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12.31

ブログ紹介

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皆々様。
平素より大変お世話になっております、m03a076dです。
ご来店いただき、まことに有難うございます。
このブログは、研修医や若手精神科医を対象にした話がちらほら出てきます。でもメインは自分の気になったことをちょろちょろっと記すこと。最近はやはり本業の精神科の話が多くなってしまっています。

気楽にご覧下さいませ☆ (this article: last update May. 17. 2017)


*このブログではたまに患者さんとの会話例が出ています。その時に記載している基本的な情報、たとえば年齢や性別や受診の時期など、これらはプライバシー保護のため改変しています。また複数の患者さんの情報や会話内容を意図的に混ぜています*


☆思い立ってしでかしたこと
 はっと思ったらやはり実行。後悔することはあっても、いつかは懐かしい記憶となってくれるかもしれません。実行と言っても、他人様の迷惑にはならないようにしましょう。最近は名古屋な雰囲気を醸し出してます。

アポロチョコに捧げた情熱(ページの一番下の記事からお読み下さい)
ヒーターで焼き芋つくり(他にも焼いてます)
シュークリームの上手な食べ方~案~
大手コンビニのシュークリームを比べてみた
ジンギスカンのたれ比較
あんまきの比較
犬山城に行こうとしてみた
山崎川のさくら
スガキヤに行ってみた
熱田神宮のきしめんを食べてみた
豊川稲荷に行ってみた
のれそれを食べてみた
藤の花を見に津島公園に行ってみた
七夕まつりを見に一宮市に行ってみた
宇都宮の旅(餃子華厳の滝世界旅行
矢勝川の彼岸花
岡崎公園の桜とお団子
めんたいパークとこなめに行ってみた
愛知県のみたらし団子


☆鶴舞公園をお散歩
 名大病院の向かいは鶴舞公園というところで、さくら名所100選にもなっています。花菖蒲や紅葉なども綺麗で、四季を通じて楽しめる公園。

サクラ, ツツジやフジ, バラ, ハナショウブとアジサイ, ハス, 春の終わりから夏, 初冬その1, 初冬その2


☆コメダ珈琲店について少し
 名古屋在住なので、代表であるコメダ珈琲店へたまに行っています。その中でちょろっとご紹介をば。。。網羅的なものではなく、ピックアップする感じでございます。

blanc et noir, 豆菓子と有田焼, ○○ダさん…?, ピザと経済, みそカツサンド, 定番のハンバーガー, 期間限定ノワール, ジェリコを嗜む, アイスなココア, 夏はやっぱりかき氷, Ringoノワール, コメチキってやつ, バレンタインのチョコ祭り, 珈琲豆と小豆, ベリーノワールさん, たまご系, チョコ祭りその2, サマージュース, ケーキとどら焼き


☆名古屋大学医学部附属病院前期研修について
 自分の前期臨床研修先であった名大病院について、主観で眺めてみました。名大病院ってどんなとこ?と思っている方、少し参考にしてみて下さい。
 2015年5月に(4年ぶりに)少し手を加えました。2015年度からはたすき掛けも導入されたということで、隔世の感がありますね…。どんどんプログラムは良くなってきている感じがします。あとは研修医のやる気ですな。
 また、名大病院に限らず学生さんが病院見学をする際にどういった点を見ると良いか、ちょっとですが書いてみました。

・名大病院研修について→コチラ
・病院見学の際のポイント→コチラ


☆臨床研修はじめの一歩
 学生さんや研修医を対象としたレクチャー。その多くは救急外来や研修医相手の勉強会で話した内容から成っています。深くは立ち入らず、入門として・総論として。研修医の時に知っておきたい心構え的なものとお考え下さい。”診断学・感染症・輸液・検査項目(主に救急外来)・栄養療法”についてお話ししています。最後に輸液と栄養療法とに絡めて、SIRSについて名古屋大学医学部附属病院集中治療部教授である松田直之先生の考え方に触れてみようと思います。

・はじめに→コチラ
・診断推論→コチラ
・感染症診療の入り口→コチラ
・輸液の考え方ベーシック→コチラ
・検査項目の使い方→コチラ
・栄養療法の初歩→コチラ
・SIRSについて一つの記事→コチラ
・補足:生活の中の病歴→コチラ
・補足2:診察の強弱→コチラ
・補足3:デッサンという考え方→コチラ
・補足4:デング熱を例に鑑別を挙げるということ→コチラ
・補足5:曖昧性を許容する→コチラ
・補足6:身体診察の治療的意義→コチラ
・補足7:教育としての病歴と診察→コチラ
・補足8:風邪を診る→コチラ


☆研修医のためのテキスト紹介
 研修医が読む本は学生さんとはちょっと違います。プラクティカルなものを選んでみました。研修医や非専門医として、なので専門的なテキスト紹介ではありません。

”総論”について, 各種マニュアル本, 心電図・循環器治療薬の本, 呼吸器内科の本, 感染症の本, 腎臓内科の本, 糖尿病のポケットガイド, 小児科外来の本, 皮膚科や創傷処置などの本, 精神科の本, 漢方薬の本, 非精神科医のための精神療法的な本, 超音波含め画像診断の本, 国試が終わって臨床研修開始までの間に, 『極論で語る』シリーズ, 診断ではなく帰せるかどうかの判断をするための入門本, カルテの書き方, 血の通った緩和ケア


☆風変わりな超音波
 もうエコーは心臓と腹部実質臓器のためだけじゃない!消化管・運動器・肺・眼球などなど、様々な分野へ応用可能です。その中でも消化管と肺について軽くまとめました。

消化管の超音波, 肺の超音波, 超音波を学ぶ時の心構え


☆研修医救急勉強会でのポイント
 名古屋大学医学部附属病院では月に1度、朝に研修医が救急勉強会をしています。卒後臨床研修・キャリア形成支援センター長の植村和正先生が主催して研修医のプレゼンチェックと良い点悪い点を指摘。自分も経験者(?)として参加して少しアドバイスをしている感じ。2015年は朝から夜に時間変更になりました。

・Jolt accentuationを例にして診察や検査のセッティング→コチラ
・めまいについて→コチラ
・嘔気嘔吐の例→コチラ
・救急外来と入院での病歴の取り方→コチラ
・発熱と意識障害を例にして患者背景から絞る→コチラ
・勘違いしやすい痛みについて→コチラ
・侮りがたし、虫垂炎→コチラ
・DehydrationとVolume depletion→コチラ


☆精神科臨床はじめの一歩
 精神科医は精神科医でも、若手、特に1-2年目が身の丈に合った非侵襲的な接し方をするにはどうすれば良いか。そんな思いから、治療的態度・精神病理学的知識・分析的思考について10回+1回にわたって考えてみました。自分も若手なので、若手目線で。おまけとして初心者やご家族や患者さんに読みやすい本の紹介もしています。

・第0回:若手としての心構え→コチラ
・第1回:精神療法としての”あいだ”→コチラ
・第2回:”患者”になること→コチラ
・第3回:”症状”を考えてみよう→コチラ
・第4回:器質力動論的視点を持ってみる→コチラ
・第5回:精神発達論をちょっと体験→コチラ
・第6回:防衛機制って何なんだ?→コチラ
・第7回:人格構造という軸→コチラ
・第8回:支持的精神療法のススメ→コチラ
・第9回:役割から見えてくる”転移/逆転移”→コチラ
・第10回:ご家族とのお話→コチラ
----------
・統合失調症理解の入門本→コチラ
・うつ病/躁うつ病理解の入門本→コチラ
・認知症理解の入門本→コチラ


☆精神科臨床のワンフレーズ+α
 日常臨床で患者さんに送るちょっとした言葉を掲載。薬物治療をしっかりと行うことと前提としているため、構造化もしてませんし分析的な深い考察もしていません。裏を返せばどんな治療者でも使えるということになるでしょうか。支持的でちょっと背中を押すような、そんなフレーズ達。そして、フレーズに限らず精神科臨床での会話などもまとめました。

・神経が疲れた→コチラ
・困った時はお互い様→コチラ
・キーを回す→コチラ
・不安を不安として→コチラ
・つらさの代名詞→コチラ
・こころは水風船→コチラ
・回復の芽を摘まない→コチラ
・どちらを選んでも後悔する→コチラ
・医者と薬は松葉杖→コチラ
・ネガティブを大切に→コチラ
・医者はあきらめが悪い→コチラ
・病気の種→コチラ
・回り道の景色→コチラ
・歴史になること→コチラ
・失敗も大事→コチラ
・症状をガイドに→コチラ
・こころのお天気→コチラ
・飛行機とカサブタ→コチラ
・何もないのは平和のしるし→コチラ
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・終診にする時→コチラ
・同じと特別→コチラ
・「でも」を使わないようにしてみる→コチラ
・「なんで?」も使わないようにしてみる→コチラ
・大丈夫という言葉→コチラ


☆精神医学ピックアップ
 記事の中から病態や向精神薬の関連で精神科1-2年次向きなものを選んでみました。ちょっと前にまとめたものは記載が甘いものも散見されますが、ご了承ください。

・統合失調症のグルタミン酸仮説と抗精神病薬の定型/非定型という分類→コチラ
・精神症状を来たす身体疾患→コチラ
・精神疾患と慢性炎症→コチラ
・神経障害性疼痛→コチラコチラ, コチラ
・ベンゾジアゼピン系→コチラ
・抗うつ薬のモノアミン再取り込み阻害/促進→コチラ
・向精神薬中断によるリバウンド症状→コチラ
・薬剤に精神療法を込める→コチラ
・悪性症候群→コチラ
・アルコール使用障害→コチラ
・デキストロメトルファン(メジコン)と精神疾患→コチラ
・口腔領域の疼痛性障害→コチラ


☆漢方あれこれ
 自分は仮免レベルの漢方屋でもあるので、診療に良く使ってます。ちょっとした記事をポツポツ書いているので、ご紹介。

実証と虚証, 補気と補血, 陽と陰の配慮, 寒をとらえる, 陰虚を考慮, 虚熱を考える, 生薬の勉強, 消風散の生薬には…!, 釣藤鈎とは何なのか, 高血圧と頭痛に釣藤散, 補中益気湯で失敗, 視床痛には?, 喉の痛みに桔梗湯, 咳への対処, フラッシュバックに神田橋処方, 弛緩型神経因性膀胱はどうするか, 女性の手荒れに, 褥創治療の補助, チックの治療, 便秘にもどうぞ, 寒と水滞による痛みに, 清暑益気湯の生薬, 風邪の漢方薬, 腸間膜静脈硬化症, 起立性調節障害に, 漢方を服用する時間


☆お薬と偶像崇拝
 お薬の中には、キャラクターが存在するものも。イスラム文化圏では決して許されないこと(?)。可愛いのもいれば、変なのも。期間限定なのか?それともリストラされてしまったのか?と思うくらいにもはや姿を見かけなくなったキャラも。でも皆さんそれなりに頑張って製薬会社の看板背負ってるんですよね。自分が持っているものをご紹介していきます。なので精神科領域がどうしても多くなってしまうかも。

・ロナセンバード、ルーランバード、セレネースバード(大日本住友製薬)→コチラ
・ロナセンバード再び(大日本住友製薬)→コチラ
・がっちゃんと干支セトラ(大日本住友製薬)→コチラ
・メロペンギン(大日本住友製薬)→コチラ
・レオ(大日本住友製薬)→コチラ
・シナモロール(大塚製薬)→コチラ
・ムコさる君(大塚製薬)→コチラ
・豚さん(大塚製薬)→コチラ
・ひよこちゃん(大塚製薬)→コチラ
・ひつじさん→コチラ
・キティちゃん(ヤンセンファーマ、タケダ薬品、大日本住友製薬など)→コチラ
・おさかなさん(タケダ薬品)→コチラ
・大建中湯の羊、六君子湯のりっくん(ツムラ)→コチラ
・ジプレキサザイディスの可愛くないキャラ(イーライリリー)→コチラ
・パッキー君(グラクソスミスクラインの黒歴史?)→コチラ
・クマ野郎(エーザイ)→コチラ
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2017
07.25

久しぶりに出かけてみた

 調子が良くないので引きこもっていましたが、この前のお休みにちょっと名古屋駅までお出かけ。平日の午後3時くらいだったのでそれほど人が多くなかったのが幸い。でも疲れますねー。

 大名古屋ビルヂングに行って、遅いお昼ごはんを ”酉しみず” で食べることにしました。

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 名古屋コーチンの親子丼です。徹底して名古屋コーチンでして

鶏肉:名古屋コーチンのお肉
お米:名古屋コーチンの出汁で炊いた
卵:名古屋コーチンの卵

 となっています。

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 名古屋に出店ということで、八丁味噌を使った味噌だれがかかっております。

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 どれ、食べてみましょうか。

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 うーむ、これは


お味噌が全部持っていった…


 期待する親子丼は、お出汁とほんのりな甘さの融合体なのですが、これはそういった要素が誤差みたいになっており、お味噌の強いベクトルで味が決まってしまったという感じ。微妙な味わいがお味噌(と唐辛子)でふっ飛ばされてしまいました。いくら名古屋と言っても、お味噌は親子丼に合わないなぁ。

 ちなみに名古屋コーチンではない親子丼(これもお味噌がかかってます)も食べてみましたが、アレルギー性鼻炎と慢性副鼻腔炎のある自分では、その違いが分かりませんでした…。ただ、これらの親子丼は味噌だれをかけるかどうか選べるそうなので、別添にしてもらった方が良いかもです。

 食後はJRゲートタワーを視察。名古屋に住んでいながらまだ足を踏み入れていなかったのでした。そこの本屋、三省堂書店に行ってみました。高島屋に入っていたのが移転? 拡張? したようです。

 そこで本を買って、疲れたのでひと休み。

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 冷たいレモネード。美味しかった。

 買った本というのがですね、こちらなのです。

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『ぐでたまひんやりBOOK』

 保冷バッグが特典として付いてきます。この本(?)の発売は6月末だったのですが、近くのイオンに入っている本屋さんにはなく、こちらに探し求めに来た、というのが今回のお出かけの本懐であったのです、実は。無事に入手。

 こんな感じ。保冷バッグと小さな保冷ポーチ。

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 マチもしっかり、結構な容量です。

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 サンリオキャラクター大賞では昨年の4位からひとつ順位を落としてしまいましたが、個人的には1位のぐでたま先生。順位なんて全然意に介していないんでしょうけれども、これからも応援いたしますよ。
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2017
07.18

聞き方をどうしようかな?

Category: ★精神科生活
 長谷川式やMMSEはよく知られた検査ですが、個人的にはあんまりこういうのはしたくないなぁと思っています。患者さんの中には自身ではなくご家族の意志で病院に連れてこられる方々もいらっしゃり、しかも明らかに年下の医者からこの検査をされるというのは、あまり気持ちの良いものではないでしょう。

 だから、自分はまず通院してもらうことから始めて、その中で朝の連続テレビ小説を観ているか、ワイドショーで多く取り上げられる話題はどういうものか、その中で最近気になる話題は何か、他にはご家族の構成やその人たちのこと、最後に行った旅行なんていうのから探り(こういう表現も良くないかもしれませんが)を入れていきます。日付を問う時も、「じゃあ2週間後にまたお会いしましょうか。あれ、今日って何日でしたっけ」とこっちが忘れたフリをして、患者さんに聞くようにしています。でもこれは批判があるかもしれません。

 ご家族から詳細なお話を伺う時は、患者さんに席を外してもらうことが多いです。なぜなら、ご家族は患者さんの「ここが出来ない」「ここが変」というのを私たちに伝えようとするのですが、それを言われる患者さんは自尊心を傷つけられる思いでいっぱいでしょう。患者さんが恥をかかされることがないよう、できるだけ周辺を考えていく必要があるのだと思っています。ご家族から伺った後は、患者さんに入ってもらってもう一度お話を聞いてそこで終了。ご家族の話で終わって「じゃあ次回」となった場合、患者さんは「家族と先生とでどんな話をしたのか…」と疑念が湧くでしょう。でも初診でも診察時間が限られている時もあるのでなかなかね…。

 このように出来るだけ検査をせずにやっていきたいのではありますが、中には長谷川式やMMSEをしなくてはいけない時もあります。その時に前置きでなされるセリフに



・簡単なテストをさせてください
・小学生にやるようなテストで申し訳ありませんが



 などがありますが、これは言わないほうが良いと考えています。確かに中身は日付とか100-7とか3桁の数字を逆に言うとか、まさに”簡単”なのです。でも、だからこそそんな表現をしないほうが良いのです、たぶん。

 なぜなら、認知機能が低下している場合、この”簡単”なテストも出来ないことがあるからなのです。もしそうだったら

「私は簡単なテストも分からないのか…」
「小学生に分かるものも分からないのか…」

 と患者さんはがっかりするかもしれません。そうなると、自尊心を傷つけ、患者さんは恥をかいたと感じ、関係性が悪化したり受診が途切れたり、中には帰宅後にご家族に向かって「なんであんなことをするようなところに連れてきたんだ!」と怒る可能性だってあります(それが妄想に発展することも)。ショックを受けて不安が強くなってしまってもいけないでしょう。

 よって、自分はその言い方ではなく


試すようなことをしてすみませんが


 と前置きするようにしています。これでもそんなに変わらんじゃないか、と感じるかもしれませんが、「簡単な…」「小学生でも分かるような…」という枕詞を付けないことで、それをできるだけ意識させないように心がけています。ちなみに、わざとらしくなくてもっと素敵な表現があればなぁと考えている最中(緩募)。

 臨床試験ではMMSEを定期的に行なって薬剤の効果を見るというのがあります。もちろんスケールで目で見えるようにするのは大事だとは分かっていますが、酷なことをしているなぁとも思わざるを得ません(必要なのは重々承知しています)。基本的には、普段の生活の様子がこちらに想像できるような感じになるまで慎重に問うていくようにしていくと良いのではないかな? と思っています。そうすることで、患者さん一人ひとりの出来ること・難しいことが明らかになってくるでしょう。生活は千差万別なので、マーカーも千差万別。

 ちなみに長谷川式やMMSEは総得点だけではなく、下位項目を評価しましょう。同じ総合点でも3物品遅延再生がゼロ点なら、ちょっとこっちの方がさすがに危ういぞ…となります。100-7は同じ間違いでも保続が見られると「おや…」と思いますし、野菜の名前なんてのもグルーピングして挙げられずにつながりなく列挙するほうが「むむむ…」です。レビーは3物品遅延再生が結構得意ないっぽう、視空間機能の低下から五角形を組み合わせたり立方体を描いたりという模写が苦手になりますし、時計描画テストでは失敗は多くないのですが文字盤が”詰まる”感じになりやすいなと思っています。レビーを疑ったらイラスト系で攻めるのがポイントかな? ちょっとした重み付けは大事ですね。
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2017
07.14

病気と人

 「病気じゃなくて人を診ろ」とはよく言われる言葉です。この言葉は無条件に肯定されることが多く、患者さんにも受けが良い(それだけ医療への不満があるのでしょうね…)ことは知られています。自分はひねくれているので、そんな言葉を聞くと「また安っぽいセリフを…」と感じないわけでもありませんが、それは内緒です。あ、「病気とは何なのか」という話は横に置いておきましょう。

 ただ、やはり病気というのを相手にするのが医療職であるというのを忘れてはなりますまい。「病気じゃなくて人を診なさい」は強調されすぎているキライがあるのではと感じていまして、個人的には


病気も診る、人も診る


 というスタンスがもっとも大切だと考えています。当たり前なんですけどね。もちろん「人を診なさい」の”人”は”病をかかえた人”の意味です。どの科でもそうですが、私たちは診察室や病室で人と接し、その人が人生をよりよく生きて欲しいと思っています。そして、その”よく生きる”も人によって、また状況によって異なることは言うまでもありません。人生に思いを馳せる時、人はみな哲学者になるとも言えましょう。

 昔々は病気を診る方に重心が寄っていたので、冒頭のような言葉が生まれたのかなと思います。ただ、人を診るばかりに針が動きすぎて、病気の方をないがしろにしてしまってもいけません。その”病気を診る”というのも必ずしも治癒せしめるわけではなく、病気には慢性的に経過するものもあるため、その人の生き方に悪い方への影響を最小限にすることをも含みます。

 精神病理学を例に出しますが、そこでは統合失調症をちょっと神格化していた傾向があり、この疾患こそ人間の自己のあり方を教えてくれるのだと考えている人もいます。だから、patients with schizophrenia というような言い方を好まない学者さんもいるのです。この表現は統合失調症という疾患が人間の外にあるような印象を与えますが、そこがお好きでないようです。「それではないんだ。統合失調症を持った患者さんではなく、統合失調症者、統合失調者なのだ」と考えているようで、人間の存在と統合失調症というのをどこか分かちがたく、ある種のロマン的なとらえ方をしています。患者さんはどう思うのかしら。それで「そうかぁ、納得」と思う人もいるでしょうし、「そんな冗談じゃない」と思う人もいるでしょう。自分は、それが正しいのかどうかは分かりません。

 でも研修医やビギナーには、やっぱり疾患は with として考えておこうよ、と言いたいところがあります。疾患を抱えながら、抱えた人としてどう生きていくのか。疾患は患者さんにいろんな影響を与え、それは悪いものばかりではないかもしれません。しかしながら、人と疾患とを混然として扱うのは、当たっている間違っているを別にして、若手の思考としてはまだ早いような気もします。特に慢性疾患の場合、患者さんの心情にかなり配慮する必要があり、疾患と人との境界線をなくすような発言は少なくとも人生の後輩が初期に口にするべきではないようにも思います。長年経過した患者さんからは「この病気は私の一部です」という達観した言葉がありますが、それを全ての患者さんの目標にすべきではないですし、最初からそこを押しつけてもいけません。疾患はあくまで疾患であり、withという意識でいた方が侵襲的ではないのだと、患者さんとのお話もそういう気持ちでしていきます。

患者さん「なかなかこの病気は厄介ですね。薬で何とか軽くしてもらってるけど」
自分「そうですねぇ、本当にこれは…。たまに暴れ馬みたいになりますものね」
患者さん「そうそう。本当に暴れ馬。でも最近はうまく手懐けるようにはなってきたかな、少しね」
自分「あら、そうでしたか。ご主人様は私だぞ! という感じでしょうか」
患者さん「そうね。長年ですからね。一生の付き合いというのは分かっているので」
自分「うまくお付き合いしていこう、と」
患者さん「そうそう」
自分「病気とは離婚できないですもんね」
患者さん「そうね。腐れ縁ってやつかしら」

 withという意識は、外在化のテクニックにつながります。疾患が外からやって来る、自分とは異なものである、と意識することで、疾患に飲み込まれないようにしてもらうコツになります。例えば患者さんが「不安になる」と表現しても、こちらは「そうでしたか。不安がやって来るんですね」と言い換えてお返事をします。「不安になる」だと、自分の中から湧き上がってくるからどうしようもなくなる感覚につながりますが、「やって来る」だと、やって来る相手に対してさあどうしようか、という考え方にもなりますし、患者さんと医者の共同戦線のような意識付けにもなります。

 そういうことを考えていくと、「病気じゃなくて人を診る」というところに傾倒してしまうことでwithの意識が薄れてしまうのではないかと思うのです。そして、過剰な”人を診る”ことの副作用として”他者であることの薄らぎ”があるとも感じています。柳田邦男の”死の人称性”ではありませんが、「人を診るぞ!」という意気込みは他者性を希薄化させ、2人称的な、「わたし-あなた」の関係に陥る危険性があります。患者さんからすれば「そんなに親身になってくれるなんてありがたい」と思うかもしれませんし、医療者の一部にはそれを励行している人もいるでしょう。しかしながら、私たちが患者さんと2人称的に接するのは、プロフェッショナルとしての判断に影を色濃く映します。どこかで冷静な、醒めた目を持っていることが必要なのです。診察室というのは、患者さんのそれまでの人生と医療者のそれまでの人生との”あわい”の場であり、そこから対話は生まれます。そういうのを常に考えておかないと、患者さんの人生に巻き込まれるか、もしくは医療者の人生に患者さんを巻き込んでしまうことすらあるでしょう。もちろん、人生と人生が出会う場所なので少なからずお互いが巻き込み巻き込まれするものですが、どこかで線を引いておくぞというアタマを持っていないと際限がなくなります。巻き込まれるにしても、”巻き込まれていると分かって巻き込まれる”か”巻き込まれていると知らずに巻き込まれる”のでは、全く違います。関わること、それは患者さんに悪影響を及ぼすという副作用にもなるのです。2人称としての接触は無批判で受容されるべきではありません。例えば、家族は2人称であるがゆえに「家族だからこそ許せない」ことだってあるでしょう。家族の中の出来事はキレイゴトでは済みませんし、それに医療者はよく遭遇しているはずです(介護の問題など)。人を分かろうとしすぎないこと、この自制が大事なのだと思います。いくら親しくても、その人には語りたくないものがありますし、それをこじ開けてもいけません。ジンメルの言う”秘密”として対処すべきであり、そこが他者の意識付けにもつながるのでしょう。もちろん分かるところまでは分かろうとする努力は重要ですが、人の心に土足で踏み込むことにならないようにすべきです。

 よって、病気を診るというのを意識することで、私たちは医療者としてのプロフェッショナリズムを保て、他者として接することが可能になります。私たちには”他者”の強みがあると言えましょう。病気と人、この両者への目配りが完全なる他者としての3人称でもなく、近すぎる2人称でもなく、”2.5人称”としての接触を可能にするでしょう。”あわい”を常に思い浮かべて、私たちが見て聞いて感じているのは、私たちと患者さんとの相互作用の結果なのだと受け取ってみるべきで、そこに医療者という職業性の他者をも崩さないでおく。ちょっと相反しているようなスタンスを入れておくのが大事。

 ちなみに、”他者”と言えどもゾーエー的なつながりというのは感覚としてあります。「自分の見ている世界と他の人の見ている世界なんて、結局は異なるんだぞ」という考えは、行き過ぎると”断絶”となります。確かに他者は分からないのではありますが、それぞれの自己というのは”あわい”から立ち現れるものであり、その”あわい”では私たちはつながっている(ひょっとしたら原初なる一?)のだと自分は思います。そのゾーエーがあるからこそ2.5人称という絶妙なバランスが出来るのかもしれませんし、西田幾多郎の視点からの解釈も出来そうです。「そんなお花畑思考の根拠は?」と聞かれてもそんなのないんですが、ひとりひとりの世界が違って分かり得ないなんて、ちょっとさびしい気がします。ただそれだけ。

というか、何事も”ほどよさ good enough” で説明できてしまいそうな気がしますね。難しいことを聞いても「つまりは、ほどよさか」と感じるようになってしまった。色々と本を読んで考えてもみたんですが、その結果がこれというのも悲しい気がしないでもない。
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2017
07.07

ちょっとはマシなんです、たぶん

 ゾピクロン(アモバン®)はベンゾジアゼピン受容体作動薬の1つで、z-drugとも呼ばれています。この特徴は兎にも角にも

苦い

 というやつでして、代謝産物が苦味を持っているらしく、口をゆすいでも取れません。ゾルピデム(マイスリー®)でもたまに「変な味がする」という患者さんもいますが、ゾピクロンはその比ではない。

 そして、その光学異性体としてエスゾピクロン(ルネスタ®)があります。これはゾピクロンよりも睡眠効果がやや長めであり、メーカーさん曰く「苦味が軽くなっています」とのこと。

 ただし、苦味が軽くなっているかというのは、実はガチンコの直接比較をしたわけではありません(そういう論文は少なくとも英語では存在しないはず)。

→訂正:ありました…。探し方が甘すぎた(Clinics (Sao Paulo). 2016 Jan;71(1):5-9. PMID: 26872077)。そこでは、苦味ではなく味覚障害という表現でしたが、エスゾピクロンの方が若干、ホントに若干少ないという結果になっています。エスゾピクロン 3mgで50.78%、ゾピクロン7.5 mgで60%でした。

 自分はあるところで「苦味が軽くなっているのが特徴です」と言ってしまっており、そこは軽率だったと反省しています。これはあくまで経験的なレベルにとどまっていて、この経験的という言葉を入れ忘れていたのが敗因。いつの日か機会があればその言葉をプラスしたいなと考えています。

 しかしいっぽうで、処方する身としては「確かに苦味は減っている」と思います。自分は新しく薬剤を処方する時は飲み心地を必ずと言って良いほど聞くのですが、エスゾピクロンは全員ではないものの80%くらいが「苦味は軽いですね」と答えます。自分も眠れない時に睡眠薬を飲むので、ちょっとエスゾピクロンを飲んでみたんですが、確かに苦味そのものは30% off といった感覚でした。そういうのもあって、「苦味が軽くなっているのが特徴です」と文献的なサポートなしに(軽はずみに)発言してしまったのでありました。これは失態です…。

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☆☆まとめ☆☆
ゾピクロンに対するエスゾピクロンの苦味減少は…

・比較試験は行なわれていない(→訂正:行なわれており、若干軽くなっているかも)
・あくまでも経験的なもの
・個人的に少し減っている手応えはある

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 ちなみに、この苦味は減っても減ってなくてもあんまり気持ちの良いものではないのですが、患者さんの中には「慣れてくると、この苦いのが”薬”って感じで良いんですよ」と言う人もいます。確かにそう言われたらそのような気がしないでもない、かな?
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