2008
09.28

レースに戻る

Category: ★学生生活
 いやはや、退院しました。

 欲を言えばもう1日病院にいたかったのですが、先生から「退院どうする?もういつでも良いよ」と言われると


ここは日本男児らしくびしっと…


と妙なことを考えてしまい。。。

 ま、9時消灯ですし、卒試中でもありますし。早めの方が学業という面では早期退院がベターでしょう(家まで歩くのツカレタ…)。

 でもご飯が何もせずとも出てくるし、食べ終わると看護婦さんが下げてくれるし、食器洗う必要ないし、しかもパラマウントベッドだし、掃除も洗濯も必要ないし、楽でしたねぇ(遠い目)。


 で、とある日の朝食↓



 朝からこんなにバランスが取れているとは(牛乳は飲めませんが)…。うぅむ、健康的。。。

 そしてとある日の昼食↓



 おかゆにとろろって…。

 で、またとある日の夕食↓



 夕飯が6時って。。。いつも9時10時だったのに。

 しかし、朝昼晩とこのような食事とは、日常を考えると身体が浄化されていく様です。悟り開けるんじゃないかしら。

 そして、主治医の先生がパシャリと撮った虫垂を、プリントアウトしてくれました。

 これがmy虫垂↓



 ちょっとザクロっぽい感じがします。向かって左の赤いトコなんか、実を思わせます(ちなみに果汁にエストロゲンが含まれているとして一時期ブームとなったザクロさんですが、国民生活センターが調べたところ検出されませんでした)。

 んで、このカーキ色のトンガッた輩が中に入っていたとのこと。ぬぬ、こいつが原因か。けしからん。
切って開くと↓

 

 中は大した事になってません。てか、魚焼きのグリルに入っていても違和感を覚えません。

 分類だと「蜂窩織炎性虫垂炎」という、3段階の2番目らしいです。先生が言うには


「取り頃」


だそうで、何か野菜か果物みたいね…。つまりは「旬」と。

 そしてこれが術後のデータ↓



 CRPが術前と変わらず0.1未満なのは置いといて


好酸球が高すぎ…


 病院行って採血した時も25%くらいあって、先生から「お刺身とか最近食べた?」と、寄生虫を疑われました…(好酸球の基準値上限は6程度)。

 でも30%って自己新記録です。アレルギー性鼻炎で元々15-18%位はいるんですが、ちょっと今回はうようよっとしてますね。。。そのせいか好中球が住処を奪われている感があります。WBC総数は7500ちょっとでした。


 何にせよ、退院したことで日常に戻りました。さ、脳外の勉強しなければ…。明日試験だし。
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2008
09.26

ピットイン

Category: ★学生生活
 2日前から新大病院に入院してます。。。といっても大したことはありません。

 23日(3日前)の朝からどーにも右下腹部が痛く、アポロ食べ過ぎたからそれで痛いんだろうと軽く見ていました。右下腹部痛と言えば虫垂炎。しかしまさか今どき虫垂炎なんて、ねぇ。

 でも一向に治まらず、普通の腹痛とは何か違う…。

 McBurney圧痛点を自分で押すと痛い。Percussion tendernessもある。。。

 自分の体だからまぁ良いかと、先日酷評したばかりのRebound tendernessも実践。


押すと…

痛い。

離すと…

おぐっっ!!


 あ、これはこれは…。やるもんじゃないです。

 何かますます虫垂炎っぽい。でも手術になったら卒試に支障が出るため気合いで治すことを決意。しかしながら24日の朝になっても治まる気配を見せず、我慢も限界。仕方なくなく新大病院へ。

 そしたら採血·造影CT(造影すると体の芯が温まります)の後、すぐ手術になりました…。

 せっかくの全身麻酔ということで、気合いで麻酔に抵抗せんと意を固めました。「プロポフォール入りまーす」と言う声が聞こえた後腕が痛くなり、本当にプロポフォールって血管痛あるんだなと実感。そしてマスクからはイヤな臭いの気体が。

 きたぞきたぞ!とサガ2のアポロンよろしく反応し、堪えてやると思ったのも束の間


あれ?何か…


 その後、気付いたのは東病棟8階のベッド上でした。。。恐るべし麻酔…。


 で、今日(26日)神経内科の卒試を受けるため、病み上がってない身体で点滴をガラガラ引っ張りながら第三講義室へ。試験は予想以上に疲れました。

 手術したといっても虫垂炎なので、在院日数短く明日か明後日に退院することになりました。でも咳すると凄く痛いし歩くと響くし、当分は家で大人しくしてます。

 今回入院して分かったことは、看護婦さんは患者さんに優しいということ。何で学生にはあんなに(ry

 そして、世の中には気合いや根性で乗り切れないこともあるということ。勉強になりました。


 そーいや主治医の先生(コカイ先生)が、術後でも自分のCRPが0.1未満だったことに首を傾げていました。確かに不思議…。普通上がるよね。でもCRPなんてあんまり意味ないですから、良しとしましょう。
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2008
09.20

ふっかつのじゅもんを いれてください

ぎやくあぽ  ろ******
***** ***




*「おお m03a076d!
  よくぞ もどってきてくれた!
  わしは とても うれしいぞ。
*「そなたが つぎのレベルになるには
  あと 275ポイントの
  けいけんが ひつようじゃ。
*「レベルが あがったときは
  わしに あいにくるようにな。
*「では また あおう!
  ゆうしゃ m03a076dよ!



 最近、自分のブログが引っ掛かる検索ワードで「逆アポロ」がいつもより多くなっていました。「何故かしら?」と思いネットで調べてみたら

逆アポロが復活したらしい

ということが判明。

 ほぉ~、一度は都市伝説と化した逆アポロに再び出会える…。そういう事態ならば卒試の勉強なんかしている場合ではない!とアポロを大量に買って調べ倒した昔を偲び、再捜索を決意。

 ここに、1度終焉を迎えたはずの「逆アポロ計画」が再び始まりました。

 これで冒頭の復活の呪文に繋がります(ドラクエI風)。

 さて、逆アポロを見つけるにはまずアポロを買わねばいけません。そこで



 手始めにスクリーニング的な意味合いを兼ねて4箱購入(¥118×4)。

 「おこづかいプレゼントキャンペーン」中とな。

 まずは1箱目を空けてみることに。



 「いつもとちがうアポロが入っているかも…」

 何か期待を招く情報が。前買った時はこんな予告無かったよね。。。これは魚群リーチ(しかも赤)並かもしれません。

 そして、おりゃっと中を全部出してみる。



 んっ!?

 拡大すると。。。




あ、出た。。。


 1箱目から出てしまいました。しかも2粒…。有難味というものが春の陽に照らされた残り雪の様に消えていきます。

 でも、奇跡的に当たったことも否定できません。そこで、後に控えている3箱もザラっと中を出してみます。



 結局、





 全ての箱に2粒づつ入っていました(計8粒)。



 …なんか、あっさり竜王を倒してしまった様な気分。。。母集団が140粒と少数なので一般化は難しいでしょうが、それほど珍しくない、むしろメタミドホスの汚染よりもありふれたものなのかも。1箱に1粒弱は混入しているのではと踏みました。

 多少拍子抜けした感はありますが、せっかく8粒出現したので



 北斗七星と北極星に見立てて並べてみました。

 そして恒例↓




 コレを撮りたかったんですよ、あの時。。。


 ということで、スッキリしました。

 今回復活した逆アポロ計画は見事に成功を収め、気分晴れやかに終わることが出来ました。これも明治製菓の気まぐれ(?)のお陰。


 とにかく有難う、明治製菓。


c.f.:2年前に作った逆アポロは結構良い線行っていたな、と今回改めて思いました。
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2008
09.18

Rebound Tendernessは有用なのか

 腹膜刺激症状を見る一つの手段として「Rebound Tenderness(反跳痛or反跳圧痛)」があります。聞いたことのない学生や研修医はいないのではないかと思われるほど広く知れたもので、これがあったら一大事。腹膜炎だ!と緊急性がぐっと高まると一般的には言われています。しかし、このメジャーさとは裏腹に、有用性に関しては疑問符が付くもののようでして。。。



 「急性腹症の早期診断」という古典中の古典に拠りますと、24ページに

この診察法は、予期せぬ不必要な痛みを引き起こすだけで、注意深く優しく圧迫する以上に何かが得られるわけではないため、われわれは推奨していない。腹部の優しい打診のほうが、より正確な情報を提供するだろう。

とあります。この本、原著はCope’s Early Diagnosis of the Acute Abdomenという、初版が1921年で現在22nd editionまで版を重ねている重鎮(日本語版は20th editionを和訳したもの)。

 そう書かれているにも関わらず今も行われているということは、Rebound Tendernessを否定するエビデンスがこの本にないからなのかもしれません。

「Cope先生はあんな風に言ってるけどそれはホントなの?証拠はあるの?」

 まさしくごもっとも。ということでMcGee先生のEvidence Based Physical Diagnosisの出番。私が持っているのは2nd editionです。その573ページでは

Many expert surgeons discourage using the rebound tenderness test, regarding it “unnecessary”, “cruel”, or a “popular and somewhat unkind way of emphasizing what is already obvious”.

と記述しています。既に明らかなことを強調する惨い方法、、、これだけ聞くと何か拷問じみてますね。。。そして576ページにて、急性の腹痛で腹膜炎を示唆するサインとしてのRebound Tendernessの感度・特異度・陽性尤度比(LR+)・陰性尤度比(LR-)を出してエビデンスを強調。

 さてその数字は

感度40-95%、特異度20-89%、LR+2.1、LR-0.5

感度、特異度共に開きがあり頼るには不安。そして尤度比を見る限りは、あってもなくてもあんまり使えません、この所見。。。

 同じくこの本に記載されているPercussion Tenderness(打診での痛み)を見てみましょう。

感度65%、特異度73%、LR+2.4、LR-0.5

 なので、Copeさんの言っていることがやはり正しそう。でもLR+は打診の方がほんのちょっと高いだけですから、打診もそれ程の威力はなさそうです。腹痛の患者さんは診察だけで物事を決めては決していけません。やはり病歴あっての診察、です。

 Rebound tendernessの感度と特異度がびしっとなってくれれば更に良いのですが、やはり身体所見は取る人の技術で異なりますからこれは致し方ないのでしょう。しかもそんなに驚くような数字ではないのが分かりましたし。おそらくは、Rebound tendernessが陽性になる患者さんは、それ以外の病歴や診察から「こりゃすんなり帰せないな」と思えるような患者さん。なので、そういう人に敢えてやらずとも、ということでしょう。

 ちなみにBlumberg’s sign(ブルンベルク徴候。ドイツ語読みするのならブルンベルグではなくブルンベルクです)てのもあります。左下腹部を押して急に手を離すと生じる下腹部の痛みは虫垂炎のサイン、とBlumbergさんは考えたそうです。何か今はRebound Tendernessと同義になっている感がありますが。。。


 追加:腹部診察で腹膜炎に対して尤度比の高い所見は、Rigidity(筋硬直)。いわゆるGuardingとは異なります。前者はinvoluntaryなもので、後者はvoluntaryなもの。このRigidityは

特異度86-100%、LR+3.9

 それでもLR+が3.9ではありますが。。。これのあるなしだけで決めたら痛い目に遭います。

 そしてCarnett’s signですが、これのLR+が0.1(感度1-5%、特異度32-72%)ですから、あった場合は腹膜炎の確率が45%低下。腹腔外による腹痛(筋骨格系など)を考えるべし、ということなんですね。

 また、臨床的には後腹膜臓器や骨盤内臓器の炎症は所見が出にくいので、診察でものごとを決めないようにしましょう。Obturator signやPsoas signなどが診察項目としてありますが、感度が著しく低いことは覚えておきましょう。概して診察と言うのは低感度ではあります。


☆足し算による尤度比と、尤度比の意味(2008年11月16日追加)
 McGeeさんの本では、尤度比と確率の関係を足し算で求めています。ただしこれは検査前確率がある程度ないと通用せず(10-90%)、スクリーニングなどでは使えません。救急やベッドサイドで簡単に推測するものとしてお使い下さい↓

尤度比が2なら確率は15%上乗せ
尤度比が3なら確率は20%上乗せ
尤度比が4なら確率は25%上乗せ
尤度比が5なら確率は30%上乗せ
尤度比が6なら確率は35%上乗せ
尤度比が8なら確率は40%上乗せ
尤度比が10なら確率は45%上乗せ
尤度比が0.5なら確率は15%引き下げ
尤度比が0.4なら確率は20%引き下げ
尤度比が0.3なら確率は25%引き下げ
尤度比が0.2なら確率は30%引き下げ
尤度比が0.1なら確率は45%引き下げ

 尤度比の意味ですが、前述のように「もっともらしさ」を意味します。もっと砕いて言うならば「それっぽさ」と表現できるでしょうか。尤度比は1を境目にし、1より上だと検査後確率が上昇していき、対して1未満だと下がっていきます。丁度1の場合、何ら影響を与えない、無意味なものということです。

 例えばさっきのRebound Tendernessは陽性尤度比が2.1でした。ということは、腹痛を訴える患者さんでこの所見があった場合(陽性)、腹膜炎の確率(もっともらしさ)は15%ちょっと上昇ということ。そしてRebound Tendernessの陰性尤度比は0.5です。これは、この所見がなかった場合(陰性)、腹膜炎の確率(もっともらしさ)は15%下がるということに他なりません。

 そしてMcGee先生は、尤度比が3以上と0.3以下のものを一般的に有用であるとしています。この基準から見ると、Rebound TendernessもPercussion Tendernessもあんまり使えないということになりそうですが…(一般的には尤度比は5以上、0.2以下が有用と言われています)。
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2008
09.12

モシャスは模写す?



きいろい ひよこ の こうげき !
くろい ひよこ に 14 の ダメージ を あたえた !


 蹴りを放つ(?)ひよ子の包装紙でお馴染みの銘菓「ひよ子」。元々は福岡のものですが、東京進出を果たした結果その地に根付き、東京銘菓としてすっかり有名になってしまいました。さしずめ黄色いひよ子が東京で、黒いひよ子が福岡といったところでしょうか…。

 画像では『銘菓』の字が小さくて「びよ子」に見えますが、パチモンではありません。

 そのパチモンといえば、随分とこの「ひよ子」を真似た商品が出ています。全国津々浦々にありますが、パクリ大国の韓国も例外ではないようです。さすが節操のない国…。本領発揮です。

 しかし一連の模倣品も「ひよ子」の知名度の高さを表している指標なのかもしれません。

 サービスエリアで見つけた「ひよ子的」な品々↓

東京かるがも物語


浅草ぽっぽ


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2008
09.08

ACE阻害薬とARBの併用は効果ある?

 Lancetでこの様な論文が出ました。

Renal outcomes with telmisartan, ramipril, or both, in people at high vascular risk (the ONTARGET study): a multicentre, randomised, double-blind, controlled trial.

 ONTARGET(Ongoing Telmisartan Alone and in combination with Ramipril Global Endpoint Trial)プログラムとは、心血管イベント発症抑制を主要評価項目としたアンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)についての大規模試験のこと。対象は冠動脈疾患·末梢動脈疾患·脳血管疾患·臓器障害を伴う糖尿病のいずれかを有する55歳以上の患者さんでして、その数30000人以上!この登録数は、過去の類似する介入試験の中では、最大規模となっています。

 ONTARGET試験というのはこのONTARGETプログラムの中の2つある試験の内の1つでして、もう1つがTRANSCEND試験。この2つは共通した登録基準と評価項目で実施されました。対象患者さんは、まずアンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬の忍容性が評価され、忍容性がある人はONTARGET試験に、ない人はTRANSCEND試験に組み入れられました。

 ONTARGET試験の内容は、対象者をARBのテルミサルタン投与群(n=約7800)、ACE阻害薬のラミプリル投与群(n=約7800)と、テルミサルタン+ラミプリル併用群(n=約7800)の3群に割り付けて、ACE阻害薬の単独投与に対するARB単独投与の非劣性、ACE阻害薬の単独投与に対する併用投与の優越性などを検討したもの。

 そこでは心筋梗塞·脳卒中·心血管死に関しては、テルミサルタンがラミプリルと同等の抑制効果があるとの結果が出て、ACE阻害薬の副作用が回避できるとされました。また、併用の意味はなかったとしています。


 今回の論文では、腎機能の比較。なのですが、何と透析·血清クレアチニン値の倍化·死亡の3つ全てが併用で有意に上昇したとの結果が出てしまっています(単独投与間では同等とのこと)。

 推定糸球体濾過率(eGFR)の低下は、テルミサルタン群と併用群に比べ、ラミプリル群で有意に少なくなった、と。でも尿中アルブミン排泄の上昇は、ラミプリル群に比べてテルミサルタン群および併用群で有意に少なかったと報告。

 そこで著者はこう結論付けています。


「血管リスクの高い集団では、テルミサルタンの腎機能に及ぼす効果はラミプリルと同等。併用投与はそれぞれの単剤投与に比べて蛋白尿は改善するものの腎機能はむしろ低下。明らかな蛋白尿のある腎疾患の患者さんでは、併用投与が腎不全の進行や透析の予防に有効かもね」


 とはいっても、併用を使いたくなるような気にはあんまりならない結果です。。。

 ONTARGETプログラムが行われる前までは「アルドステロンエスケープのこともあるし、併用って何か良いんじゃない?」的な雰囲気がありましたが、こう見ると思いっきり優れたものではないんですね、残念。世の中うまく行きませんねー。
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