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2020
04.04

竜ヶ池のさくら

 名古屋も桜がだいぶ咲いています。コロナウイルス感染症のため鶴舞公園も屋台やライトアップがなくなり、団体のお花見客もいません。例年と違って静かで、それもまた落ち着けるものではあります。あまり時事的なことは話さないようにしていますが、コロナウイルス感染症については、みんなが少しの我慢をすることで大きな利益につながるので、長期戦ですが油断したくないところですね。伝染るかもしれないし、知らず知らずに伝染すかもしれない。他者、多くは身体的/社会的な脆弱性を持つ方々に対して、みんなの配慮が必要とされます。これはワクチンにも言えることですが。

 さて、ガヤガヤするお花見に突入する気はないのですが(そもそもそういうお花見自体も今年の鶴舞公園にはないのですが)、鶴舞公園の中にほとんど入らず外側から竜ヶ池を眺めて、そこの桜を見てきました。天候が雨だったので空の色はどんよりですが。

 池にかかる桜。

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 浮見堂を背景に(名古屋大学医学部附属病院が更に後ろに…)。

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 近くと遠く。

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 幹から直接がんばっています。

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 ”あじさいの散歩道”にかかる桜。

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 これっくらいにして帰りました(雨も降ってたし…)。

 1年に短い期間だけ、しかも初春に咲き、花の色もきつくない。こいういうどこか儚げなところが、皆を惹きつけるのでしょうね。
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2020
01.03

ニアピン賞はありません

 2020年、令和2年となりました。早いですね、もう年明けです。頑張りすぎない程度に日々取り組んでいければ、という気分でございます。でも懸案事項の症例報告を何とか形にしないと…。ゼェゼェ

 年末年始と言えば、個人的には年末ジャンボ宝くじです。当たりっこないのは分かってはいるんですが、夢を買う(そして散る)という年中行事のひとつとして…。でも当たりたいですけどね、本音は。

 で、今回はなんと! こちらをご覧ください。

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 この番号は、151057番です。

 そして3等の番号は、151057番。おぉ! こ、これは…。一致している!!!!

 でもって、その3等の金額はなんと、100万円! (゚∀゚)キタコレ!!


しかし!


 組下一桁が 0 なのでしたー。くぅ、ここが違うだけでゼロ円ですよ…。

 まぁこんなもんだよね…。いい夢を、見た。でも夢より現実であってほしかったなぁ(超本音)。

 ちなみに今年最初のコメダではアイスココアを注文しました。このアイスココア、冷えたココアのことではなくて、実際にアイスクリーム(ソフトクリーム)が乗っているのです。飲み物も飲みたいし、ソフトクリームも食べたいというかたにはオススメの一品。でも早く食べないと溶けてグラスをクリームが滴り落ちることになるのでご用心。

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 お正月の三が日というのに、どこもお店は開いていますね。このコメダも例外ではありません。便利と言えば便利ですが、その享受している便利というのは、休日を返上した誰かが不便をこうむっているがために成り立つということを忘れずにいたいものです。そこを意識し無くなれば、便利は”当たり前”となってしまいます。今や三が日でもお店が開いているのが”当たり前”という感覚になっていないでしょうか。しかし、その”当たり前”をどれだけ多くの人が支えているか?

 決して、”当たり前”と思わないようにしたいものです。”当たり前”の延長には、横暴な”お客様は神様”理論が待っているでしょうし、われわれの多くがそれに染まってしまっている危惧を抱いています。

 年を取ってから、年末年始に特別な感情を持つことがとても少なくなりました。ひょっとしたら、平日と変わらずお店が開いているというのも一枚噛んでいるかもしれませんね。昔はどこもかしこも閉まっていて、ちょっと異世界のような気分にもなったものです。
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2019
12.17

ヤミア・ガリー

 土曜日ですが、仕事から帰る電車の中で、急に「あ、お腹痛くなった」というような状態に。左上腹部痛でして、圧痛もあり。その時は軽かったのですが、どんどん増悪してきて、電車から降りて歩いている途中にはもう「こ、これは…」という状態。

 たまにお腹が痛くなることはありまして、これはNSAIDsを常用してしまっているからだろうなぁと思っていました。空腹時に飲むと痛くなるし。その日は飲んでいなかったのですが、突然というか結構急な痛み方だったので、「これ穿孔したんちゃうか…」と思ったのであります。穿孔と言えば、研修医1年の時に同期が胃潰瘍の穿孔で入院したのを思い出すなぁ。「テレビでお笑い番組を観て笑ってたら痛みが来た」という、まさに突然発症を思わせる病歴でした。

 そんな昔のことを思い出しながらほうほうの体で病院の救急外来に到着し、ベッドに。足を伸ばすと痛みが強くなるので、腹膜刺激症状あるんだなぁと恐恐。やって来た頼もしい?研修医の先生にこの身を預けることに。

研修医「虫垂炎の手術もしているので、イレウスもね、考えたいんです」

 いやーでもこの痛みはイレウスっぽくないよ。波もないし蠕動って感じの痛みでもない。

自分「下腹部は痛くないんですよね。便秘もないし嘔気もなくて…。いつもイブプロフェン飲んでるので、それってどうでしょう…(穿孔来い!)」
研修医「うーん」

 お、悩んでいるな。

研修医「とりあえず痛みを軽くしてから、検査しましょう」
自分「はい…(そうやなぁ)」

 ということで、点滴開始。投与されたのが、アセリオ®! 「おぉ、これがあのアセリオか…」と痛いながらも感心してしまった。中身はアセトアミノフェンなんですけど、自分では投与したことなかったので新鮮。でもPPIも入れて欲しかったかも。

 血液検査の結果を待つ間に腹部単純レントゲン。で、血液検査の結果とともに説明に来てくれました。

研修医「レントゲンは特にfree airもなく」
自分「そうですかぁ(まぁ自分なら単純レントゲンじゃ見逃すな)」
研修医「で、血液検査なんですけど」
自分「はい(何かあったんか?)」
研修医「リパーゼが上がってまして」
自分「は?」
研修医「痛みも強いので、CT行きましょう」

 え、リパーゼ? 斜め上から奇襲されたような…。ていうことはアレですか?

自分「え、膵炎ですか…?」
研修医「でもリパーゼの上昇もそんなに高くないんですよ」
自分「ほー…(てことは何なんや)」

 よくリパーゼ測ったなぁ…。自分の中では鑑別に上がっていなかった。でも膵炎で左上腹部通+圧痛ってコモンなのかなぁ。背中痛くないし。あ、でもあおむけよりうつぶせの方が確かに痛みも軽いしなぁ。

 そんなこんなでCTに運ばれ、撮像。学生以来だなぁ、CT撮られるのは。

研修医「CTなんですけど」
自分「はい(どうなんや)」
研修医「毛羽立ちとか融解像とかはなくて」
自分「はい」
研修医「でも何となく膵臓がズンッてしてるんです」
自分「ズン…?」


 なんや、ズンッて。最近はそういう表現で通じるのか?もう完全に疎くなったので良く分からない。

研修医「内科の先生にも連絡して、一緒に見てもらいますんで」
自分「はい…」

 痛み自体はアセリオのおかげか、少し軽くなっていました。でもキッツい。まだ足を伸ばすのが怖いっていう痛みです。でも「ズンッてなんだ…」といろいろと考えられるようにはなっております。しかしながら、一緒に自分も画像を見る元気はなく…。そうこうしているうちに研修医の先生がやってきました。

研修医「内科の先生と相談しましたが」
自分「はい」
研修医「消化器内科の先生に降りてきてもらうことにしました」
自分「あ、それはそれは…」

 お、内科直のフットワークが軽いなぁ。一切顔を出さず、専門の科に連絡する黒子係に徹しているのか。で、消化器内科の先生がご登場。

消化器内科「CTでは膵炎かはっきりしないですねぇ。free airもないから穿孔も違うかもしれません」
自分「はい(穿孔じゃないんかぁ)」
消化器内科「ちょっとエコー当てて良いですか」
自分「あ、はい(どうぞどうぞ)」

 痛いながらも一緒にエコー画面を見る。

消化器内科「石もないですね。膵臓は、主膵管が少し拡張してるかな…」
自分「むむ…」

 膵炎なんて思い当たるフシがなさすぎて。お酒なんて一滴も飲まないし、胆石も言われたことないし…。特発性ってやつ?

消化器内科「リパーゼは確かにちょっと上がってますね…」
自分「はい…」
消化器内科「膵炎だとすると、ご存じでしょうけどグレード1かと」
自分「はい(あー、グレードってあったなそういえば)」
消化器内科「膵炎って原則入院なんですが…」

 そう来ると思ったんですが、なんと次の日(日曜日)は日直だったのです…。

自分「いや、明日は仕事があってどうしても…」
消化器内科「え?」
自分「帰れませんか…(懇願)」
消化器内科「うーん、そうですか…。でも少しでも痛みが強くなったら諦めてください!」
自分「はぁい(社畜なんや、すまん…)」

 ということで、その場で生食を1000 mL追加することとなり、さらに、いにしえよりわが国に伝わる伝説の治療薬…



エフオーワイ®!



 おぉ! 効くんだか効かないんだか良く分からないと言われるエフオーワイではないか! 血管痛が結構あって、それのせいか腹痛が軽くなったような(気がそっちに行っただけ?)。

消化器内科「どうですか?」
自分「何とか歩いて帰れそうですぅ」
消化器内科「痛みがなくなるまでは絶食にしてください」
自分「はい」
消化器内科「少しでも痛くなったら入院ですよ!」
自分「はい(すまぬ…)」

 で、お会計をして夜11時くらいに帰宅。大学病院って久しく受診していなかったため、初診扱い。そのため、11000円上乗せになりました。まぁこれはしゃーない。他の検査や治療薬の費用を諸々含めて、合計3万5千円。これもしゃーない。CTもエコーもやってもらってこの金額(3割負担)だから、むしろありがたいものです。処方薬はソセゴン®とロキソニン®とネキシウム®でございました。

 そして、翌朝は早く起きて痛みチェック。すると…

お、痛くない!

 ということで、嬉々として???日直に出かけたのであります。朝食は抜いて、お昼に恐る恐る食べてみたら、痛みなし。夕食と翌日の朝食も少しにして、昼食から普通に。そして今こうやって無事に生きています。良かった良かった。

 ていうか、急性膵炎も”疑い”ですよね。何だったんだろうな、あの痛みは。自分はてっきり胃に穴が開いたもんだと。たまにあったんですよね、ああいう痛み。もちろん今回のレベルの強さではないんですけど、急に「あー痛くなった…」というのは。そういう日は食べるのが怖いから自発的にご飯をスキップしていたんですが。ひょっとしてそれもプチ膵炎だったとか? 疑問は残るのであります。胃潰瘍の可能性も考えて内視鏡した方が良いのだろうか…? でもなぁ、次痛くなったらにしようかな。

 などと考えながら今日この時間に至ります。
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2019
11.01

鰯の頭もオピオイド

 今回は、とても大事なプラセボ効果についてです。以下の論文を読んで、少し短くまとめました。

Molecular mechanisms of placebo responses in humans. Mol Psychiatry. 2015 Apr;20(4):416-23. PMID: 25510510

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 プラセボ効果は“ノイズ”と言われますが、今では服用した人の期待感や服用後の状態などに反応して現れることが示されています。疼痛領域では、プラセボの服用とその鎮痛効果はある脳領域や神経伝達システムの活性化と関係していることが分かっています。神経伝達物質ではオピオイドから研究が始まり、その後はオピオイドと非オピオイド(ドパミンや内因性カンナビノイド)との相互作用も指摘されています。このシステムの働きに個人差があり、その差がプラセボへの反応の違いにどのように寄与しているかということも研究が進んでいます。また、これは臨床試験においてプラセボへの反応を予測するようなバイオマーカーになりうるものであり、そして、日常臨床では非特異的反応を教えてくれるものとなります。そのため、薬剤の減量を推奨したり心理社会的アプローチといったものへの反応を推測したりすることにも役立つでしょう。プラセボ効果によって“内なる治療者”を呼び覚ますことは、個人差をあまり考慮しない現在の治療行為からの脱却につながると考えられます。

 オピオイドの中でμ-オピオイド受容体(MORs)は鎮痛、報酬、ストレス反応、感情の調節、食べ物や社会的なつながりといった環境刺激への快楽反応などに関わります。高濃度にMORsが存在するのは以下の領域であることがこれまでの試験で示唆されています。

・疼痛やストレスへの反応に関与する領域:視床(THA)や中脳水道周囲灰白質(PAG)
・報酬や感情に関与する領域:扁桃体(AMY)や側坐核(NAC)や前帯状回(ACC)
・感覚の処理に関与する領域:扁桃体(AMY)や前帯状回(ACC)
・認知面に関わる領域:眼窩前頭皮質(OFC)や背外側前頭前皮質(DLPFC)

 プラセボ反応は期待感のみならず予測エラーに影響を受け、“驚き(予期しない改善)”によって大きくなり、“失望(期待以下の効果)”によって小さくなります。認知プロセスにおいて、MORの介在する神経伝達がプラセボ反応の形成や鎮痛効果の想起に関わります。また、ストレスへの柔軟性などのパーソナリティ特性はオピオイド神経伝達が介在しており、それがプラセボ反応の個人差を表しているかもしれません。これは日常臨床においてプラセボ効果を客観的な手段で予測する方法となる可能性があります。

 オピオイド以外にはドパミンがまず挙げられ、側坐核(NAC)のD2/3受容体と報酬処理におけるその部位の反応が、プラセボに鎮痛と関連しています。そして、ドパミンが関係するパーソナリティ特性やドパミン神経伝達に関わる遺伝子変異が、ドパミンが介在する痛みやプラセボ反応の個人差、より広くはストレスや報酬反応につながっているようです。

 オピオイドとドパミン以外では、CB1とCB2の受容体から構成される内因性カンナビノイド(eCB)系が注目されています。この受容体への内因性リガンドが鎮痛や報酬/強化のメカニズムに関わると考えられており、内因性カンナビノイドとμ-オピオイド神経伝達の相互作用が、状況によらずプラセボ反応をもたらすようです。

 プラセボ投与時の認知面や感情面の処理過程に、オピオイドやドパミンや内因性カンナビノイドが大きな役割を担っています。これは、種々の疾患から回復する際の個人差に結びつき、またストレッサーや病的状態に対する反応の神経生物学的なメカニズムに関わっていることが示唆されます。担当する脳領域のネットワークは、吻側前帯状回(rostral ACC)、背外側前頭前皮質(DLPFC)、眼窩前頭皮質(OFC)、島(INS)、側坐核(NAC)、扁桃体(AMY)、視床内側(medial THA)、中脳水道周囲灰白質(PAG)です。これら領域のオピオイド、ドパミン、内因性カンナビノイドの神経伝達がプラセボ効果の様々な要素を調節しており、その要素とは、主観的な価値観、時間経過による期待の変化、痛みとプラセボ治療体験の想起、痛みの評価や情動の変化などです。プラセボの鎮痛効果に関わる回路は痛み以外の働きをも調節しており、ストレス反応の調節、神経内分泌や自律神経の働き、気分、報酬、認知プロセスなどが含まれます。

 実際の治療とプラセボとの相互作用も起こりうるでしょう。臨床試験におけるノイズは疾患を調節するようなメカニズムにもなり、それを強化することで新たな治療開発につながるかもしれません。

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 ということでした。プラセボ効果侮りがたし…! きちんと神経伝達物質レベルで研究が進んでいるというのは面白いものです。
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2019
10.23

アカンやつやった

 諸事情があり見学した会社(転職するわけではありません)。色々と委員会に出席したあとで


「ここから製品のデモがあるので隣の部屋に」


 と言われて、ぞろぞろと。「そんなのがあるなんて聞かされていなかったぞ?」と思いながら着席したら、そのデモをする製品とやらが




水 素 水




 いまさら! しかも! 医者の前で! 水素水!

 いい度胸してるなぁ…。でもデモ担当の人はここに医者が混じっているとは知らないんだろうなぁ。。。

 色々と効果を謳っていましたが、明確なデータは出てこない。パンフレットには「個人の感想」というのが小さく出ている。勉強(?)になったのは、視覚に訴えるというところでしょうか。色々理屈をこねても、目の前でイリュージョンが繰り広げられたらやっぱり人は驚くもの。そのデモでは抗酸化作用を示すためにコップにイソジンを入れて水素水を加えたらアラ不思議…なことをやって社員さんは「お~」とびっくりしていました。水素水を飲めばこの抗酸化作用が身体をキレイにします!と担当者さんは熱弁。

 ただ、目の前で起こっていることが本当に私たちの体内でも起こるのか、ということには注意が必要。動物実験ですら人体での再現性が乏しいのに、いわんやコップの中の出来事をや、です。そこは冷静に。

 デモが終わって質問タイムがあったため、社員のみなさんがこれに惹かれて買ってしまってはフェアではないと思い、意見を2点しました。

・謳う効果はどのような臨床試験に基づいてなされたのか?
・コップの中の出来事が人体でも起こるというデータはあるのか?

 担当者さんは残念ながらそれらに答えることができず(そりゃそうだろうなぁとは思いましたが)。自分としては、販売を阻止できたかもしれない?のでセーフな気持ちでした。

 ただ、なんでいきなりそんなデモが行なわれたのでしょうか。事務のかたに聞いてみたところ




お得意様



 だったそう…。あれ、自分って、お得意様に対してちょっと大人げなかったことをしたのでは…? 大丈夫???

 前もって言ってほしかったかなぁ…。言ってくれれば意地悪な質問なんてしなかったんだけどなぁ…。

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