系ですが、作用機序は一緒なのでベンゾジアゼピンと考えて良いと思います。GABA-A受容体のα1サブユニットだけでなく、α2,3,5サブユニットにもある程度くっつきます。でも筋弛緩作用はそんなに感じないです。ゾルピデム(マイスリー®)ほどの酷い副作用(転倒、行動障害)はそんなに聞きません。自分は入眠障害で薬剤が必要ならこのゾピクロンを出すことが多いです。ただ、めちゃくちゃ“苦い”という欠点が…。代謝産物が苦味成分を持つようで、血中に入るんですよね。だからうがいしても取れず…。この苦みに耐えられない患者さんもポツポツいます。これの進化版としてエスゾピクロン(ルネスタ®)が販売されましたが、薬価に見合うだけの効果の増強と苦味の軽減を感じません。儲けるためのお薬というイメージが強く、自分はエスゾピクロンを使わないです。

 3つ目は、同じ睡眠ということで、悪名高きベゲタミンA®です。

ベゲタミンA

 うーん、この毒々しい色がたまらん。これはプロメタジンとクロルプロマジンとフェノバルビタールの合剤で、強烈なまでに寝かしてくれますし、よく考えられて作られてるなーと思います。ただし、フェノバルビタールが入っているということは、かなり危険。大量服薬で死ねてしまうお薬なんです。怖いね。自分が前に勤めていた病院の精神科のトップは、ベゲタミン®排斥運動をしておりました。

 さて4つ目。ちょっと変わりまして、デパケンR®200mg錠!

デパケンR200mg

 これはですね、形そのものは丸で何の変哲もないんですが、大きいんですよ…。ちょっと画像じゃ伝わりにくいかもしれませんけど、他のお薬と並べるとその存在感たるや恐ろしいもの。だから「大きくて飲めません…」ていう患者さんも。そういう時は細粒を出しましょう。このお薬の一般名はバルプロ酸です。GABAトランスアミナーゼを阻害してGABA濃度を増加させるというのは昔から知られていますが、その他にもちょろちょろと色んな作用を持つことが分かっています。大事かもしれないのは、HDAC(ヒストン脱アセチル化酵素)の阻害薬として働くという点。エピジェネティックな変化というのは随分と精神科領域でも注目されていて、例えばうつ病ではBDNFの発現にヒストンのアセチル化が関与していて、HDAC阻害薬によってその発現が強まる、なんてことが言われています(でもバルプロ酸はうつ病の増強にあんまり効果ないですね)。

 精神科でよく使うのは、何と言っても双極性障害。イライラタイプの躁状態やその予防に用います。リチウムの話もここでしてしまうと、リチウムは古典的な気分爽快型の躁を持つような双極性障害に良く効きます。でもイライラ型や躁うつ混合状態、急速交代型などはバルプロ酸が主に使われます。また、双極性障害の自殺予防エビデンスが最もあるのがリチウムですが、このバルプロ酸も匹敵するとの研究だってあります(Oquendo MA, et al. Treatment of suicide attempters with bipolar disorder: a randomized clinical trial comparing lithium and valproate in the prevention of suicidal behavior. Am J Psychiatry. 2011 Oct;168(10):1050-6.)。バルプロ酸を用いるのは他に疾患問わず衝動性やイライラの強い患者さん。まさに“気分安定”薬ですね。バルプロ酸の血中濃度ですが、躁病急性期なら80μg/mL以上は保ちたいところ。文献上は94μg/mL以上で特に効果が高いとされています。ただ、少量でも随分と効果の出る患者さんがいるのも事実でして、ここが不思議。また、維持療法に入ったら50μg/mLくらいでしょうか、保つのは。副作用では体重増加や肝機能障害や眠気もそうですが、高NH3血症に注目。バルプロ酸服用患者さんで意識障害があれば、測っておきましょう。また血球減少、特に血小板減少が時として生じます。

 投与方法として、急速飽和を目指してoral loading法があります。これは急いでバルプロ酸の治療効果を出したい時に使う方法で、最初から20mg/kg/dayを投与。体重60kgなら1200mg/dayを初日から投与することになります! 結構強気ですよね。。。一応は忍容性も良いようですが、ちょっと腰が引ける。もちろん、肝機能と血中濃度をモニタリングしながら行います。

 長々と話してしまいましたが、次は大きいという共通点からイーケプラ®500mg錠でございます。

イーケプラ

 これもホント大きいんですよ。一般名はレベチラセタム。ちょっとクラビット®500mg錠(レボフロキサシン)に似てますね。新しい抗てんかん薬で、切れ味抜群。自分はてんかんと発達障害の治療は経験が他の疾患に比べて圧倒的に乏しくてですね、あまり詳しくありません。でもこのレベチラセタムの効果の高さにはびっくりしております。

 さ、今度は抗うつ薬のパキシル®CR 25mg錠!

パキシルCR

 分かりますか? これ、2層になってるんです! 何とも見た目は可愛らしい。25mg錠が白とピンクで、12.5mg錠が白と黄色。一般名はご存知パロキセチン。独特のクセを持ちます。パロキセチン自身を分解する酵素を強く阻害するので、投与量が増すごとに分解されにくさも強くなり、血中濃度もどんどん上昇。これが独特のアゲアゲ感をもたらします。経験的には、ガンっと上げるのでやっぱり不自然でちょっと煽る感じにもなってしまいがち。もともと他罰的な患者さんとか切れやすい患者さんなら、パロキセチンは出さない方が良いのかなと思っちゃいます(というか、自分はパロキセチンが嫌いなのでもともと出さないですが)。投薬を中止する時も、ちょっと減らしたら血中濃度がガクッと落ちるので、離脱症状が出やすい。そこには注意が必要です。

 神田橋條治先生は「永遠にパキシル界の住人になる」なんて評してます。自分は「やめづらいから結局飲み続けて、売り上げも良いんじゃない?」なんて皮肉ってます。販売元のグラクソスミスクラインはこういう不評を受け、日本だけで5mg錠を出しました。細やかに調節が可能というわけ。「良いことするじゃん」と思うかもしれませんが、製薬会社が善意だけで動くはずもなく、他の抗うつ薬に切り替えられない様に5mg錠で粘ってパキシル使ってね感が満載です。パロキセチンを使う時は、増量を行う際も5mg間隔にした方が優しいでしょうし、“5mg刻みで使うもの”という認識にした方が安全。

 そんな感じで言われていたもんですから、グラクソはこの“パキシルCR錠”という、パチンコみたいな徐放製剤を売りだしました。徐放製剤にしたから少し副作用や離脱症状が楽になりましたよ、ということ。が、何とその販売当日はパロキセチンのジェネリックが日本で発売される日でもあったんです! なんとしてでもジェネリックに持ち込ませない様に、しかもその当日にCR錠の発売を当てるとは、ビッグファーマって嫌らしいところですね。そんなことせんでもええのに(そろそろグラクソに刺されそう…)。

 とはいっても、パロキセチンじゃないとどうにも上手くいかない患者さんがいるのも事実。他のどんな新規抗うつ薬でもダメで、最後にパロキセチンを使ったらすごく良くなった、なんてこともあります。そこが存在意義でしょうかね。注意点としては、広汎なCYP阻害による薬物相互作用と、P糖蛋白(PGP)という、薬物排出トランスポーターを強く阻害することが挙げられます。あ、実はNAの再取り込みもちょろっと阻害するんです。

 次にご紹介するのは、昔ながらのトリプタノール®10mg錠。

トリプタノール10mg

 これは、色ですね。。。まさかの爽快感あふれるブルーでございます。ちょっと毒々しいような…。これは一般名アミトリプチリンでして、最強の抗うつ薬として有名。再取り込み阻害は5-HTの方がNAよりもやや強めです。自律神経系の副作用は出やすく、またH1受容体阻害のため太りやすいのが欠点。H1の他にもα1阻害もあるので鎮静的に働きます。疼痛についても最も信頼性の高い薬剤。添付文書としては“まれに300mgまで”増量するようですが、そこまで飲める患者さんはいないんじゃないかと…。ものすごい鎮静と便秘と口渇とQT延長と…。ということで、最大は150mg/dayで。自分は色んな増強をしてみても上手くいかなかった精神病性うつ病の患者さんに対して、このアミトリプチリンを使ってみたら100mg/dayの時点で寛緩してくれました。この時はさすがに三環系の底力を実感しました。。。

 三環系というのは大量服薬されると死なれてしまうということから、ちょっと今ではうつ病治療の第一選択になってません。でも重症患者さんに対して明らかな効果を持ちます。新規抗うつ薬ではスキっとしなくても、三環系はまとまりをもって治っていってくれるような感じがあります。色んな受容体にくっつきまして、これこそが三環系の強み。NMDA受容体阻害作用やTNFα産生を抑制する作用なんかは、グルタミン酸や慢性炎症とグリア細胞との関連などから見ても要注目です。ダーティダーティと言われてきたこの部分こそが、三環系の効果の強さを示すものでもあったのであります。最近、自分の中では三環系の評価はうなぎのぼり。

 次も三環系の1つである、アナフラニール®10mg錠

アナフラニール10mg

 なんとこれは、さんかくおむすび型! 珍しい。アナフラニール®は一般名がクロミプラミンと言います。再取り込み阻害は5-HT>NAです。抗うつ以外にも不安や強迫、慢性疲労にも効果があると言われ、鎮静作用は強くありません。SSRIで上手くいかない不安障害やanxious depressionにはこのお薬を使うことが多いです。このクロミプラミン、点滴製剤があるというのが特徴で、これがまた強い破壊力を持ちます。患者さんによっては点滴したその日から効果を実感する人も。点滴なら1/4-1/2Aくらいからゆっくりと始めて、忍容性(特にQT延長)と効果を見ながらじりじりっと増量(1Aが25mg)。3Aまで使用可能と書かれてますが、そこまで行くのは怖い印象。せいぜい2Aでしょうか、個人的には…。

 これは”さんかくおむすび”ですが、デカドロン®というステロイドは何と五角形です。画像を用意できませんでしたが、是非googleの画像検索で調べてみて下さいまし。

 最後、精神科薬ではありませんが、利尿薬のフルイトラン®2mg錠。

フルイトラン2mg

 あらあら、可愛らしい! お花の様な形ですね。2mg錠はピンク、1mg錠は白です。この2mg錠は桜みたい。分割しやすいようにこの形なのかもしれませんが、何ともほっこり。一般名はトリクロルメチアジド。サイアザイド系の利尿薬で、あんまり処方されないですね。。。そんな日陰の花でした。

 ということで、様々な薬剤の形や色と、軽く薬剤の作用機序などを見てみました。この他にもたくさん個性的なお薬がありますよ。
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2013
09.06

覚書その5~精神発達論をちょっと体験

Category: ★精神科生活
 前回の器質力動論はどうだったでしょうか。解体(心的水準の低下)の深さと速さという視点はなかなか興味深いと思っています。今回はコテコテの精神分析。

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 精神科では、精神分析の考えとして“発達理論”というのがあります。私がこれまでお話ししたこころの成長というのも、この発達理論、特にクライン派とウィニコットのものを大いに参考にしています。しかし、これの元祖はやはりフロイト先生。その後はその考えを強めたり、それに反対したり、など色々な発達理論が展開されて今に至ります。“口唇期”とか“肛門期”というのを聞いたことがあるかと思いますが、「肛門かよ!やっぱおかしいわ精神科…」と、精神科の特殊性を強烈にするネーミングですよね。“男根”とか“糞便”とか“乳房”とか、精神科に入って特に精神分析の勉強のためにこんな言葉が書かれてある本を結構読みましたが、ハタから見たら変態かと…。名前がやっぱり良くないんじゃないかしら、と思ってしまうこともちょろっと。昔は赤面恐怖について「この患者の顔がペニスになっている。だから恥ずかしいんだ!」みたいなことを真面目に言った先生もいたようです。門外漢の私からすると「何言っとるんや…???」となってしまいますね…。それなりの理由があって奥深いんでしょうけど。しかし、なぜこんな性的な名前が付いているのか?

 フロイト先生は“”というものについて深く深く考えておりました。“性”は生殖のために必要なもので、生命そのものを感じさせ、また人同士を結び付ける関係的な力を持っているとも言えましょう。“性”が生物学的な部分と関係的な部分をつなぐ役割をしている、となります。そう考えると“性”を持ちだすのも理解できますよね。

性がつなぐ

 ただ、フロイト先生は子どもの発達を促す力としての性を“小児性愛”名づけました。これがまた批判を浴びまして…。「子どもに“性”だなんて!何言ってんだコイツ!」これも無理からぬご意見。しかし、この場合の“性”はいわゆる“性欲”とは異なるものでして、プラトン的な“エロス”と言えます。対象を希求する力のことですね。この求める力を使って、養育者との関係を発展させて色んな人との社会的な関係をつくる。そして最後に大人の持つ“性欲”もしっかり備わっていきますよ、というのがフロイト先生の理論の概観だと思います。こう言うと「そうかそうか、思いっきり変態と言う訳でもないんだな」と思ってくれるでしょうか。

 精神分析と言えば“性”にまつわるものが多いのですが、特にあの時代は患者さんに高貴な人々が多かったこと、そして性と言うのがオープンではなかったため、性を必要以上に抑え込んでおりました。よって色んな葛藤から症状が性と結び付きやすく、理論を作る上で外せない要因であったというのもあるでしょう。若手としては、“性”を直接“性欲”に結び付けず、“関係を求める力”の例えと思って接した方が良いかもしれません。精神分析の知識、特に発達理論と防衛機制と人格構造の3つは臨床的にも大事だと思われますので、順に章立てしてお話してみたいと思います。まずは以下に、フロイト先生の発達論を大まかに見ていきます。


口唇期:0-1歳代の時期で、授乳がメインとなる身体的な世話というのが性愛的な交流の場となります。授乳は口を介するので、口唇期という名称。まだこの時は、子どもは言葉をもちません。養育者、多くはお母さんですが、その授乳やだっこや撫でることなど、身体の触れ合いを通して、まわりの世界への安心を覚えていきます。そして、その安心に支えられてまわりの世界へ今度は子ども側から関わりを深めていきます。
肛門期:1-2歳代の時期で、トイレットトレーニングに代表される“しつけ”が始まります。だから肛門期。これは“しつけ”を通じて社会としての“約束事”を身につけることでもあります。社会性の基本ができあがって、同時に社会的な約束にそって衝動や欲求を自分の力でコントロールする“意志”の力が養われることになるとされます。ここで“意思”の力も育つんだなというのは、精神科2年目で初めて知りました…。ルールを覚えて、そこで自分もやっていこう!みたいなもんでしょうかね。
男根期:3-4歳代の時期で、子どもは性差を意識し始め、性別という最初のアイデンティティを身につけていきます。女性蔑視だと言われるこの命名ですが、一応、幼児はペニスの有無で性別の違いに気づくという意味で“男根期”という名称になっています…。この時期になると、自分だけのものと思っていたお母さんが実はお父さんとも関係性を持っている、また兄弟にとってもお母さんはお母さんという関係性を持っているという、3人以上の複雑な社会に気づき、そして入っていきます。万能的な自己中心性から社会性に開いていく途上でぶつかる困難が“葛藤”でして、フロイト先生は“エディプス・コンプレックス”と名付けました。当時のヨーロッパは父性が強かったため、エディプス・コンプレックスも父親の存在が大きいですね。特に今の日本の家庭だと母性的な部分の方が大きいので、あんまりエディプス・コンプレックスを勉強しても「はて?」と思う部分があるかもしれません。なので、ここでは“エディプス・コンプレックス”を万能的な世界から社会的な世界への変遷のコンセプトとしてとらえるにとどめます。時代背景と地域性を考慮しましょう。
潜在期:学童期は養育者との性愛的な2人関係の世界は遠くの方に行ってしまい、社会的な3人関係世界が大きく前に出てくることになります。
性器期:養育者との関係に向けられていた性愛から、家族の外の特定の異性へ向けられる性愛へと変わっていきます。性欲性を帯びた大人の意味での性の世界に開かれ、成人期にあたります。しかし、性器期なんて名称、ダイレクト過ぎませんかね。ここで注意が必要ですが、潜在期の後にすぐ性器期という成人期になっていますが、今の社会ではズレが生じています。すなわち、養育能力と生殖能力に開きがありすぎる、ということ。まだ子ども、でも大人。名探偵コナンの逆バージョンみたい?そんな矛盾が、思春期とか青年期と呼ばれ、現代はその延長が言われています。社会が複雑になり、なかなか大人になれるのが難しくなっております。思春期について言っておくと、尾崎豊の歌に代表されるように、彼らは親とか大人に対して葛藤を持っています。その葛藤からひきこもることもありますし、逆に激しい行動を起こしてその葛藤を追い出そうとすることだってあります。そんな入り混じった不安定な時期であることを意識しておかないと、思春期の激しい行動を見て「境界性パーソナリティ障害だ!」とラベルを貼ってしまう失敗を犯しかねません。繊細でありたいですね。

 以上をまとめると、発達というのはこの様に進むと言えましょう。

子どもと母親の未分化な1人関係⇒性愛的な2人関係⇒社会性漂う3人関係

 1人称だけの世界から2人称性が出てきて、そして最後に3人称が登場する、そんな雰囲気を持ってもらうと良いかのかなと思います。こう言うと「あ、そういうことだったのね。男根とか言うからびっくりしたよ」と納得してもらえるでしょうか(どうかな?)。ただ、私がこれまで述べてきたことをプラスさせてもらうと、こういった2人関係も3人関係も“あいだ”の上にその人たちが成り立っているということ。

社会的あいだ

 その中で色んな経験をしていって人は成熟していきます。「大人というものはどんなに苦労が多くても、自分の方から人を愛していける人間になること」とは、いわさきちひろの言葉。沁みますね。

 フロイト先生は0-1歳代を“口唇期”とまとめましたが、乳幼児期の発達をより細かく見ていったのがマーラーという先生。せっかく発達理論に足を踏み入れたんですから、ここも見てしまいましょう。マーラーは以下のように細かく分類しました。

1-2ヶ月:正常な自閉期
2-4ヶ月:正常な共生期
5-36ヶ月:分離-個体期⇒特にこの中で
5-8ヶ月:分化期(母親が異なる存在であると認識し始める時期)
9-14ヶ月:練習期
15-24ヶ月:再接近期

 ただし、月齢で区切るのは人為的なものでして、絶対この範囲に入ると決めつけてはいけません。この中で臨床的に役立つ分離-個体期の中の練習期と再接近期について説明をします。

 練習期はお母さんから少し離れて自由に行動し始める時期。不安や寂しさが強くなると再びお母さんのところに戻って安心安全の確認を行います。お母さんは子どもにとっての精神的な安全基地の役割を果たします。この時期は、子どもはシーツとかぬいぐるみとか、何らかのものを持っていることが多くなります。これは、お母さんに代わる“移行対象”と言われておりますが、純粋な代わりというよりも、ある意味ではお母さんよりも子どもにとって理想的なお母さんとも考えられています。どうしてかと言うと、本物のお母さんのように怒ったりしない、子どもが「いいや!」って思えば捨てることだって出来ちゃう。現実のお母さんみたいに口うるさくないってやつですね。この移行対象は、子どもの万能感を補佐するとともに、お母さんから少し離れるその不安を和らげてくれる役割を持っています。

 再接近期はお母さんから分離しようとする“分離意識”が高まるんですが、完全に分離しようとすると“分離不安”が強まってしまいます。そんな矛盾した感情を内在する時期。お母さんに再接近して“しがみつき”の行動を取ることで“お母さんからの見捨てられ不安”から自分を防衛するんですが、今度は接近し過ぎてお母さんと自分の境界線がなくなり主体性が奪われるような“お母さんに呑みこまれる不安”を感じるようになる、らしいですよ。“見捨てられ不安”が強まると“しがみつき”を見せ、“呑みこまれる不安”が強まると“飛び出し”を見せるんですが、このように相対立する矛盾した感情を同時にもっていることを“両価性(ambivalence)”と言います。不安だらけですごく敏感な時期ですね。

 何か、実に精神科っぽい話をしています。こうやって、お母さんがいなくても大丈夫という、“ひとりでいられる能力”を持つ状態がつくられていきます。これは「俺ってひとりだけどひとりじゃないよね」というような感じでしょうか。物理的にはひとりでも、内的対象としてしっかりとお母さんがいるので不安を抱えることが出来る、ほどよい“あいだ”でつながっているから大丈夫ということ。こうやって、“あいだ”の両端に2人が見えてくることになります。ちょっと詳しく分離-個体期を説明しましたが、これはパーソナリティ障害を力動的に理解するために必要になってきます。どんな理解かを、典型的な自己愛性パーソナリティ障害と境界性パーソナリティ障害の例を挙げてみることとします。細かくなりすぎてしまうとこの覚書の本来の目的とは異なるので、最小限に。第2回の『“患者”になること』に出てきた『統合されないと…?』の図の応用として考えてみましょう。

 マスターソンという先生の考え方と“あいだ”を混ぜてお話しします。なので、マスターソンの考えそのものではありません。自己愛性パーソナリティ障害の患者さんは、練習期の時点で精神発達が止まっているとされ、お母さんとの“あいだ”は万能感の強い、子どもにとっての“良い関係”がかなり優勢。その患者さんのこころは“あいだ”から派生しますから、“良い関係”が強いですね。自己中心的です。よって、他人との“あいだ”も万能的なもの。

自己愛性パーソナリティ障害

 自分を崇拝するような子分みたいな人たちとしか関係を結べません。常に自分のために相手を利用するような関係。この“あいだ”を保とうとするため、自分を攻撃するような人がいる“悪い関係”はどんどん追い出します。“楯突く奴は蹴散らす”みたいなもんでしょうか。では境界性パーソナリティ障害はどうなんでしょうか?この患者さんは再接近期の“見捨てられ不安”が克服できないことが原因と言われます。それによって、“良い関係”“悪い関係”が統合されるようでいてされないような安定しない状態。“見捨てられ不安”と“呑みこまれ不安”という、不安だらけです。その人のこころもこんな状態ですので、他人と接する時の“あいだ”もまずはこの不安なこころで入っていきます。そして、自分が抱えきれないことが出てくると、容易にこの統合が離れてしまって、悪い関係を外に外に出そうとします。それが外見上は激しい“行動化”として現れてくると言えます。

境界性パーソナリティ障害

 この患者さんは“あいだ”の色合いに過敏になっており、他人への接し方が激流のように変わるというのが特徴で、“不安定の中に安定している”なんて言われます。まさに再接近期を再現している感じ。

 さて、発達論の最後は老年期について軽く触れておこうかと思います。最近は高齢化となり、80歳代90歳代、ともすると100歳overの患者さんに出会うことも随分と多く、彼らの心的背景に触れておかねばならんでしょう。そんなこんなで、老年期には老年期独自の精神医学が必要だと言われ、様々な精神科医が探求しました。なので、老年精神医学は最も若い精神医学とも表現できますね。

 老年期。この時期を一言で表すと、“喪失”でしょうか。ちょっとした風邪でも治りが遅くなりますし、その時は「年で身体が弱ってきたなぁ…」と実感しますね。あとは周りの人が亡くなったり離れて行ったり、住み慣れた家を去る、退職するなんてのも。こういったのは老年期に限ったことではないんですが、若いと喪失を上回る創造という力があります。でも年をとるとこの創造が難しくなり、相対的に喪失が鉛の様に重くまとわりついてきます。楽観と言うよりは、どうしても悲観が漂ってしまいますね。それにどう適応するか、喪失を乗り越えるか、生きがいをどう考えていくか、そんな実存的な部分が必要になってきます。

 この老年期にどう向き合うかというのは、これまでの人生をどう歩んできたかということと切り離して考えることは出来ません。特に、中年や初老期以降をその人がどう過ごしてきたか、それが重要な意味を帯びてきます。自分の歴史を振り返って、現在の自分を肯定できるか。老年期、ひいては死というのは、これまでの生き方が反映されます。ルターが言うように「死は人生の終末ではない。生涯の完成である」のですし、またレオナルド・ダ・ヴィンチが指摘するように「充実した一生は、幸福な死をもたらす」と考えられましょう。これまで生きてきたように老年期を迎え、これまで生きてきたように死んでいきます。色んなものを失った現実と向き合い、それを生きる中で自分の生きている意味を見出すというのが、老年期のテーマだと思います。例え身体が動かなくなって“自立”というのが難しくなっても、価値判断を自分の考えに則ってしっかり行える“自律”というのを大事にできる。そんな今の自分そのものを肯定していくことが、喪失でくすんだ老年期という憂いの顔に紅を差すことになるでしょう。

 どうしても医者は老年期の問題をほとんど器質的なもの、脳の問題と考えるフシがあります。でも、必ず変換器としての心理的な背景(後天的な脆弱性)は存在すると思います。困った行動を“認知症の周辺症状”という言葉で片付けるのではなく、どのような人生/環境的な背景でこの行動が出現しているか、それを考えてみましょう。「老いを生きるということに、とてもとても大きな意味があるんだな」と治療者が認識して人生の先輩である高齢患者さんを支えること、これが血の通った診療になると思っています。

 手塚治虫のブラックジャックには『老人と木』という作品があります。老人がケヤキの木を守っているというものですが、この老人は子供の頃に地震で家族を全員失っています。その際、老人だけはケヤキの幹にしがみつき、ケヤキが守ってくれました。年が経つにつれてケヤキが可愛くなり、生活をその木とともに送ります。しかし排気ガスなどの公害によりケヤキは枯れかかり、さらに高層ビルを立てるということで切られることになってしまいました。その老人は最後にケヤキの前で酒を飲み、唄い、ケヤキを綺麗に拭いて、「生まれ変わったらまた会おう」と言い残し、そのケヤキで縊頸を図ります。そこをブラックジャックが手術により救命しますが、ピノコと以下のように話します。

「ね 先生 この人なおったやまた自殺しちゃうわねえ」
「そうだ………そこんとこが問題でな」「死にゃア元も子もないからな」

 目が覚めた老人は、夢を見たことを報告します。ケヤキと対話し、西の峠にケヤキがタネを飛ばしてつくった子ども(幹に白いアザがある)が生えているから、私だと思って面倒を見てくれと頼まれます。実際にブラックジャックとともに西の峠に初めて向かい、そこにはまさに夢で見た通りのケヤキがあったのでした。生きる力を取り戻した老人に、もう憂いはありません。不思議がるピノコにブラックジャックはこう言い、その話は終わります。

「わからんね 死後の世界のことは興味ないよ」「じいさんが生きがいを見つけた それだけでいいじゃないか」

 この話で「もし夢を見なかったらどうすんだ!?」と思うかもしれませんが、私は夢を見たのは必然だったと思います。それまでの生き方、その延長としてこの老人は夢を見たのでしょう。老人の素晴らしい歴史があったからこそ、再び歩き出すことができた。

 ということで、ブラックジャックは医者なら読んでおくべき本だと思います。精神科の訳わからん本よりも優先。荒唐無稽で突っ込みどころは満載なのですが、そんなことはせずにただただ読む。その人と言う存在がどうやって生きてきたか、どうやって生きていくか、どうやって死ぬのか、そのロマンの深淵を味わいましょう。

 次回はこれまた精神分析でして、防衛機制について軽く見てみることにします。
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2013
09.03

むごい・・・

 高島屋に入っている東急ハンズにて。

 そこでは革のお財布や定期入れが売られておりまして、合成皮革ではなくホンモノとのこと。自分は学生時代に買ったお財布をまだ使っていまして、かなりボロボロでございます。お財布は綺麗な方が良いとも言われますが、ボロボロだとあまり気にせず使いやすいんですよね。買い換えるにしても革はあんまり好きじゃないこともあり、さてどうしようか。

 そんな折、こんなものが。

PA0_0630.jpg


スヌーピーの革!!



 おぅふ…。何と恐ろしい。

 スヌーピーも自らの革を売って生活しなければならない時代か。。。

 というか”冷やし中華はじめました”的なノリですね。
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